赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、離乳食インストラクターの中田さんからメッセージです。
こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。離乳食がスタートするころ、「赤ちゃんが顔をそむけたりするので、離乳食をあげるのが大変」と感じることがあります。赤ちゃんが思うように離乳食を食べてくれないと、ママは離乳食の時間が憂鬱になってしまうかもしれません。でも、離乳食を始めるころの赤ちゃんの発達と、赤ちゃんにとっての離乳食の意味を知ることで、その気持ちも少しラクになると思います。
今日は、そんな離乳食に慣れていない赤ちゃんにどのようにママが向き合えばいいのかをお話しますね。
離乳食スタート時期の体と口の発達
もうすぐ離乳食が始まる。または離乳食が始まったころ。生後4〜6カ月ごろの赤ちゃんの発達の目安についてお伝えします。
体の発達
首がすわり、支えると座れる。うつ伏せで頭を持ち上げることができる。
口の発達
哺乳反射、押し出し反射が減少してきます。舌の動きは前後に動かすことができます。
このように、赤ちゃんの体や口の発達は、大人と比べるとまだまだ未発達です。舌が前後にしか動かないので、大人のように舌を自由に動かして飲み込むことができません。今まで食べたことのない味、食感、においのする離乳食が口に入ってくると、ビックリしてしまう赤ちゃんもいます。
離乳食を始める前にココをチェック!
では、体と口の発達がどのようになったら離乳食を始めることができるのかお伝えします。
体の発達の確認
離乳食を始めるころの赤ちゃんは、首はすわっていますが、まだ自分でしっかり座ることができません。離乳食を食べるときは姿勢も大切。赤ちゃんの背中がしっかりと支えられていて、おしりが安定している位置で座ると、赤ちゃんも食べやすく、飲み込みやすいです。
大人も、リクライニングのイスを倒して、もたれかかったまま食べると食べにくいですよね。
口の発達の確認
離乳食を食べる時期が近づくと、生まれ持った反射が減少することで、おっぱいや乳首以外のものを受け入れることができるようになります。スプーンを口に持っていったときに、舌で押し出すような反応をするようなら、まだ離乳食をスタートするには少し早いと判断できます。
生まれ持った口の反射が減退してくると、赤ちゃんは自分の手やおもちゃなどをよくなめるようになります。このように、口で物をなめる遊びを繰り返しすることにより、離乳食を受け入れることができるようになります。
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の赤ちゃんにとって、離乳食は「食事の練習期間」。体機能だけでなく内臓機能も、ミルクやおっぱい以外に慣れるために練習するのです。赤ちゃんに顔をそむけられると、とってもショックですが、「まだ練習期間中だからしかたないか」「いつか慣れて食べてくれるはず」とママが前向きに考えることが大切ですね。
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
配信: ベビーカレンダー(レシピ)
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