ホルモンバランスを整えて“きれい”に痩せる!「脂質」の取り入れ方

第2回 家族がいるとダイエットができない…そんなママのための「食べてOK」なダイエット方法
ダイエットのとき「油はカロリーが高い」と、脂質をカットする人は多いもの。でも、脂質不足に陥るとホルモンバランスが崩れ、その結果、代謝が落ちて痩せにくくなるほか、食欲が乱れてドカ食いにつながることも…。正しい脂質の取り入れ方を学びましょう。

脂質不足のせいでホルモンバランスが乱れると食欲旺盛に

油はとかく、ダイエットの敵だと思われがち。痩せたいからと肉食をやめたり、できるだけ油を使わないレシピを試したり、油抜きを心がける人は多いものです。でも管理栄養士の梅原祥太先生によると、きれいに痩せるためには脂質が大切だそう。

「脂質はエネルギー源のうちのひとつで、細胞を正しく機能させるのに必要な膜を作る成分です。さらに、体内のホルモンバランスを保つためにも使われるので、脂質が不足すると生理不順や無月経などにつながるほか、代謝が落ちて痩せにくくなります。

さらに、ホルモンバランスが崩れると、食欲が乱れる原因に。よく『生理前はたくさん食べてしまうのに、生理が始まったら食欲が落ち着く』という女性がいますよね。あれは生理直後に出るエストロゲンには食欲を抑える働きがあるのに、排卵日以降に出るプロゲステロンは食欲を増進させるから。脂質不足で女性ホルモンのバランスが乱れると、生理が始まってからも食欲が止まらず、過食によって太ることがあるのです」(梅原先生、以下同)

脂質を補うためには、オリーブオイルやエゴマオイルなど、質のよい油を摂ればよいのでしょうか?

「液体の油は必ずしも必要ありません。わざわざサラダにオイルを振りかけて摂取する方もいますが、肉や魚にも脂は含まれていますので、適切な食事をしていれば不足することはないでしょう」

ホルモンバランスを整えて“きれい”に痩せる!「脂質」の取り入れ方

脂質の計算は、たんぱく質をしっかりと摂るだけでできる

1日あたりどのくらいの脂質を摂ればよいのでしょうか? 計算が難しそうなイメージがありますが…。

「脂質は1日に40g以上は摂りたいところです。肉や魚、卵などに豊富に含まれますので、3食のうち2食で肉や魚を100gずつ食べ、残り1食で卵2個と納豆1パックを食べれば、40gをクリアできます。脂質はたんぱく質の豊富な食材に含まれていることが多いので、たんぱく質を意識すると食品から自然と摂りやすいですよ。

そもそも、きれいに痩せるには、たんぱく質も必要! 筋肉がないと、たるんでいく体を支えることができず、さらに代謝も落ちてむくみやすくなります。そのために必要になるのが、筋肉を作る材料になるうえ、筋肉の分解を防ぐ性質を持つ、たんぱく質。体脂肪が高い『隠れ肥満』の方は、たんぱく質を取り入れながら、同時に脂質を補っていただきたいです」

ただし、脂質と糖質をあわせて摂りすぎると脂肪になりやすいので要注意だとか。神経質になる必要はないものの、脂質の多い料理のときは、糖質は控えめにするなど、工夫したいところです。

食べすぎるのも、食べなさすぎるのもダイエットにはNG! 脂質はとくに女性の美と健康を養う成分なので、しっかりといただいて、肌ツヤのよいすっきりとしたボディを手に入れましょう。
(取材・文:富永明子)

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

お話をお聞きした人

梅原祥太
梅原祥太
管理栄養士
女性が健康できれいな心と身体をつくり、生きやすくなるための正しいダイエットを広めている。電子書籍の出版、食事カウンセリング、オンラインサロンの運営などを行う。
女性が健康できれいな心と身体をつくり、生きやすくなるための正しいダイエットを広めている。電子書籍の出版、食事カウンセリング、オンラインサロンの運営などを行う。