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乳がんを正しく知ろう。 原因、症状、検査方法までを解説

第80回 カラダのキモチコラム
乳がんの基礎知識からセルフチェックの方法、検診の受け方までを、「カラダのキモチ」アプリ内で実施した乳がんに関するアンケート結果と共に、マンマチアー委員会アドバイザー・がん研究会有明病院乳腺センター乳腺外科医長の片岡明美先 […]

乳がんの基礎知識からセルフチェックの方法、検診の受け方までを、「カラダのキモチ」アプリ内で実施した乳がんに関するアンケート結果と共に、マンマチアー委員会アドバイザー・がん研究会有明病院乳腺センター乳腺外科医長の片岡明美先生の監修でお届けします。

乳がんは早期発見すれば90%が治る可能性のある病気です。正しい知識とセルフチェック&検診で早期発見につなげましょう。

乳がんはどんな病気?

現在、女性がかかるがんの中で最も多いがんです。最新のデータでは生涯に、乳がんにかかる女性は11人に1人(※)と推定されています。
そして、乳がんは、ゆっくり進行するため、1cmほどのしこりになるまで約10年かかるといわれており、気づくのにも時間がかかります。ただ、早期の段階で発見できれば、完治が可能なだけでなく、乳房の形に影響しにくい、小さな傷での治療もできます。しこりの大きさが2cm(1円玉大)以下で、脇の下のリンパへの転移のないものを、早期乳がんといいます。
※国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 地域がん登録全国合計によるがん罹患データ(2014年)

乳がんにかかる女性が急増している!?

近年の乳がんの増加の原因には、月経回数の増加が関係しています。昔の女性は、生涯の月経回数が50回から100回だったのに対し、現代女性は約450回。初潮の低年齢化、少子化などにより、月経回数が急増し、乳がんの発生に関わる女性ホルモン「エストロゲン」の分泌期間が長くなったため、リスクが高まるといわれています。
乳がんは、他のがんのように年齢が高まるにつれて増えるがんと違って、40代後半から60代にピークを迎えます(※)。20代でかかる人もいますので、若年層から関心を持つことが大切です。
※国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 地域がん登録全国合計によるがん罹患データ(2014年)

乳がんの初期症状は?自分でチェックできるの?

早期の乳がんは、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。ただ、体の体表面近くにできるため、自分で見つけることができる、唯一のがんでもあります。そのため、適切なタイミングでの乳がん検診の受診はもちろん、月1回程度の定期的なセルフチェックを行うことも、早期発見につながります。

自分でできる検診として、乳がんのセルフチェックは20代から始めることをおすすめします。毎月のセルフチェックによって、1cmくらいの小さなしこりでも発見できるといわれています。大切なのは、自分の乳房の張りや硬さ、触った時の痛みのパターンを知ること。実際、乳がんをセルフチェックで見つける人が半数ともいわれています。

乳がんのリスクをチェックしてみよう 40歳以上 初産が30歳以上 出産経験がない 家族(祖母・母・姉妹)に乳がんにかかった人がいる 初潮が早く(11歳以前)、閉経が遅い(54歳以上) 肥満(特に閉経後、BMI 25以上)*BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 乳腺疾患(乳腺症)などになったことがある

セルフチェックと乳がん検診で早期発見につなげよう

「カラダのキモチ」のアプリを利用している方を対象に、2018年8月に実施した「乳がんに関するアンケート」の結果を、片岡明美先生と一緒に見ていきましょう。

みんなはどうしている?乳がん検診の実施状況

アンケート結果から、乳がん検診への関心がある人は90%以上となりました。実際に検診を受けた経験がある人は、全体の約63%、30代で65%、40代以上で89%と、全国平均の約45%(※)を大きく上回りました。
※国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」/国民生活基礎調査2016 「過去2年の乳がん検診の受診率(40歳から69歳)」

乳がんのセルフチェックも約70%が経験しています。その一方で、セルフチェックの最適な時期を「知らない」と答えた人は約70%、“早期発見すれば90%は治る可能性のあるがん”という事実については、約半数の人が知りませんでした。

「多くの方は、『がん=不治の病』というイメージを持っているかもしれませんが、早期発見すれば治る可能性がとても高いがんです。そのためにセルフチェック&適切な検診が大事であることを心にとめておきましょう。」(片岡先生)

セルフチェックに最適なタイミングは?

セルフチェックのタイミングは、生理開始から1週間後くらいがベストです。この時期は、生理前から生理中に見られる胸の張りがおさまり、乳房が柔らかく、しこりがみつけやすい状態です。
“生理が終わったらセルフチェック”を、毎月の習慣にしましょう。

乳がんセルフチェック方法 Check1 鏡の前で見た目を確認

上半身が全て映る鏡の前で裸になります。乳房やその周りの状態が見やすい明るい場所で行います。

両腕を下げて自然な状態で鏡の前に立ち、気になる変化がないかチェック。 頭の後ろで手を組んだ姿勢で正面の状態をチェック、次に体を左右にひねってチェック。 乳首のへこみ、ひきつれ、えくぼ、左右の高さの違いがないかチェック。 Check2 手で触れてしこりをチェック

上半身裸になり、仰向けの状態になります。しこりは手で見つけられる最小のもので5mm程度。乳房のふくらみだけでなく、【鎖骨からみぞおち】【脇の下】もチェックしましょう。
入浴時に体を洗うときにも、石鹸のついた手で胸を触る習慣をつけましょう。

5mm大の粒を探すような気持ちで、指の腹に強めに力を入れる。 皮膚の表面ではなく、奥の物を探すような(布団の中の大豆を探すような)感覚で指をすべらせながら、触れ残しがないようにチェックする。

※肩の下にタオルや枕を入れると乳房が平たく広がり調べやすくなる。
※マッサージオイルなどすべるものを使うと見つけやすくなる。

Check3 分泌物のチェック

座って上半身を起こした状態で分泌物の有無を確認します。分泌物の色は、透明から黄色、薄い茶色、茶褐色があります。分泌物を確認しやすいよう、ティッシュなどを当てて行いましょう。
また、日ごろから下着に分泌物の付着がないかもチェックしておきましょう。

乳房の周りを押しながらつまんでチェック。 乳首をつまんでチェック。

「カラダのキモチ」アプリでは、セルフチェックの方法を詳しくイラストで解説しています。

セルフチェックで症状がみつかった場合は?

セルフチェックで、しこりや腫れ、見た目の変化や分泌物に気づいたら、すぐに乳腺外科や乳腺科を受診しましょう。
しこりや違和感があっても、むやみに心配する必要はありません。「乳がんが分かると怖いから…」と、受診をためらう人もいるようですが、しこりの9割は良性といわれています。また、早期発見できれば、治る確率もぐんと上がるので必ず検査を受けましょう。

乳がん検診はどのような検査をするの?

乳がん検診は、乳腺の専門医のいる医療機関で行うと安心です。自治体や会社の健診などで選べる場合は、ネットなどで調べてみるとよいでしょう。まずは、検査の種類を見ていきましょう。

マンモグラフィ検査

早期がんのサインであるしこりになる前の石灰化まで発見できるX線検査。乳房の内部を映すために、圧迫板で乳房を挟んで薄く平らにします。検診機関では、生理後の乳腺が柔らかくなる時期の受診をおすすめしています。
マンモグラフィは痛いということを聞くことがあると思いますが、多少の痛みはあっても、挟まれている時間はほんの数秒なので、心配し過ぎなくても大丈夫です。最近では痛みのない検査機器も導入されはじめているので、近くで受診できるところがあるか、調べてみるのもよいでしょう。

超音波検査

体に超音波を当ててはね返ってくる反射(エコー)を画像にしたもので検査します。手で触っても分からないほどの小さなしこりも分かります。乳房にジェルを塗って行う検査で、痛くありません。妊娠中や授乳中でも受診することができます。

触診

乳房に直接触れ、しこりや皮膚の表面にひきつれや炎症などがないかを確認します。画像検査と併せて行いましょう。

年代別おすすめの乳がん検診

各自治体では、40歳になると2年に1回マンモグラフィ検査を受けることになっています。過去の検診で「異常なし」と診断された場合や、自覚症状がなくても、40歳を過ぎたら毎年1回の検診をおすすめします。
20代、30代では、月1回の自己検診と家族歴の確認が大事。親や姉妹でがんを発症した家族歴がある人は、年代に関係なく、症状がなくても毎年乳がん検診を受けることがすすめられています。

片岡明美先生がおすすめする年代別の検診内容と、受診料の目安をご紹介します。

20代、30代

月に1回程度のセルフチェックをベースとして、いつもと違う感じがあれば、保険証を持ってすぐに乳腺外科で診察を受けるようにしましょう。
※がんを若年発症した家族歴がある人は、医師にその旨を伝え、毎年検診の受診を。

40歳以上

月に1回程度のセルフチェックと年に1回のマンモグラフィ検診をおすすめします。いつもと違う感じがあれば、検診を待たず、保険証を持ってすぐに乳腺外科で診察を受けるようにしましょう。
※授乳経験がなく乳房が硬く発達している人、ボリュームがある人は超音波検査も併用するとよい。

受診料の目安

自治体で行う検診では、無料~数千円の自己負担となります。自費で受診する場合は、マンモグラフィ、超音波検査ともに、4,000~円となります。

10月はピンクリボン月間。毎年10月第3日曜日に検診を

10月に世界規模で乳がん検診の受診を啓発、推進する「ピンクリボン月間」の取り組みの1つに、毎年10月第3日曜日に乳がん検診を受けられる「J.M.S(ジャパン・マンモグラフィ・サンデー)」が全国で行われています。お近くの医療機関はホームページで確認できます。

10月第3日曜日に乳がん検査を受けられる J.M.S(ジャパン・マンモグラフィー・サンデー)

また、NPO法人女性医療ネットワーク「マンマチアー委員会」では、エビデンスある正しい乳がん検診を受けてもらうための啓蒙活動を毎月行っています。検診の相談にも応じてもらえます(参加無料・申し込み不要)。

NPO法人女性医療ネットワーク「マンマチアー委員会」

仕事や育児で、なかなか平日に医療機関に行かれない場合や、乳がん検診のきっかけがない場合は、活用してみるといいですね。

最後に

他人事ではない乳がんですが、早期発見すれば治る確率が非常に高く、自分でみつけられる唯一のがんでもあることが分かりました。乳がんのことを正しく知り、20代からは毎月のセルフチェック、40歳を過ぎたら毎年の検診を習慣にすることを心がけましょう。正しく知ること、適切な検診を行うことは、自分でできる乳がんの重要なケアになるのです。

 

乳がんに関するアンケート調査概要

調査主体 : ドコモ・ヘルスケア株式会社
調査期間 : 2018年8月20日(月)~8月26日(日)
分析対象 : 「カラダのキモチ」アプリを利用している10代以上女性
調査方法 : アプリ内でアンケートを実施し、回答結果を分析
有効回答数: 9,859人

配信元

カラダのキモチ
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ドコモ・ヘルスケアがお送りするカラダのキモチコラム。女性のライフステージに合わせて、女性ホルモン、基礎体温、妊活などの情報や、ダイエットや冷え対策など日常生活で役立つ情報をお届けしています。
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