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4歳児の睡眠時間は何時間がベスト?睡眠不足がもたらす影響や、質の良い睡眠のためにできること

第9回 4歳の成長や生活情報をお届け
子どもが4歳になると、集団生活が始まるなどして生活環境も変わることが多いです。たっぷり取っていたお昼寝時間も少なくなるなど、一日の睡眠時間にも変化が見られます。睡眠は、子どもにとっても大切なもの。慢性的な睡眠不足に陥ると、心身へ様々な影響を及ぼすと言われています。ここでは、4歳児が確保したい睡眠時間や、睡眠不足がもたらす影響、質の良い睡眠をとるために日々できることなどをまとめました。

監修者情報

成田 奈緒子
小児科医、医学博士。不登校・引きこもり・発達障害等の親子・当事者支援事業である「子育て科学アクシス」代表。文教大学教育学部教授。1987 年神戸大学卒業後、米国セントルイスワシントン大学医学部や筑波大学基礎医学系で分子生物学・発生学・解剖学・脳科学の研究を行う。2005 年より文教大学准教授、2009 年より同教授。臨床医、研究者としての活動も続けながら、医療、心理、教育、福祉を融合した新しい子育て理論を展開している。著書に『子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング』(上岡勇二氏との共著。合同出版)、『8 歳までの子どもの脳に やっていいこと 悪いこと』(PHP 研究所)、『「睡眠第一!」ですべてうまくいく』(双葉社)、『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(産業編集センター)など多数。
小児科医、医学博士。不登校・引きこもり・発達障害等の親子・当事者支援事業である「子育て科学アクシス」代表。文教大学教育学部教授。1987 年神戸大学卒業後、米国セントルイスワシントン大学医学部や筑波大学基礎医学系で分子生物学・発生学・解剖学・脳科学の研究を行う。2005 年より文教大学准教授、2009 年より同教授。臨床医、研究者としての活動も続けながら、医療、心理、教育、福祉を融合した新しい子育て理論を展開している。著書に『子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング』(上岡勇二氏との共著。合同出版)、『8 歳までの子どもの脳に やっていいこと 悪いこと』(PHP 研究所)、『「睡眠第一!」ですべてうまくいく』(双葉社)、『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(産業編集センター)など多数。

午後10時以降に就寝する4歳児は30%近く

質の良い睡眠が必要なのは、大人だけではありません。子どもが睡眠不足になると、心と身体の成長に大きく影響するとされていますが、午後10時以降に就寝する子どもは増えているといわれています。
まずは、幼児の就寝時間をチェックしてみましょう。

子どもが睡眠不足になる原因

子どもが睡眠不足に陥る原因のひとつに、親自身の生活リズムが挙げられます。家事や仕事をこなしながら、子どもを早い時間に寝付かせるのは大変なことですが、子どもを早寝早起きさせられる生活ペースになっているか今一度確認してみることが大切です。また、4歳前後に作られた睡眠ペースは、習慣となり成人になっても継続するとされています。とても大切な時期であることを念頭に置いておきましょう。

学力と睡眠の関係

睡眠は、学力とも密接に関係していると言われています。2014年の厚労省「健康づくりのための睡眠指針」では、遅い就寝・起床などの不規則な生活が、学校の成績の低さと関係していると指摘しています。また広島県教育委員会が小学5年生の国語と算数の試験結果と睡眠時間の関係について調査したところ、睡眠時間が5時間以下の子どもと9時間以上の子どもの試験結果に20点近くもの差がついたとしています。

広島県教育委員会「『基礎・基本』定着状況調査報告書」(2013年)
※小学5年生の国語と算数の試験結果と睡眠時間について調査

脳への影響

睡眠は、全身の司令塔である「脳」を休ませる大切な時間。脳は睡眠でしか休息をとれないと言われています。
神経細胞が集まった脳では、身体の各部位からの情報を処理し、信号を出すことで全身をコントロールしています。定期的に休ませてあげないと、働きが鈍くなり、故障してしまいます。
故障とは、正常な精神を保ったり、身体の動きや健康状態の維持をしたりすることができなくなるということです。寝不足の状態が続くと、特に大脳の前頭連合野が打撃を受け、意識・集中力・学習能力や記憶力の低下を招きます。また脳の疲れが積み重なることで、心への影響も現れ、うつ病や生活習慣病、肥満といった病気の発症リスクも高くなります。
さらに子どもの場合は、睡眠中に脳内の神経ネットワークを形成しています。睡眠不足が続けば、脳の発達にも悪影響が及んでしまいます。また、常に眠たい状態では、集中力を欠き、何をしていても体験や経験が残らない、体験・経験不足の子どもになってしまう危険もあるのです。

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠には、身体を休ませる「レム睡眠」と、大脳を休ませる「ノンレム睡眠」の2種類があり、寝ている間これらを交互に繰り返しています。レム睡眠の間に、人間の脳は情報処理して記憶を定着させますが、レム睡眠は朝方に多いのが特徴です。つまり、睡眠が不足するとレム睡眠から削られてしまい、記憶したことが定着しにくくなってしまうのです。

成長ホルモン

また、ノンレム睡眠時は、大脳を休めているとともに、身体の成長にとって重要な「成長ホルモン」の分泌が促されます。このホルモンは、21時~23時に体内で作られ、特に22時~2時にかけて多量に分泌されます。そして細胞の修復や育成、骨・筋肉の発達などの身体の成長と、脳内の神経ネットワークの発達など脳の成長に関与しています。そのため、この時間は眠りの「ゴールデンタイム」と呼ばれています。子どもの成長を考えると、遅くとも成長ホルモンが多く分泌され始める22時までに入眠することがポイントです。

海馬

海馬は、勉強などで得た新しいことを記憶する大切な領域です。脳の中で唯一、大人になってからも細胞分裂を繰り返すと言い、そのサイズが睡眠の長さで変わってしまう恐れがあります。

4歳児に必要な睡眠時間

「米国睡眠医学会」によると、年齢ごとの適切な睡眠時間は以下の通りとされています(昼寝を含む)。睡眠時間については様々な見解がありますが、日本でも4歳児に必要だといわれる睡眠時間は10時間~13時間とされており、米国睡眠医学会のデータと一致しています。

4歳児は午前中に保育園や幼稚園に通いだし、身体も大きくなるため夜中に起きることがなくなってきます。ただし、いつでも寝かせれば良いというわけではありません。先述の「ゴールデンタイム」に沿った睡眠が大切です。

質の良い睡眠のためにできること

最後に、十分な睡眠と質の良い睡眠のために、普段の生活に取り入れやすい事例を紹介します。

体内時計を整える

毎日同じ時間に就寝し、同じ時間に起床することで規則正しい生活リズムが生まれます。それでも、子どもがなかなか寝付かないと困っている方は、起床時間から整えていきましょう。朝日を浴びると、身体から「メラトニン」というホルモンが分泌されます。これにより体内時計が整うと言われています。また食事時間も、体内時計のずれに大きく関係します。3食をなるべく規則正しく取ることが理想です。

適度な運動

日中に身体を使って遊んでいないと、なかなか眠れないということがあります。昼間に自然光を浴びて、汗ばむ程度の運動をすることは、質の良い睡眠につながります。昼寝の前後にしっかりと遊ばせておくと良いでしょう。

入浴

入浴も、快適な睡眠をサポートしてくれます。できればシャワーだけでなく湯船に浸からせて、ゆっくりと疲労を回復し、心身をリラックスさせてあげましょう。

リラックスタイムや入眠儀式

就寝前にリラックスタイムや入眠儀式を設けるのも有効です。たとえば、絵本を読み聞かせたり、その日の出来事を話したりと、毎晩リラックスした環境で儀式を行うことで、「儀式→眠りにつく」という習慣が整っていきます。ゆったりとした音楽や子守唄を聴かせるなども良いでしょう。

叱らない

寝る直前に叱ってしまうと、脳が興奮してしまい、寝付きが悪くなってしまいます。気持ちの良い状態で眠りにつきたいのは大人でも同じですね。子どもを叱ったり、小言を言ったりなどは寝る直前にはしないように心がけましょう。

照明

寝室は少しずつ暗くして、入眠に備えましょう。逆に、起床時は照明を徐々に明るくすると良いです。夜はテレビなども消して暗くて静かな環境を整えてあげましょう。

清潔さ

清潔なシーツや布団を準備したり、寝具をしっかり乾燥させたりと清潔な寝床づくりも大切です。快適な睡眠につながりやすくなります。

静かな環境、安心感を与える

寝る前にはなるべく脳が興奮しない環境を作る必要があります。静かな環境で、さらに背中をなでてあげるなどのマッサージやスキンシップを行うと、安心して眠りにつくことができます。

ゲーム、テレビ、スマホ、パソコンはNG

部屋の電気を消したら、スマートフォンなどは寝床に持ち込まないようにしましょう。ブルーライトは睡眠を妨げるうえ、アプリなどを見せてしまうと脳が興奮してしまうので注意しましょう。

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