エアコン掃除のやり方間違いが事故に…
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の発表によれば、平成20年から24年までの5年間でエアコンに発生した事故は347件。そのなかの32件が、洗浄液や結露水などの液体が電源基板等に付着し、トラッキング現象が発生して発火というものでした。
トラッキング現象とは、電極同士の間に溜まったホコリ等物質が電流を流す通路のような役割を果たすことから、発熱・発火する現象のこと。
エアコンの電源基板部分には、多くの電気回路が組み込まれています。そこに洗浄液等がかかり、そのまま乾燥して付着した場合。それらをトラックとして発火するという事例は多く、特に梅雨時期は注意が必要です。
エアコン掃除による火災 特に梅雨時期には注意
梅雨時期はホコリが湿気を含んで固まりやすい時期。コンセントや電気回路上にホコリが溜まり、湿気を含むと固まりやすくなるだけでなく、電気も通しやすくなるのです。
ただ、電源回路部には関係のないフィルターやファン部分の清掃は問題ないでしょう。また、アルミフィンについては電源回路がむき出しになっている機種もあるため、スプレータイプのエアコンクリーナーを利用するまでに電源基板部分にかからないようにするか、養生する必要があります。
自信がない方は、やはり専門の業者に依頼するのがベスト。業者の方はあらかじめ研修なども受けており、各社エアコンの構造等も把握しているからです。
大体、家庭用のエアコン1台の清掃は10000~15000円くらいが相場。少々値ははるものの、掃除することでエアコンの運転効率が上がれば、結果光熱費を安価にすることもできます。何より、事故は防ぎたいものですものね。
(文・団子坂ゆみ/考務店)
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