実は意味がなかった勉強法!蛍光ペンは時間のムダ

第332回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
学校の授業や受験のときなどに、蛍光ペンを片手に重要な項目にハイライトを入れたり、アンダーラインを入れていたりした人も少なくないのでは? びっしりと書き込まれた教材は勉強をした感があるけれど、実は勉強法としてはイマイチだった可能性がある…。

●ハイライトや再読は微妙かも…

アメリカ・オハイオ州のケント州立大学のジョン・ダンロスキー教授が中心となった心理学の研究グループの調査では、蛍光ペンを使った勉強法は、テキストを読む以上の効果が見込めないと発表している。それどころか、蛍光ペンのハイライトが邪魔になってしまい、勉強の妨げになる可能性も…。また、同じ場所を繰り返し読む再読に関してもあまり効果は期待できないだろう。

実は意味がなかった勉強法!蛍光ペンは時間のムダ

●モーツァルトを聴いても知能は発達しないかも…

赤ちゃんのころにモーツァルトを聴かせると、知能が発達するといわれているが、これも怪しい。アメリカのとある大学で学生を対象に実施した実験では、モーツァルトを聴いたあとのほうがIQテストの結果が良くなったとのこと。しかし、ハーバード大学が同様の実験をしたところ、再現性がなく、モーツァルト効果はないと結論付けている。ちなみに、一時期話題になった「脳トレゲーム」。これに関してもロンドン大学など1万人以上を対象とした実験の結果、脳トレを続けても論理的思考力や短期記憶力を調べた認知テストの成績は向上しなかったのだとか。

●覚えるためには定期的に書くこと

では、どのように勉強をすればいいのだろうか? 実はこれも研究されており、前述のケント州立大学の研究グループによると、間隔を置いて教材に触れることが効果的と結論を出している。また、情報を思い出そうとする行為もいいようだ。身近なものでは単語カードが適しているので、1週間や2週間置きなどに定期的に教材を使ったり、単語カードで繰り返し思い出す行為をすると効果的だろう。

ちなみにハーバード大学の実験によると、脳にインプットした情報はアウトプットすることで記録されるという結果になっている。このことから、前述の単語カードなどで脳に情報を入れたら、次はそれらを書き出すことで正しく記憶されるようになるのだとか。

子どもがあまり勉強が得意でないようであれば、勉強方法を見直してみると、成績アップにつながる可能性があるかもしれない。
(文・奈古善晴/考務店)

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