エアコンにプラス!ちょっと変わり種暖房器具の暖房能力やいかに?

エアコンにプラス!ちょっと変わり種暖房器具の暖房能力やいかに?

第46回 日常消費財の徹底比較 いいモノ買い隊
どんどん気温が下がり、朝晩の冷え込みが厳しさを増してきました。街中では、マフラーやコートを着用した人もチラホラ見受けられるようになりましたが、家庭での寒さ対策はどうしていますか? たとえば夏なら、エアコンと扇風機を同時に稼働するなど、冷房効率を高める方法が話題になりましたが、暖房の場合は? そこで今回は、エアコンにプラスするのにちょうどよさそうな“変わり種暖房器具”2つを試してみました。

2つの変わり種暖房器具

今回用意したのは、「電気暖炉 マイクロストーブ」(ディンプレックス)と「カセットガスストーブ デカ暖」(イワタニ)の2つです。

「電気暖炉 マイクロストーブ」

…約50年前、世界で初めて電気暖炉を世に送り出したとされるディンプレックスの人気商品です。5段階の光の反射・屈折を利用してナチュラルな炎のゆらめきと質感を再現しており、もちろん、設置工事の必要はなく、電源を入れるだけで暖炉が楽しめます。下部にある吹き出し口から温風が出るタイプで、インテリアとしても◎。

「カセットガスストーブ デカ暖」

…「小型石油ストーブに匹敵する暖かさ」が魅力の同製品。電池でも電源でも灯油でもなく、カセットガスで稼働します。本体の重さも軽量で、しかもコードレスだから持ち運びもラクチン。「不完全燃焼防止装置」や「立消え安全装置」、「転倒時消火装置」、「圧力感知安全装置」の4つの安全装置を搭載しているのも特徴のひとつです。

それぞれの魅力は異なる

上記2つの暖房器具を実際に使ってみたところ、それぞれのメリット・デメリットが見えてきました。

「電気暖炉 マイクロストーブ」

…弱・強のスイッチで温風を調整できるところはメリットといえそう。しかし、サーモグラフィカメラで熱源の温度を測ってみると、弱は48.7度、強は103度で、もう少し細かく調整できれば…というのがホンネです。また、温風を感じる範囲が狭い印象で、家の中でも比較的広いリビングなどでは、単独での使用だとちょっと物足りないかも。そのため、エアコンで部屋全体を温めつつ、さらに局所的に温める使い方が合っているし、洗面所や脱衣所、トイレなど、冬場に盲点になりがちな場所にはちょうどいいのではないかと感じました。とはいえ、温風を出さなくても、炎のゆらめきを楽しむことができるので、インテリアとしても使えるのは、嬉しいポイントですね。

「カセットガスストーブ デカ暖」

…「小型石油ストーブに匹敵する暖かさ」という触れ込みは本当のようで、サーモグラフィカメラでも、熱源は180度を記録。一般的な石油ストーブに比べサイズは小さめですが、そのハンデを感じさせない暖かさで、部屋の広さによっては、サブではなくメインでも使えそう。また、特に小さい子どもがいる家庭ではコンセントに躓いてしまうこともあるので、コンセントが必要ないのはメリットといえそうです。ただ、やはり「ガス」というのがネック…。安全装置が付いているとはいえ、「爆発するのではないか」「ガス漏れしていないか」など、使用中はなんだか気になってしまいました。

あくまで個人の感想ではありますが、「暖房器具」としての機能をメインにするなら「カセットガスストーブ デカ暖」、エアコンの補助として使え、さらにインテリア要素も欲しいなら「電気暖炉 マイクロストーブ」がおすすめ。今回は、2つだけの比較になりましたが、まだまだ色んな暖房器具があります。それぞれの特徴を理解し、どんなシーンで使うのかなども考慮しながら、お気に入りを見つけてくださいね。
(文・明日陽樹/考務店)