赤ちゃんが形のある食材を食べてくれないときはどうすればいい?

赤ちゃんが形のある食材を食べてくれないときはどうすればいい?

この記事では、離乳食インストラクターの中田馨さんが赤ちゃんが形のある食材を食べてくれないときの対処法についてお話しします。

こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。生後7~8カ月ごろや、生後9~11カ月ごろの赤ちゃんのママから、「離乳食がステップアップしたら、赤ちゃんが形のある食材を食べなくなった」という相談をよく受けます。少し前まではパクパク食べていたのに、急に食べてくれなくなったらママもショックだと思います。

今回は、赤ちゃんが形のあるものを食べてくれないときに確認するポイントと、ママができる対処法を話します。

形のあるものを食べてくれないときの確認ポイント

では、赤ちゃんが形のある食べ物を食べてくれないときの確認ポイントをいくつか紹介します。

食材の大きさを確認

まずは、食材の大きさが月齢や発達にあっているかを確認しましょう。各時期の目安の大きさは下記になります。

7~8カ月ごろ(離乳食中期):2~3mmのみじん切り
9~11カ月ごろ(離乳食後期):5~7mm角
1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期):1cm角

食材の軟らかさを確認

食材のやわらかさが月齢や発達にあっているか確認しましょう。各時期の目安のやわらかさは下記になります。

7~8カ月ごろ(離乳食中期):絹ごし豆腐程度
9~11カ月ごろ(離乳食後期):熟したバナナ程度
1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期):バナナ、肉団子程度

口の様子や舌の使い方を確認する

口の様子や舌の使い方を確認することで、今の赤ちゃんにあった時期が分かります。次の時期に移行する目安ポイントを知っておくといいですよ!

【7~8カ月ごろ(離乳食中期)の離乳食に移行する目安】
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の赤ちゃんは舌が前後に動きます。ペースト状の離乳食を食べる練習をしている間に、口を閉じてゴックンできるようになります。約2カ月ほど続けて、口を閉じてゴックンできるようになってきたら7~8カ月ごろ(離乳食中期)の離乳食に移行する目安です。

【9~11カ月ごろ(離乳食後期)の離乳食に移行する目安】
7~8カ月ごろ(離乳食中期)の赤ちゃんの舌は上下にも動くようになります。上あごに食べ物を押し付けてゴックンします。その時、唇の動きを見ていると両口角が上がります。約2カ月ほど続けて、唇の口角が上がる様子が見られたら9~11カ月ごろ(離乳食後期)の離乳食に移行する目安です。

【1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)に移行する目安】
9~11カ月ごろ(離乳食後期)になると、舌が左右にも動くようになります。舌が左右に動くことで形や歯ごたえのある食べ物を左右の歯ぐきに置いて、噛んだりすりつぶしたりします。きちんと噛めているか見るポイントは、噛んでいる側の口角が上がることで確認できます。約3カ月ほど続けて、カミカミが上手になってきたら1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)に移行する目安です。

ママができる対処法

では、形のあるものを食べてくれるためにママができる対処法をお話しします。

離乳食のステップを一段階前に戻る

今、食べている形状から一段階戻ってみましょう。みじん切りにした途端、食べてくれなければ、食べてくれていた裏ごしに戻してみます。裏ごしで食べてくれたら頃合いを見て、裏ごしとみじん切りを混ぜたものからスタートしてみましょう。急に裏ごしからみじん切りに移行するのではなく、徐々に形を変えていくことがポイントです。

最初に食べる食材を選ぶ

ステップアップして最初に食べる食材は、やわらかいものからにしてみましょう。例えば、豆腐、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃのような食材です。やわらかい食材がある程度の大きさで食べられるようになってきたら、繊維が多めの野菜やパサパサしやすい肉や魚にチャレンジすると、スムーズに慣れていきます。

調理方法の工夫

食べやすく、飲み込みやすくするために調理の工夫をしてみましょう。その中でもよくするのがとろみをつけること。片栗粉などでとろみをつけることで、食べ物を食べやすくしてくれます。「少し食べにくいかな?」と思うメニューにはとろみを活用してみましょう。

形のあるものを食べないということは「食べにくい」ことを分かっているということ。それも1つの発達の段階です。食べにくいときは、離乳食の段階を進むことはいったん休憩して、赤ちゃんの発達に合わせて戻ることが、長い目で見ると近道になることもあります。離乳食期は食べることの練習期間と思って、取り組んでみてくださいね。

著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨

0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。

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