日髙良実シェフの「キャベツとツナの卵とじ」【絶品!“パン泥棒”レシピ #3】

日髙良実シェフの「キャベツとツナの卵とじ」【絶品!“パン泥棒”レシピ #3】

イタリアンの超有名店「リストランテ アクアパッツァ」の日髙シェフに学ぶ、パンにぴったりな家庭料理を紹介する本連載。その第3回目は、日髙シェフの子どもの頃からの大好物をアレンジしたレシピです。キャベツ、トマト、ツナ、卵で作る“懐かしの母の味”をイタリアン風のひと皿に変える材料とは?

イタリアンの巨匠が教える、パンにぴったりな家庭料理

リストランテアクアパッツァ オーナーシェフ/日髙良実さん神戸市出身。日本の食材を生かしたイタリアンが人気で、テレビ出演や著書も多数。現在は、アクアパッツァの厨房から動画でレシピを配信している。2021年6月には『教えて日高シェフ!最強イタリアンの教科書 ACQUA PAZZAチャンネル公式レシピBOOK』(世界文化ブックス)を発売

東京・銀座の「リストランテ ハナダ」を経て、イタリアの名店で修業した日髙シェフ。本場で鍛えた技と日本各地の旬の食材を生かしたイタリア料理、そして飾らない人柄で、絶大な人気を呼び、多方面で活躍しています。
そんな日髙シェフに教えていただくのは、外出がおっくうになる梅雨の時期にぴったりな、身近にある食材を使って作れる家庭料理。連載3回目は、正真正銘のキッチンの“いつメン”食材を使ったレシピです。

手順通りに調理していけば、まったく手間をかけずに、おいしく、おしゃれなひと品に仕上がりますよ。フライパンごとテーブルに運んで、できたてのアツアツを楽しんでいただきたい料理です。

前回の記事はこちら▼

子どもの頃から親しんできた母の味をイタリア風に進化

キャベツとツナの卵とじ

「今回紹介するのは、思い出の母の味をアレンジしたレシピです。子どもの頃から好きだったキャベツ、トマト、卵、ツナが入ったこの料理は、母にねだって何度も作ってもらいました。大人になって中華料理に『トマトと卵の炒めもの』があることを知りましたが、僕にとっては『トマトの卵炒め』は母の料理です。

母のレシピとの大きな違いは、“生クリーム”を加えるところ。コクが増し、洋風に仕上がります。もうひとつの違いは卵の火の通し方。母の卵とじは卵に火がしっかり入っていましたが、僕は半熟派なのでほぼ余熱で仕上げます。でも、生クリームも入れるので、しっかり火を通してもおいしいですよ」

材料(2人分)

実際に使う量とは異なります

・キャベツ(ざく切り)……1/4玉
・トマト(くし切り)……3個
・ツナ……1缶
・卵……3個
・生クリーム……80cc
・塩……適量
・粗挽き黒こしょう……適量
・水……150cc

作り方

1. フライパンでキャベツを蒸す

キャベツは芯を除いて、食べやすい大きさにざく切りにし、フライパンに均等に敷きつめます。水150ccを加え、フタをして、中火で5分ほど蒸していきます。

「キャベツは1枚1枚はがさずに、重なったままどんどん並べてOKです。細かいことは気にせずに」

2. ボウルに卵を入れて軽く混ぜ、生クリームを加える

卵をボウルに割り入れ、泡立て器を使って軽く混ぜます。続いて生クリームを加えます。

生クリームと卵は混ぜすぎないことがポイント。目指すのは黄身、白身、生クリームがマーブル状になることです!」

3. ボウルにツナ、塩、こしょうを加える

卵と生クリームに、油を切ったツナ、塩ひとつまみ、粗挽き黒こしょうを加えます。ここで、混ぜないように注意しましょう。

ツナはフレーク状のものではなく固まりのタイプを使ってください。こしょうはお好みですが、多めがオススメです!

4. トマトを加える

蒸したキャベツの上にくし切りしたトマトを加え、塩をひとつまみふりかけます。強火で1分ほどトマトを温めますが、その間、かき混ぜなくてOKです

「トマトは蒸しキャベツの上に並べたら、そのまま動かさないで!トマトがしんなりしてきたら温まったサインです」

5. 卵液を回しかける

トマトが温まって少ししんなりしてきたら、卵液を回し入れます。ツナはフライパンの真ん中あたりにまとめて入れましょう最初は強火で、いったん沸騰したら弱火にして1分半ほどふたをして火を通します。

「僕は半熟卵が好みなので、あまり火は入れませんが、食べる方のお好みに合わせてください。しっかり火が入ってもおいしいですよ」