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子どもの“万引き”を防ぐために親ができることとは?

第3回 子どもの万引き、どう対処する?
“子どもの万引き”と言えど、犯罪は犯罪。保護者として、しっかりその認識をわが子に伝え、防ぐ責任があります。では、親としてできることとは?

「日ごろから、わが子を信頼し、親子の信頼関係をしっかり築いておくことです。そして、家庭がお子さんをあるがままに受け止めてくれる居場所になっているかどうか? ということがとても重要です」

そう話すのは、駿河台大学心理学部教授の小俣謙二先生。親子の信頼関係という土台が何より大事だという。

「お父さん、お母さんは自分のことを守ってくれている、愛してくれている、信じてくれているという安心感、親子の信頼関係が築けてはじめて、次の段階のしつけ”なんですね。つまり、それがないと親がいくら理詰めで言い聞かせたり叱ったところで、結局子どもには響きません。例えば、万が一何かのきっかけでお子さんが万引きしてしまったとしても、信頼関係が築けている親子であれば、真剣に叱ってやれば、1~2回の過ちで終わるものです。逆に常習性があるケースは、親子関係や家庭に根源的な問題を抱えている子が多いのです」

何より、信頼関係が築けている人の存在は、犯罪の抑止力になるという。

「実は、親御さんに限らず、真の信頼関係が築けている人が一人でも居ればいいとも言われています。つまり、たとえ悪いことをしようとしても、その人の顔が頭に浮かび、“その人を悲しませたくない、迷惑かけたくない”と、ギリギリのところで思いとどまることができるものなのです。道を踏み外してしまいそうなときに“何やってるんだよ!”と、親身になって叱ってくれる人の存在。実は、それが一番の犯罪の抑止につながります」

子どもの万引きを防ぐために親としてできること

思春期以降は、特に難しい時期。わが子の行動もなかなか把握しずらくなっていくが、最低限のことは親としてきちんと把握しておくべきだという。

「思春期・青年期は周りの影響を一番受けやすい時期です。ただ、心配や不安があっても、お子さんを追いかけまわすわけにもいきませんよね? でも、お子さんがどこに居るのか? どんな仲間と付き合っているのか? くらいは、最低限親として把握しておくべきです。非行少年の家庭では、親が我が子がどこに居るかもわからないという比率が圧倒的に高いんです」

だからこそ、地域で助け合ってどこまで子どもたちを見守ることができるか? ということも重要となってくるという。

「地域の人たちが互いに関心を持ち合い、子どもたちにも目を注いでもらう。例えば、ご近所さんと挨拶できる人間関係を日ごろから作っておくのも効果的でしょう。実は地域のお祭りに参加させていると、非行率が減るというデータもあるんです。いろんな大人の目で子どもたちの行動を見守っていくことも、万引きに限らず、多くの少年犯罪を防ぐことにつながります」

まず家庭での信頼関係の土台を築くこと。そして、地域ぐるみで子どもを見守っていくことが、犯罪抑止への近道のようです。
(構成・文/横田裕美子)

お話を伺った人

小俣謙二先生
小俣謙二
駿河台大学心理学部教授
犯罪問題(とくに暴力や攻撃、犯罪被害者問 題、防犯活動など)を犯罪心理学と社会心 理学の両面から研究。また、子ども部屋問題や 高層住宅問題など、居住環境についても研究 している。日本犯罪心理学会理事、同編集委 員、日本環境心理学会会長、犯罪や地域の 防犯活動に関する講演活動、犯罪に関する新 聞、TVニュースなどマスメディアのコメントなど多 方面で活躍。
犯罪問題(とくに暴力や攻撃、犯罪被害者問 題、防犯活動など)を犯罪心理学と社会心 理学の両面から研究。また、子ども部屋問題や 高層住宅問題など、居住環境についても研究 している。日本犯罪心理学会理事、同編集委 員、日本環境心理学会会長、犯罪や地域の 防犯活動に関する講演活動、犯罪に関する新 聞、TVニュースなどマスメディアのコメントなど多 方面で活躍。

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