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子の通学路、見晴らし過信に注意!

どう守ればいい? 子どもの安全
犯罪は一般的に物や茂みなどに囲まれ、周囲の目が届かない“死角”で起こるものと思いがち。しかし、犯罪学に詳しい小宮信夫先生によれば、「防犯的に“死角”という言葉は使わない方がいい」と指摘する。それは一体なぜ?

「たとえ見晴らしがよくても、人の視線の届かない『見えにくい場所』があるからです。例えば、新潟県三条市で下校途中の小学4年生が連れ去られ、同県柏崎市で10年近く犯人の自宅に監禁された『新潟少女監禁事件』(1990年)。この連れ去り現場になったのは田んぼ道でした。周囲をよく見渡せる場所ですが、その周りには家がなく、周囲からの視線が注がれない場所だったので犯罪が起こりました」(小宮先生 以下同)

2003年に起きた「長崎男児誘拐殺害事件」も、立体駐車場の屋上という視界の開けた場所であるものの、人目が限られているという点で似たようなケースだったそうだ。つまり、見晴らしが良い=安全というわけではないのだ。

たとえ見晴らしがよくても、人の視線の届かない『見えにくい場所』で犯罪が起こる。

●人目のつく通学路も安全ではない?

そして、実は人の目があり安全そうな人通りの多い道も危険をはらんでいる。

「犯罪者(ハンター)は子ども(獲物)のいそうな場所に現れます。そうなると、人通りのない場所よりも、人通りのある場所の方が犯罪者に好まれることになります。実際に4人の子どもを誘拐・殺害した宮崎勤も、学校周辺や団地などの人通りのある場所に出没していました。もっとも、人通りのある場所が周りの視線がある『見えやすい場所』なら安全なはずです。しかし、人通りがあるだけでは『見えやすさ』が保証されていないのです」

人通りが途切れれば、人の目の届かない「見えにくい場所」になり、人通りが激しくなればたくさんの視線が入り交じってそれぞれの視線のピントがぼやけてしまう。その結果、犯罪者の行動が見落とされやすくなるのだそうだ。犯罪者はそのタイミング狙っている。

このような犯罪者が好む「見えにくい場所」から子どもを遠ざけることが大事だと小宮先生は語った。周囲の視線が届かない道路や注意が散漫になる場所、近所の人の関心のない地域。まずは親子で家の周辺を見てまわり、「見えにくい場所」を確認してみよう。
(石水典子+ノオト)

お話をお聞きした人

小宮信夫
立正大学文学部社会学科教授、社会学博士
「地域安全マップ」の考案者。著書に『犯罪は予測できる』(新潮新書)、『犯罪は「この場所」で起こる』(光文社新書)などがある。全国各地で講演を多数行なっている。
「地域安全マップ」の考案者。著書に『犯罪は予測できる』(新潮新書)、『犯罪は「この場所」で起こる』(光文社新書)などがある。全国各地で講演を多数行なっている。

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