デリケートゾーンの正しいケア方法

第4回 人には聞けない「デリケートゾーン」問題
女性にとって、人には言えない悩みのひとつ「デリケートゾーン」。正しい洗い方やケアの仕方は意外と知らないものだけど、誰かに聞くこともできないし…。

そもそもデリケートゾーンは、特別なケアが必要なもの? 婦人科形成「なおえビューティークリニック」の喜田直江院長は次のように言う。

「膣にはもともと自浄作用があり、膣内にいる善玉菌によって酸性に保たれ、守られています。そのため、体のほかの部位よりも酸性が強いため、できればデリケートゾーン専用のソープで洗うのが望ましいですね」(喜田先生 以下同)

また、デリケートゾーンはもともと洗いにくい場所で、ひだの間には垢がいっぱいたまっていて、そこに付着する雑菌がにおいのモトになる場合もあるそう。そのため、ひだの間も指で丁寧に洗うことが大切だという。

「日本人はアンダーヘアの処理をしていない人も多いですが、それがにおいの原因になっていることもあります。短くカットするだけでもにおいは軽減します」

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●デリケートゾーンの正しいケアで、においやかゆみを軽減

では、デリケートゾーンの洗い方の注意点は?

「洗うのはひだの部分までで、粘膜はダメ。膣のなかに入らないようにしましょう。膣のなかまで洗ってしまうと、膣内の自浄作用を保っている酸度が弱まり、雑菌の繁殖しやすい環境を作ってしまいます」

また、清潔にしようとビデを頻繁に使うのは、逆効果だそう。

「ビデから出る水は中性ですので、毎日使っていると、膣内の酸度を弱めてしまいます。ビデは基本的に使わなくて良いですが、使うなら生理が終わった頃や、デリケートゾーンに不快感を覚えるときなどに使用するようにしましょう」

デリケートゾーンの正しいケアは、においやかゆみを防ぐだけでなく、「見た目」も変えるという。実はいま、デリケートゾーンの「黒ずみ」などに悩み、訪れる患者さんも多いそうだ。

「自分のデリケートゾーンを見ていない人はすごく多いですよね。でも、パートナーは見ているわけですから、鏡で一度見てみることをオススメします」

自分の体のなかでおそらくもっとも知らない、見ていない部位のひとつ、デリケートゾーン。でも、ケアをする・しないで、大きな違いがあるそうなので、正しいケアを心がけてみては?
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

喜田直江院長
喜田直江院長
なおえビューティークリニック
京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。平成23年、なおえビューティークリニック開院。
京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。平成23年、なおえビューティークリニック開院。