まるで更年期?20代&30代の不調チェック

第2回 最近耳にする「若年性更年期」の症状と付き合い方
メカニズムはまったく違うものの、「更年期」のような症状が20代~30代などでも出るという、いわゆる「若年性更年期」と呼ばれる不快症状。

具体的にはどんな症状なの? 成城松村クリニック院長の松村圭子先生は、以下の特徴を挙げる。

けだるそうな女性

●更年期に似た不快症状の特徴

・めまいがする
・息切れがある
・のぼせがある
・頭痛がある
・生理不順
・下痢や便秘
・よく眠れない
・寝ても疲れがとれない
・なんとなくイライラする

「若年性更年期と呼ばれるものは、いわゆる『不定愁訴(ふていしゅうそ)』で、原因となる病気がないのに起こる不快症状によって、なんとなく体調が悪い状態を指します」(松村先生 以下同)

「よく眠れない」「疲れがとれない」といった悩みを日頃から抱えている人は少なくないだろうし、「もともと下痢気味(あるいは便秘気味)」といった体質を持つ人も多いだろう。

こうした不調について、心配なものと、そうでないものの違いとは?

「例えば、年齢相応の疲れや不調というものはあります。でも、20代くらいはもともと元気な世代ですので、不調であることのほうがおかしいのです」

20代の頃よりも30代になって疲れやすくなった、40代で疲れが抜けにくくなったなどは自然なことのようだが、若い頃の不調は、注意が必要だ。

目覚まし時計

●「いつもだるい」のは体質のせいじゃない!

とはいえ、自分のなかで「当たり前」になっている体質や体調が、普通であるかそうでないかは、自分ではなかなかわからないもの。治療が必要かどうかの目安について、松村先生はいう。

「『元気な日が少ない』『いつもだるい』『やる気が起きない』という状態が当たり前になっている方がときどきいます。大切なのは『ちゃんと寝られるか・起きられるか』と『疲れをリセットできるか』です」

疲れやすかったり、だるさを感じたりしても、1日寝れば回復できて、自分なりにスッキリさせられる手段があるなら問題ない。しかし、そうでない場合は一度医師の診断を仰いだほうが良いという。

自分では当たり前になっていたり、「気のせいかも」と思ってやり過ごしたりしている不調は、実は全然「普通」でないことも多々あるそう。

本来、元気であることが当たり前の20代~30代でありながら、常に抱えている不調やだるさがあるという人は、一度医療機関を受診してみては?
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

松村圭子
松村圭子
成城松村クリニック 院長
広島大学医学部卒業。同産婦人科学教室勤務を経て、成城松村クリニック開院。「ルナルナ」顧問医。AM「オトナの悩みに答える!婦人科医の特別診察室」などでも活躍。
広島大学医学部卒業。同産婦人科学教室勤務を経て、成城松村クリニック開院。「ルナルナ」顧問医。AM「オトナの悩みに答える!婦人科医の特別診察室」などでも活躍。