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花の力で心を充電/ニコライ バーグマンさん(インタビューvol.2)

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ニコライ バーグマンさんのインタビュー企画第二弾をお届けします。

国内外で活躍するフラワーアーティスト、ニコライ バーグマンさん。第一弾ではデンマークの文化である「親子ブーケ」や、花の持つ美しさについてお話を伺いました。第二弾の今回は、ニコライさんご自身の親子ブーケの思い出や、「花のある暮らし」がもたらす影響について迫ります。10歳の男の子のパパでもあるニコライさん。奥様への思いも聞いちゃいました!

産後の妻に贈った思い出の親子ブーケ


Q・ニコライさんご自身も、奥様のアマンダさんが出産されたときに、親子ブーケを贈りましたか。


A・もちろん! 贈りました。あのときは妻が好きなブルーのアジサイに紫のバンダをいっぱいのせたブーケでした。12月のことでしたね。「自分の子どもが生まれた!」っていう特別なうれしさを込めて作ったブーケを、(妻が入院している)病院まで持って行ったことを思い出します。奥さんはオーストラリア人だから、親子ブーケという習慣を知らなかったので、「これがデンマークの文化だよ」って最初に説明したら、喜んでくれました。産後で疲れているときの生花のプレゼントはうれしかったようです。最近、日本の病院は生花の持ち込みを禁止しているところが多いようですけど……。でもやっぱり生花がいいですよね。香りや変化を楽しめますから。


Q・子育てを通して奥様のアマンダさんの存在をどのように感じていますか。


A・とてもリスペクトしています。子どもはもうすぐ10歳になりますけど、教育についても先の先を考えている。僕は問題がある時に解決するタイプだけれど、彼女はいつも先の先を考えている。それは女性の強さ、お母さんの強さだなって思います。北海道のスキーの旅で出会って2005年に結婚して、今は結婚13年目になりますが、節目節目で花を贈っています。子どもが生まれたとき、母の日、クリスマス、結婚記念日……。でも毎週新しい花を家に入れているので、花の存在が普通になってしまっています。プレゼントとしてはそこまで大切に思われていないかもしれませんが(笑)。

デンマークに代々伝わる白いベビードレス


Q・デンマークでは、親子ブーケのほかにも特別な出産祝いの文化はありますか。


A・アメリカのベビーシャワーみたいな派手なイベントはないですけど、生後3カ月以内にキリスト教の教会で洗礼式があるんです。そのときに大きなパーティーを設けてみんながプレゼントを持って行きます。赤ちゃんは、代々伝わる白くて長いベビードレスを着るんです。僕のときは確か……ひいおじいちゃんか、ひいおばあちゃんのものでした。刺しゅうで名前を入れたりするんです。デンマークにはそういうかわいい習慣もあるんですよ。そのとき、必ずと言っていいほど家族の中で「誰があのドレスを持ってる?」って問題が出てくるんですけどね(笑)。日本の七五三と似ていますね。


Q・デンマークと日本では、子育て文化に違いはあると感じますか。


A・日本とヨーロッパの違いについて、話にはよく聞きますけど、時代もだいぶ変わってきていますからね。周りの人を見ていても、日本の男性もいろいろ子育てに関わっていると感じます。以前より男の負担がだいぶ増えたんじゃないでしょうか(笑)。デンマークは家族を大事にする文化で、男女の家事負担は同じというのが一般的な考え方です。というのも、デンマークは共働き文化ですから。お母さんの立場とお父さんの立場がそんなに変わらないんです。多くの人が生後3カ月で保育園に預けて、すぐ仕事に復帰します。共働きでないと生活できないんです。そういう背景の違いがあるので比べにくいですね。僕の母の時代からみんな仕事をしています。日本もそうなっていくと思います。

親子ブーケで四季を感じて心のパワーを充電して


Q・デンマークでは花がもっと身近な存在ということですが、共働きでどんなに忙しくても、暮らしの中に花があると心が安らぎますね。


A・花は癒し、リラックスです。生きている花がある環境は、女性、男性、大人、子ども……どんな人にとってもすごく大事なんです。これは個人的な意見ですが、目に見えない影響力が結構あるのではないかって思っています。自然の持つパワーの影響は「ハンパない」と感じています。これは素敵な1万円分のバラの花束があればいい、という意味ではないんです。1本でもいい。金額の問題ではなくて、新鮮な花が枯れゆくまで見届ける。その過程が心に癒しを与えると思っています。精神的なパワーのリサイクルですね。また、どんなに忙しくても季節を感じることが大事です。例えば春はチューリップ、夏はバラであったり、秋は実物や枝物、冬はクリスマス……。季節を感じなくなってしまいがちな時代ですが、四季を意識してほしい。特に日本は四季がはっきりしていて、いい花もたくさんそろっているので、チャンスはたくさんあります。


Q・そういった観点からも、「親子ブーケ」は最高のギフトですね。


A・産後のお母さんは、生まれてきたばかりの子どものことで、頭がいっぱいかもしれないけど、花があるとほんの一瞬でも不安や忙しさから離れ、気分転換できます。そこでパワーを充電できますよね。親子ブーケは、お母さんの心のバランスに貢献すると思います。忙しいお母さんたちにも、花で季節を感じて心に余裕を持ってもらいたいですね。


親子ブーケを「かわいらしいギフトでしょ」と、にこやかに語ってくださったニコライさん。春の花のように優しい雰囲気が印象的でした。取材で用意していただいたブーケも、柔らかいオレンジとグリーンの優しい色合わせ。出産祝いに親子ブーケをもらったら、寝不足のママの心も穏やかになるはず。家族や友人のギフトに、新しい選択肢として取り入れみてはいかが。

ニコライ バーグマン氏 プロフィール

デンマーク出身。スカンジナビアンスタイルのセンスと細部にこだわる日本の感性をフラワーデザインに融合させたユニークな作品を発表し続けている。その活動の幅は広く、フラワーデザインをはじめ、ファッションやデザインの分野でも世界有数の企業と共同デザインプロジェクトを手がける。自身で考案したフラワーボックスは、フラワーギフトの定番として広く認知されている。国内外に12店舗のフラワーブティック、3つのカフェ、ジュエリーブランド「NATUR & NICOLAIBERGMANN」を展開している。 今年、2018年3月29日(木)~4月1日(日)の「Nicolai Bergmann HANAMI2050 – 花を愛で、未来を想う- in Dazaifu Tenmangu」では3回目となる福岡・太宰府天満宮でのフラワーアート展覧会を開催し、4日間で2万人以上の来場と大盛況のうちに幕を閉じる。


著者:大楽眞衣子(だいらく・まいこ)

新聞記者出身のフリーライター。専業主婦経験を生かし、女性の生き方、働き方などをテーマに各媒体で執筆。Iターンの地方暮らし。農業や漁業の取材、絵本の原作も手掛ける。男の子3人を子育て中。花と昆虫が好き。

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