「ダンナが嫌い」、そのきっかけは?

「ダンナが嫌い」、そのきっかけは?

第4回 「ダンナが嫌い」という気持ちは解消できる?
「ダンナが嫌い」というつぶやきを、ネット上で見かけることや、身のまわりで聞くことがしばしばある。

そもそも、どんなことがきっかけで「ダンナが嫌い」状態に陥るのだろうか。あるいは、きっかけは特になく、時期的な問題? オフィスベル代表で夫婦修復カウンセラーの鈴木あけみさんに聞いた。

「夫を嫌いになるのは、誰にでも訪れる時期の問題でも、大きなきっかけがあるわけでもないケースが多いと思います。実は、日頃の意識の積み重ねから、徐々に二人の間に溝が広がり、ある日突然爆発することが多いのです」(鈴木さん 以下同)

ただし、「意識の積み重ね」は、女性側の問題も大きいという。

「そもそも『ダンナ』という言葉を使っている時点で、女性側の意識に問題があると思います。『ダンナ』という言葉には、語源的にも『面倒をみる人』『お金を出してくれる人』という意味があり、それを当然に感じているようにとらえられます。本来は『夫』『主人』などと言うべきであり、『ダンナ』という言葉を使うと、相手を大事にしている感じが見えない印象があります」

座り込んで頭を抱える男性

●「ダンナが嫌い」とグチる前に、自分の行動も振り返って!

また、ほかの呼び方にも注意が必要だそう。

「ニックネームや、〇〇ちゃん、△△などの呼び方も相手を尊重している印象がないので好ましくありません。ひとりの人間として、下の名前で『〇〇さん』と呼ぶのが望ましいです。『パパ』『お父さん』などの呼び方も、子どもに対して話すときの三人称なら良いですが、二人称では良くないと思います」

結婚すると、恋人同士のときのラブラブな関係ではなくなるもの。女性は「ママ」「お母さん」と夫に呼ばれることを嫌がることもあるが、それは男性も同じだそう。

「夫婦、家族である前に、ひとりの人間として尊重することを忘れています。『パパ』『お父さん』などと二人称で呼ぶ場合、相手にお父さんの役割を押し付けたり、女性が『お母さん』になりすぎて、図々しい態度になっていたりする可能性もあります」

不仲の原因はダンナだけのせいではなく、女性側がワガママや自己中心的になり、相手が不快感を覚えているとケースも少なくないそう。

耳の痛い指摘だが、「ダンナが嫌い」とつぶやく、グチっている女性は、そんな自分の意識や態度が、相手を「嫌いな男性」にさせてしまっている可能性アリ。自分自身を見直してみることも必要かも。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

鈴木あけみ
鈴木あけみ
オフィスベル 夫婦・離婚問題相談室代表
夫婦修復カウンセラー協会会長。20年以上カウンセリングに携わってきた。市民グループ離婚問題相談の会・キュア代表。 「シングルマザーにならないで!」「STOP離婚!」が信条。
夫婦修復カウンセラー協会会長。20年以上カウンセリングに携わってきた。市民グループ離婚問題相談の会・キュア代表。 「シングルマザーにならないで!」「STOP離婚!」が信条。