ママの力を信じる助産院…その安全性と気になる費用は?

第3回 2人目こそ助産院で…見直される助産院のメリット
「助産院で出産する!」と言うと、「病院じゃなくて本当に大丈夫?」と心配されることも…。それでは本当に、助産院でのお産は安全なのか? そして気になる費用は? 「松が丘助産院」の宗祥子院長に話を聞いた。

●危険があれば、必ず病院で受け入れてもらえる

「たしかに助産院では医療処置ができませんが、必ず近距離に提携する病院があります。また、助産師は数多くの妊婦を見ているので、危険な状態と判断した場合は、すぐ提携病院に連絡します。少し前に妊婦たらい回し事件などが取り沙汰されたこともあり、不安に思う妊婦さんも多いと思いますが、助産院で定期的に健診を受けている妊婦さんは、必ず病院で受け入れてもらえるような制度が整っているので、安心してお産をして頂けますよ」(宗氏 以下同)

費用も、予想通り、大学病院よりグンとリーズナブルだ。

「大学病院の個室ともなると、80万円以上するところもあります。うちの場合は、49万円~となりますし、どこの助産院でも、大病院よりはかなりリーズナブルな料金設定になっているのではないでしょうか。その差額を、母乳指導やアロママッサージなどに回して、お産前にリラックスして体調を整えてほしいですね」


足裏ケアをする助産師

1600人以上もの赤ちゃんを取り上げてきた宗氏に、安産のポイントを語ってもらった。

1.早寝早起き
2.体を温める
3.目を使わず、ゆったり過ごす
4.適度な運動(体幹を鍛える)
5.野菜、玄米中心の食生活

特に「体幹を鍛えること」が安産へとつながるそうで、「運動が苦手な人は、常に姿勢良く、着物を着ているときのように胸を張っていることが重要」と語る。

逆子や前置胎盤などのトラブルがあったり、母体が健康でないと助産院での出産は望めないが、妊娠経過の異常などは、生活の改善によって修復できるケースも希にあるという。まずは自分が自然出産ができるかどうか…助産院を訪れ、プロの目で判断してもらおう!
(取材・文/蓮池由美子)

お話をうかがった人

宗祥子
宗祥子
松が丘助産院・院長
1952年愛媛県生まれ。中央大学法学部卒業。第1子を31歳で出産し、出産のダイナミックさに圧倒され、助産婦のケアに感動。36歳で助産師を目指し、助産師資格を取得。矢島助産院、育良クリニックで研修し、「松が丘助産院」を開院。現在に至る。撮影/武井メグミ
1952年愛媛県生まれ。中央大学法学部卒業。第1子を31歳で出産し、出産のダイナミックさに圧倒され、助産婦のケアに感動。36歳で助産師を目指し、助産師資格を取得。矢島助産院、育良クリニックで研修し、「松が丘助産院」を開院。現在に至る。撮影/武井メグミ