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高齢での妊娠や出産のリスクを知っておこう

第85回 カラダのキモチコラム
不妊治療、体外受精。いまでは当たり前のように聞かれる言葉になりました。それもそのはず、2015年には、約5万1000人の赤ちゃんが、体外受精により誕生しています。その年に生まれた子どもの20人に1人にあたり、小学校でいえ […]

不妊治療、体外受精。いまでは当たり前のように聞かれる言葉になりました。それもそのはず、2015年には、約5万1000人の赤ちゃんが、体外受精により誕生しています。その年に生まれた子どもの20人に1人にあたり、小学校でいえば、クラス内に1~2人いるということになります。今後は、この割合がさらに増えると見られています。

晩産化が進み、不妊治療の需要は、これまでにないほど高まっています。現在は、20代の方にも「高齢出産は危険」というイメージが、きっとありますよね。しかし、それが具体的にどういうことか、理解できていない方も少なくなさそうです。そこで、高齢での妊娠や出産について正しく理解しておきましょう。

高齢出産における最大のリスクは、障害のある子どもが生まれること?

答えは「NO」です

高齢出産における最大のハードルは、「健康な赤ちゃんを産むこと」よりもっと手前にあります。それはすなわち「妊娠しにくいこと」です。私たちの卵子は、35歳を過ぎると徐々に老化していきます。染色体に異常が増えるため、精子と出会っても受精しにくく、結果、妊娠しにくくなるのです。

高齢でも不妊治療をすれば妊娠できるはず!

答えは「NO」です

不妊治療にもいくつか種類がありますが、まず「体外受精」を連想される方が多いですよね。排卵を誘発した上で採取し、卵子と精子を合わせます。採卵時に卵子がいくつもできる人もいれば、そうでない人もいるなど個人差があります。また採取した卵子に精子をふりかける体外受精よりも、培養士が顕微鏡で見ながら、1つ1つの卵子と精子を組み合わせる「顕微授精」という方法もあります。

ただ、これはあくまで“卵子と精子を出会わせるための手段”であり、卵子もしくは精子に問題があれば、受精卵を胎内に戻しても着床しにくいのです。いったん着床してもそこで踏ん張り切れずに流れてしまい、妊娠が継続されないケースも多く見られます。

ここで、体外受精をした人のうち、出産まで至る人の割合を、年齢別に見てみましょう。

年齢 体外受精で出産した人の割合 35歳 約18% 39歳 約11% 41歳 約6.5%

※日本産婦人科学会「ARTデータブック2015」

非常に厳しい数字に感じられると思います。不妊治療は“魔法の手段”ではありません。また不妊治療は時間的、経済的、そして女性の場合は、身体的に負担が少なくない事実があります。もし、なかなか結果が出なかった場合はどうするのかを、事前に話し合い、期間または回数をあらかじめ決めておくことをおすすめします。

高齢出産には流産が多いの?

答えは「YES」です

卵子や精子に染色体のエラーがあって、一度着床はしたけれど、流れてしまうことがあります。これを「化学流産」といいます。妊活をしている人は、早ければ4週間ほどで妊娠に気づきますが、この妊娠を継続できない場合があり、年齢が上がるほど、その確率は高くなります。35こうした流産はドロッとした血の塊が出ますが、特に痛みはなく、重い月経だと思って見過ごされることがよくあります。

染色体異常の赤ちゃんが生まれる確率は高くなる?

答えは「YES」です

これは個人の感じ方による、といえるかもしれません。先ほど「卵子が老化すると、染色体のエラーが起きやすくなる」といいましたが、それによって赤ちゃんに障害が出ることは確かにあります。では、ここで質問です。その確率が何%なら、あなたは「障害児が生まれやすい」と思いますか?

染色体のエラーによって生じる障害のうち、代表的なものは「ダウン症」です。以下に、ダウン症の赤ちゃんが生まれる確率を年齢別に示します。

年齢 ダウン症の赤ちゃんが生まれる確率 25歳 1/1250 30歳 1/952 35歳 1/378 40歳 1/106 45歳 1/30

※「カウンセリングマニュアル」改訂第2版(南江堂)より

35歳と45歳の間に、大きな差があることは間違いありません。が、この確率を高いと見るか低いと見るかは、人によるのではないでしょうか。こうして数字で見ると「障害児が生まれると困るから、妊娠出産はあきらめる」とするのは、杞憂に過ぎないと感じられる人もいるはずです。

また、こうした子どもの障害は、若い卵子でもたらされることもあれば、卵子ではなく、精子が原因になることもあります。どちらのせいか、犯人探しをするのは全くもって無意味です。さらに、妊娠中は順調に育っていたけれど、分娩時のトラブルで、赤ちゃんに障害が残ることもあります。それでも生まれてくれば、かわいい赤ちゃん。愛情を注ぎながら育てているお母さんたちはたくさんいます。「高齢出産」ばかりが障害の原因ではないのです。

高齢での妊娠や出産の現実を踏まえて妊活をすると、子どもに恵まれれば幸せだし、子どもに恵まれなくても、自分に納得がいくのではないでしょうか。闇雲な妊活ではなく、正しい情報に基づいた妊活が、結局は自分のためになるのです。

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ドコモ・ヘルスケアがお送りするカラダのキモチコラム。女性のライフステージに合わせて、女性ホルモン、基礎体温、妊活などの情報や、ダイエットや冷え対策など日常生活で役立つ情報をお届けしています。
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