お金が貯まる家計簿の書き方を具体例とともに紹介!

第12回 あなたは家計簿どうしてますか?
「家計簿をつけるのは面倒臭いな」と思われる方も多いと思います。しかしちょっとしたコツを押さえることで簡単に家計簿をつけられて、しかも年間で50万円以上の節約効果が見込めると聞いたらいかがでしょうか。この記事では家計簿のメリットや「お金が貯まるつけ方」を紹介します。

家計簿をつけるメリットとは?

家計簿をつけることでどのようなメリットがもたらされるのでしょう。

手書きの家計簿は数字に強くなる

最近はスマホを使用して簡単に入力ができる「家計簿アプリ」が人気となっていますが、あえて「手書きの家計簿」をつけているという方も多くいます。金額を入力すると自動で収支額を計算しグラフ化してくれたり、レシートをカメラで撮影して読み込むだけで入力すらしなくて済んだりと非常に便利なものが多く、その人気も納得です。また手書き家計簿には「数字に強くなる」というメリットもあります。普段から数字に触れることで数字への抵抗感がなくなり、お金を貯めるために必要な「数字への強さ」を身につけることができるのです。

関連リンク:手書きの家計簿を作るメリットについてもっと知りたい!

収支のバランスを認識できる

家計簿をつけることで、普段はあまり意識することのない収支のバランスを数字として認識し、そのかたよりや改善点を見出すことができるようになります。

将来設計をしやすくなり、心に余裕が持てる

先行き不透明なこのご時世、将来に不安を抱えている方も多いでしょう。家計簿をつけ、ライフプランをしっかりと立てて計画的に老後への準備をして行ければ、漠然とした将来への不安が軽減されて心にゆとりを持てるようになりますよ。

家計簿をつけてお金を貯めるコツ

家計簿をきちんとした方法でつければ家計の全体像をみられるようになり、毎月の支出をコントロールすることで計画的に貯蓄ができるようになります。

予算を守ることが大切

お金が貯まる家計簿にするためには、予算を守ることが大切です。毎月決められた予算内で支出を調整しましょう。例えば「毎月の食費を◯円、娯楽費を◯円程度にすれば予算内に収まる」という予算計画を立てるなど、できるだけ月ごとの達成率がバラバラにならないように工夫することが成功の秘訣です。

家計簿初心者は家計の状況を把握することから

まだ家計の状況を把握しきれていない家計簿初心者には、予算を守ることは意外に大変です。初めのうちは完璧を目指すのではなく、家計簿をつけていくうちに見えてくる改善点をもとに都度工夫を重ねていくうちに、徐々に予算内で家計を回すことができるようになります。

現状の支出を把握し、予算計画を立てる

お金が貯まる家計簿にするには、予算を立てやすく守りやすい状況を作ることが大切です。家計簿を初めて作成する場合、家計の現状がはっきりとわからず予算が立てられないことが多いと思います。なので、まずは1ヶ月ありのままの収支をつけてください。1ヶ月分をつけたら集計し収支実績を出して、それをもとにして2ヶ月目の予算を決定します。そして2ヶ月目の予算は1ヶ月目に出た収支が収まる金額を設定します。それを繰り返し、先月で見えた改善点を見直し予算を調整していきましょう。

無理をせず、自分にとって心地良い金額を予算設定する

予算は理想ではなく現実を意識した金額を設定しましょう。予算を無理なく自分にとって心地良い金額設定にすることが、家計簿を上手に長く続けていく秘訣です。

自分にあうタイプの家計簿を選ぶ

家計簿と一言でいってもその形式は様々です。毎日細かな収支を記入するもの、週に1回収支を記入するもの、月に1回収支を記入するもの。家計簿は続けることが大切なので、自分にあった家計簿を見つけることが「お金が貯まる家計簿」への第一歩ともいえます。

関連リンク:簡単な家計簿の作り方を知りたい!

「お金が貯まる家計簿」のつけ方の手順とポイント

では家計簿はどのようにつければ効果的なのでしょう。ここではお金が貯まる家計簿のつけ方の手順とコツを紹介していきます。

最終目標を設定し、毎月の目標を立てる

まずは具体的に「1年間で◯円貯める」と目標(最終目標)を設定します。最終目標を立てる際には漠然とした目標ではなく「家族旅行に行くため」「マイホームを購入するため」など、モチベーションが上がるような具体的な目標を掲げましょう。そして最終目標から逆算して毎月の目標を設定しましょう。例えば1年間で120万円貯めることを目標にしたならば、120万円を12ヶ月(1年)で割ると、1ヶ月10万円を貯めることが毎月の目標になりますね。毎月の目標が決まったら、あとはその目標を達成するために支出の予算を決定します。

月末に各項目を集計する

月末に各項目を集計します。項目はそれぞれのご家庭により設定が異なりますが、項目を細かくしすぎると仕分けが大変になって家計簿をつけるのが面倒臭くなる可能性もあるため、管理項目は10個程度に抑えることをおすすめします。普段から買い物やサービスを受けたらレシート(領収書)を貰うようにし、貰えなかったり貰い忘れたりした場合のみ金額と支出の内容を記入しておきましょう。

1ヶ月の振り返りと目標の再設定

月末の集計が終わったら、工夫できた点や改善点、計画に無理はなかったかなどを振り返り、気づいたことを書き出しましょう。書き出すことで頭の中を整理することができ、客観的に見直しをすることができますよ。そして振り返りをもとに次月の目標を設定します。特に問題がなさそうならば現状維持か、目標をさらに高く設定してもよいでしょう。逆にやはり無理そうだなと感じるのであれば、最終目標を考え直し毎月の目標を下げることも大切ですよ。

年度末の振り返り

1年間上記のサイクルを続けて、年度末に最初に設定した最終目標が達成できたかどうかを振り返ります。現状の家計と向き合って、年間を通して見えたことを次年度に活かしていきましょう。

ノートを使った家計簿の書き方の例

普通のノートやルーズリーフがあれば手軽に始められる「ノート家計簿」の書き方例を2つ紹介します。

ノート家計簿:例1

「毎月」と「年間」の家計簿を作成するタイプ。毎月の家計簿は費目を少なくし、1ヶ月分を1ページという目安にすると良いです。シンプルで見やすく、記入も簡単ながら家計の収支をしっかりと把握できます。

1ページ目

このページには自分が達成したい具体的な「最終目標」を記入し、家計簿を継続させるモチベーションにしましょう。

2ページ目

月ごとの支出をつける毎月の家計簿を作成します。日付、費目(4~7程度を推奨)、支出計、残高の項目を作ります。1週間ごとに小計欄を作っておくと月末の集計がぐっと楽になりますよ。また1ヶ月分を1ページでまとめると見やすく、振り返りもしやすくなります。レシートや領収書をとっておけば毎日記入せず、1週間に一度の記入でもOKです。

3ページ目以降

2ヶ月目からの毎月の家計簿(1ヶ月1ページとした場合13ページ目まで)と年間家計簿(年間収支表)を作成します。年間家計簿は、収入(給与や手当)、支出(住宅ローンや管理費、光熱費など)、残高(手元の現金の他に銀行残高などの資産も)を見開き1ページに1年分を記入します。

ノート家計簿:例2

初めに年間予算を立てて、1年の家計を管理するタイプの家計簿です。先取り貯金として予算の段階で貯金額を組み込むことで、定期的な貯蓄を目指します。

1ページ目

面倒臭いと感じる家計簿の記入も、ワクワクする目標があれば頑張れますよね。まずは具体的な最終目標を記入しましょう。また最終目標と一緒に収支計画も記入します。収入から貯金(先取り貯金)+積立+固定支出を引いた額が1ヶ月分のやりくり費(食費や日用品費、お小遣い、医療費など)になります。ここでのポイントは、先に貯金額を決めてしまうことです。

2ページ目

年度で必要となる支出をまとめます。年払いにする保険料や固定資産税や自動車税、クリスマスや誕生日プレゼント代などのイベント費を、かかる月ごとに記入します。毎月の負担が大きくならないように、イベント費は月収入からではなく賞与から捻出するようにしておきましょう。

3ページ目

賞与が出た際の使い道を書き出します。夏・冬・決算に分けるとよりわかりやすいです。冠婚葬祭費や家電購入費など突如必要となる支出分の予算を賞与からあらかじめ取っておくと、いざという時に貯金を切り崩すこともなく、毎月の収支に影響を与えません。

4ページ目

ここから毎月の収支を記入していきます。まず収入、積立、貯金、固定支出、やりくり費を記入します。貯金は長期の資産になる項目です。数年使う予定がないもの(子供の教育費やいざという時のための医療費など)をこの項目に入れます。ここ1〜2年の短期で出て行く予定のお金(家族旅行費やスマホ購入費など)は貯金ではなく積立の項目に入れます。固定支出には住宅ローンや管理費、子供の習い事の月謝など毎月支出するものを記入します。

5ページ目

メモとして、買い物をした時にどこで(お店)いくら使ったかを記入します。買ったものの詳細(米、ヨーグルトなど)まで記入する必要はなく、食費、日用品、医療費、美容代など大まかな項目に分けて書くと集計しやすいですよ。またカードでの支出もこのページにまとめておきます。締め日に合計額を集計して口座に入金しましょう。

年度まとめページ

12ヶ月分記入が終わったら、1年を振り返る年度まとめのページを作成します。各月の収入、貯金、積立、固定支出、やりくり費を合計してそれぞれの1年分の総額を出します。年度の初めに1〜3ページ目で立てた1年間の予算金額と比べて、実際は何にどれくらいかかったのか、収支のバランスを見直す良い機会にもなりますよ。