こんにちは、日本歯科大学の田村です。前回は、離乳食の開始時期である生後7~8カ月ごろについて進め方を解説しました。今回は、9~11カ月ごろの赤ちゃんの離乳食について解説したいと思います。この時期の特徴は赤ちゃんにもより個人差はありますが、手づかみで食べるようになります。
9~11カ月の離乳食の特徴
赤ちゃんの舌やあごが左右に動き始めて歯茎ですりつぶす動きをするようになるので、食事の形態も少しかたくしていきます。とはいえ、まだ歯が生えていないので歯茎ですりつぶせる程度のかたさです。食材の種類ですが、繊維が強いもの、魚のパサパサしたもの、ワカメのような葉物の薄っぺらいものなどは張りついたり丸飲みになってしまうことがあるので、やわらかく煮たり小さめに切るなどの工夫が必要です。
また、手づかみ食べをしようとする時期でもあるので、赤ちゃんが手づかみしやすい形のものも出してあげましょう。手づかみ食べについては次の章で詳しくお話しします。
手づかみ食べについて
この時期の赤ちゃんは食への興味が増し、食べ物を手で触り始める時期でもあります。このようなときは、赤ちゃんの意思を汲んでやらせてあげることがとても大切です。たまに綺麗好きなご家庭で、赤ちゃんには一切食べ物を触らせていないということも耳にしますが、触ることでその食べ物がどういうものか確認する準備にもなるのでぜひ触らせてあげてください。せっかく赤ちゃんが食べ物に興味を持ったのにやめさせてしまうと、待っているだけの子どもになるとも言われているんですよ。
手でぐちゃぐちゃにします(泣)やらせたほうがいい?
赤ちゃんにとっては食べ物は未知のもの。触るのはその食べ物がどんなものなかを確認する作業でもあると言われています。どんな食べ物なのかが分からないのにいきなり口に入ってくると赤ちゃんもびっくりしてしまいます。赤ちゃんが触りたいとき、ぐちゃぐちゃにしたいときは、ママに余裕があるようでしたら赤ちゃんの意思をできるだけ尊重してあげるとよいですね。
手づかみ食べを始めない場合は?
赤ちゃんが手づかみ食べを始めるのは、遊び食べもしながら食べ物をつかんで投げてみたりしてから。赤ちゃんの興味がでてきたら自分からはじめてくれます。逆に本人のやる気がないのに触らせたりしても手づかみ食べは難しいでしょう。赤ちゃんのやりたい気持ちが見えてから始める方が、ママにとっても赤ちゃんにとってもストレスがないと思います。
配信: ベビーカレンダー(レシピ)