おさがりは7割以上が迷惑?子ども服のおさがり事情

第3回 子どものファッション事情
すぐにサイズアウトしてしまう子ども服。だからこそ、自分の子どもが着られなくなったら、ママ友などに「おさがり」としてあげるという人は少なくないだろう。

でも、ちょっと待ってほしい。そのおさがりは本当に喜ばれているのだろうか? ママテナの独自インターネット調査で、ママたちにおさがりのホンネを聞いてみた(有効回答293)。

まずは「友人や親せきなどからもらう“おさがり”をどう思いますか?」という質問をしたところ、圧倒的に多かった意見は「服の状態やブランドによる」で65.9%! 約7割の人が服の状態やブランド次第では、おさがりを「迷惑」と考えているのだ。

不要なおさがり服

●おさがりで喜ばれるブランドの基準は「2000円前後」の服

とはいえ「服の状態やブランドによる」という大多数の意見を見て気になるのは、「実際にどの程度のブランドだったらいいの?」ということ。その回答も見てみよう。

1位 1着2000円前後のやや高級品(ベビーGAPクラス)…52.3%
2位 1着1000円前後のファストファッション(ユニクロ、無印良品クラス)…20.2%
3位 1着3000円以上の高級品(ファミリア、バーバリークラス)…15.0%
4位 1着1000円以下の激安品(西松屋クラス)…12.5%

どうやら、激安品やファストファッションのような服はもらってもあまりうれしくないよう。かといって、高級品は気が引けるというのが、ママたちのホンネなのかもしれない。

ばってんじるし

●「下の子がいるから返して!」と言われて困惑

そして、おさがりに困惑した経験があるママたちの具体的な本音を聞いてみると、次のような意見が多数寄せられた。

「好みが違いすぎたり、柄が古すぎたりして保育園にも着せられず、成長するのを待って廃棄した」(40代前半)
「汚いのをもらうと、処分しなくてはならなくて面倒。趣味に合わないものをもらうのも困る」(30代後半)

好みが違ったり状態が良くなかったりする服は、容赦なくゴミ箱行きになるようだが、なかにはこんな意見も…。

「趣味じゃなくても受け取らないといけない雰囲気や、それを我慢してその人の前で“着てます”アピールをしなくちゃいけないのが大変」(30代後半)
「くれた子にさらに下の子がいて、下の子が着る時期に返却を求められた」(40代後半)

下の子が産まれて返却を求められる人、くれた人に着ていることをアピールする人など、単純に“いらなかったら捨てる”と割り切れない事情があることもかなり多いようだ。こうなると、必要のないおさがりは嫌がらせにもなりうる。

子ども服のおさがりは、あげる前にまず「相手に喜ばれるものか?」を考えたほうがいいだろう。そして、一度あげたら相手が捨てようが何しようが文句を言うのはご法度! それがおさがりの鉄則といえそだ。
(高山恵+ノオト)