生みやすい体位?アクティブバースって?

第2回 2人目こそ助産院で…見直される助産院のメリット
陣痛促進剤や吸引分娩…医療に頼った計画的なお産と対照的な助産院でのお産。家庭的な雰囲気に包まれ、家族に見守られるなかで、お母さんに最高のお産を! 助産院では、お母さんと赤ちゃんが持つ力を信じた“感動のお産”が、毎日行われている。分娩時の体位も、座位やスクワット、四つん這いになってなど…お母さんが産みやすい体勢が取れる“アクティブバース”が主流。そこで、「松が丘助産院」の宗祥子院長に、アクティブバースのメリットを聞いた。

「病院は仰向け出産が主流ですが、これはなかなか出にくい態勢なんですね。その点、座位やスクワット、トイレスタイルなどは重力がサポートしれくれるので赤ちゃんも出やすい。ただ最近は、お母さんの体力や年々弱々しくなってきているので、自然分娩に耐えられるだけの体力をつけておくことも重要ですね。アクティブバースのなかでも、水中出産はとてもおすすめ。赤ちゃんにへその緒が巻きついていても、赤ちゃんのペースでゆっくり出てくると、何も問題ないことも多いです。ただ、通常のお産よりも、より注意深い観察が必要なので、ベテランの助産師がいる場所を選んでほしいなと思います」(宗氏 以下同)

医療に頼らずとも、赤ちゃんは時がくれば、ちゃんと出てきてくれるという。

「もちろんそのためには、母体が健康であることが必要不可欠ですが、お母さんが自覚すれば、妊娠中に十分修復可能。今は“小さく産んで大きく育てる”風潮にありますが、私自身は、赤ちゃんはお母さんのお腹のなかで十分大きく育ってこそ、健康な力がみなぎるのだと信じています。3500g以上であっても、産まれた赤ちゃんはその分健康で、母乳もよく飲むし病気にもなりにくい。その分お母さんは、時間がかかったり出血量が多いこともあり、お産の時は大変な思いをしますけどね(笑)」

アクティブバース

従来の概念にとらわれず、好きなスタイルで、赤ちゃんの力を信じた世界でたったひとつのお産を…。助産院で叶えてみては?

(取材・文/蓮池由美子)

お話をうかがった人

宗祥子
宗祥子
松が丘助産院・院長
1952年愛媛県生まれ。中央大学法学部卒業。第1子を31歳で出産し、出産のダイナミックさに圧倒され、助産婦のケアに感動。36歳で助産師を目指し、助産師資格を取得。矢島助産院、育良クリニックで研修し、「松が丘助産院」を開院。現在に至る。撮影/武井メグミ
1952年愛媛県生まれ。中央大学法学部卒業。第1子を31歳で出産し、出産のダイナミックさに圧倒され、助産婦のケアに感動。36歳で助産師を目指し、助産師資格を取得。矢島助産院、育良クリニックで研修し、「松が丘助産院」を開院。現在に至る。撮影/武井メグミ