梅雨時期に注意!カビが引き起こす病気

梅雨時期に注意!カビが引き起こす病気

ジメジメ気候が続く梅雨。この時期は、湿気で不快指数が上がるだけでなく、家の中にカビが生えやすくもなります。このカビ、実は病気を引き起こすこともあるとか…。その症状とカビの防止策について、東京アーバンクリニック五反田院長でアレルギー専門医の野村さや香先生にお聞きしました。

野村さや香先生
東京アーバンクリニック五反田院長、都立広尾病院小児科アレルギー外来担当。小児科専門医、アレルギー専門医として診療にあたりながら、近隣の保育園などで園医を務める。都内で開業している数少ないアレルギー専門医の一人。

カビは感染症、アレルギー、中毒の原因になる

室内にカビが発生すると、どんな病気が引き起こされるのでしょうか。

「室内でカビが引き起こす病気には、感染症、アレルギー疾患、中毒の3種類があります」(野村先生)

ではまず、感染症から教えてください。

「感染症の1つは、夏型過敏性肺臓炎です。原因は、お風呂や水回り、エアコンの中など湿気が多い場所に多いカビ『トリコスポロン』。カビを吸い込むと肺炎が起き、しつこい咳、息切れ、発熱が続きます。重症化すると肺組織が破壊され、肺線維症になることも。肺線維症は一度かかったら治りません」(同)

夏型過敏性肺臓炎は、日本では年間500人が発症している病気。日当たりが悪くて湿気が多い木造住宅に多発するといいます。

「2つ目は、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症。ホコリにいるカビ『アスペルギスル・フミガタス』が肺に棲みつき、肺の細胞を壊して空洞を作る病気です。症状はたんをともなう咳、血たんなどで、進行すると命にかかわることもあります」(同)

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の患者は、9割以上が喘息を持っているといわれるそう。喘息の重症度は関係なく、軽い喘息の人でも発症すると野村先生。

「次に、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状。カビがアレルゲンとなり、各症状が発症したり、悪化したりします。最後に中毒は、カビがもっている毒『マイコトキシン』が原因。カビの生えた食物を摂取すると、胃腸炎、肝機能障害などの急性中毒の症状が出ることがあります」(同)

また、カビの生えた食べ物を長期間にわたり微量摂取していると、発がんリスクが高まるといいます。

室内に潜むカビを防ぐ方法は?

では、室内にカビを生やさないようにするには、どうしたらいいのでしょうか?

「そもそも、カビの多くは25~30度、湿度80%の環境を好みます。まずは、除湿器などを使って部屋の湿度を50%前後に保ちましょう。壁や窓の結露は、こまめにふき取ること。室内の湿気を増やさないように、雨の日などは窓を開けない、浴室を使ったら扉を閉めて換気するなどの工夫も必要です」(同)

カビが棲んでいる湿気とホコリ、そしてカビのエサとなる石けんカスや食べ物を徹底排除することも大切だそう。例えば、クローゼットや押し入れ、靴箱など密閉された場所は除湿剤を置いたり、晴れた日に扉を開けて換気したりすること。

「また布団、ベッドの湿気は、天日干しや布団乾燥機で定期的に取りましょう。人は寝ているあいだに200ccの汗をかくといわれます。水回りも注意。お風呂は使ったら石けんのカスや泡をお湯で流し、最後に水で流す。欲を言うなら水滴をふき取り、アルコール消毒までしたいですね」(同)

キッチンでは、まな板、包丁などが洗って乾いたら、アルコール消毒を。こぼれた食べ物や油はね、せっけんカスもカビのエサになるので、よく掃除をしたほうがいいという。

「見落としがちなのは、洗濯槽、掃除機の中、カーテンの内側、エアコンの中です。洗濯槽は洗濯槽クリーナーを使って定期的に掃除を。使っていないときはふたを開け、湿気がたまらないようにしましょう。掃除機のフィルターは、ホコリがたまったまま替えないと、その中に棲むカビをまき散らす原因になります」

カーテンは塩素系漂白剤を使って洗い、天日干しをするといいとのこと。「エアコンはこまめな掃除が大事ですが、素人では奥まで手が届かないので、クリーニング業者に依頼するのが理想的ですね」(同)。

カビが繁殖しやすいジメジメの梅雨時期は、きめ細かな掃除が大事なんですね。そして、梅雨が明けたらしっかりと家中を換気するのもお忘れなく!

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東京アーバンクリニック五反田