医師が教える、1歳からの離乳食と歯磨きで工夫するといい4つのこと

医師が教える、1歳からの離乳食と歯磨きで工夫するといい4つのこと

離乳食に関してお口の発達の観点からみる、適切な進め方を日本歯科大学の田村先生が解説します。今回は1歳~1歳6カ月ごろの赤ちゃんにみられる、前歯でのかじり取り、手づかみ食べからスプーンへの移行、歯磨きについて大切なポイントをお話ししていただきました。離乳食や歯磨きの悩みを解決するヒントがあるかもしれません。

ポイント②スプーン食べは手づかみ食べを十分に経験してから!

1歳~1歳6カ月ごろはスプーンにも興味を持ちはじめる時期でもあります。赤ちゃんが興味を持ち始めたらスプーンを持たせてあげたいですね。ただ、はじめは赤ちゃん自身がスプーンを使ってお口の中に食べ物を運ぶのは難しいので、赤ちゃんにスプーンを持たせてあげつつ、ママが別のスプーンで介助して食べさせてあげます。赤ちゃん自身がスプーンを使って食べられるようになるためには、手づかみ食べを十分に経験することが大切です。

スプーン食べは手づかみ食べを十分に経験してから!

赤ちゃんの手と口は、先に口が発達し、まだ上手ではない手が口に合わせていくという動きをして、手も口も発達していきます。手で食べようとすると、手も頑張らないといけないので口の動きがおろそかになってしまうこともあります。ですが、これを繰り返すうちに手づかみで食べられるようになるのです。スプーンで口に食べ物を運ぶのは、道具の先にあるものを運ぶということなので、手で運ぶよりもずっと難しいので、赤ちゃんが練習をするのは手づかみ食べを十分に経験してからはじめましょう。

ポイント③:赤ちゃんが持つスプーンの選び方。長さやえの幅は? 

スプーンのえの部分や、さじにはいろいろな長さや幅がありますが、長さは手掌の幅からちょっと出るぐらいがおすすめです。赤ちゃんは手が小さいので、幅が太いと握りづらいため、細いTスプーンはつかむ力が弱いうちは安定しません。さじの大きさは赤ちゃんの口よりも幅広いと食べにくいため、口の幅よりもせまく浅いほうが食べやすいです。また、ママが持つ介助用スプーンは長くて赤ちゃんには操作がしにくいので、赤ちゃんが持つ用のスプーンと、ママが介助用に使うスプーンは分けてあげる必要があります。手の大きさや手の力、お口の幅などに合わせて選んであげましょう。可愛いからといってデザインだけで選ぶのはやめましょう。

なお、手のひらにぎりは親指、人差し指、中指を発達させるために必要な過程なので、持ち方がおかしいと直したりせずに、赤ちゃんの持ち方を見守ってください。

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