こんにちは、保育士の中田馨です。よく育児書には「うつぶせ遊びをたくさんしましょう」と書かれていますね。でも「うちの子はうつぶせをするとすぐ泣いてしまう……」というママもいるのではないでしょうか。私の息子もうつぶせが苦手な子でした。
今回はそんなうつぶせが苦手な赤ちゃんが、うつぶせでも遊べるようになる方法をお話します。
赤ちゃんにとってうつぶせの大切さ
うつぶせを嫌がるのなら無理にさせなくてもいいのでは、と思われるかもしれませんが、赤ちゃんにとってうつぶせはとっても大切です。うつぶせは運動発達の基本になる姿勢ともいわれています。それ以外に、寝返りやハイハイなどもうつぶせの姿勢が基本になります。
うつぶせにチャレンジする月齢
うつぶせは、生後2カ月~3カ月ごろから少しずつスタートさせてみましょう。生後2カ月ごろの赤ちゃんは、まだ首がしっかりすわっていないので、頭をしっかり上げることはできません。疲れたら床にべったり頭をつけて、泣き出す子もいるでしょう。赤ちゃんが機嫌のいい時間や、おむつ替えのときなどにうつぶせの遊びを取り入れてみましょう。
うつぶせの成長段階
赤ちゃんのうつぶせの成長段階の目安です。
新生児の赤ちゃん頭を持ち上げることができず、正面を向くことができません。そのため、床に顔をつけ左右のどちらかを向いています。体重は顔、胸、顔にかかっています。
生後2カ月ごろ胸から腰に体重がかかり、前腕で体を支え、顔を正面にあげられるようになってきます。まだ長い時間うつぶせすることができません。
生後3〜4カ月ごろこのころになると首がすわっている赤ちゃんも多くなります。肘で体を支え、腰から恥骨あたりに体重がかかります。頭をしっかり上げることができるようになり、頭のふらつきも少なくなります。
うつぶせが苦手な子へのアプローチ法
うつぶせの苦手な赤ちゃんは、腹筋や腕で自分の身体を支える力が弱いのかもしれません。生活の中で遊びとしてうつぶせを取り入れてみましょう。では、保育現場で行っているうつぶせが苦手な子へのアプローチ方法です。
タオルを脇にはさむくるくるとロール状に巻いたタオルを、赤ちゃんの右脇の下から胸、左脇の下に通します。赤ちゃんが支えやすい場所に肘をおいてバランスを取ります。これをすることでうつぶせがかなり楽になりますが、うつぶせが苦手な赤ちゃんはうつぶせになっただけで嫌がります。そのため、赤ちゃんに見えるようにママが正面で関わってあげることが大切です。
ママのおなかやひざの上でうつぶせママのおなかのやひざの上でうつぶせの練習をしてみましょう。安心できるママの体の上でなら、嫌がらずにチャレンジできる子もいます。特にママのおなかの上ですると、ママの顔が正面に見えるので赤ちゃんは喜びますよ。
うつぶせ遊びだけでなく、同時にあおむけでの遊びも大切になります。頭から骨盤までの体軸をまっすぐ保てるように、あおむけのときは赤ちゃんの正面に、ママの顔やおもちゃを見せてあげることも大切な要素になります。
※うつ伏せ遊びをする際は、布団など柔らかいものの上では行わないこと、顔の周りに何か置かないこと、必ず目を離さないことの3点に注意してください。
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
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