専門家に聞く!ママ友を怒らせるLINEとは?

第3回 SNSでママ友に嫌われない方法
意図したことと違うように受けとられたり、言葉だけが一人歩きし、トラブルになるケースも多いLINEの世界。便利な反面、誤解を招くこともあるが、ママ友同士のLINEでは、いったいどんなことに気を付ければいいのだろうか? 心理カウンセラーの那賀まき氏が、“ママ友”に視点を当てた“LINEトラブル回避法”を伝授する!

●LINEでの会話が面倒な時は…?

【ママ友LINEでやってはいけないこと】

1.夜や忙しい時間帯を気にしない
(子どもを寝かせている時間や朝の支度中、夕食時など、忙しい時間帯のLINEは通知音がするだけでイラッとするもの。急を要するもの以外は送らない方がいいでしょう。相手の都合を考えない自己中な人だと捉えられます)

2.他人の悪口を発信しない、同調するような言葉は書かない
(転送されたり、その言葉だけが一人歩きする可能性があります。言葉だけのコミュニケーションは、直接会ってのコミュニケーションに比べて誤解が生じやすいものだと意識しましょう)

3.既読スルーを気にしすぎる、返事を求めすぎる
(既読スルーになったからといって、相手を怒らせたのかもしれない、嫌われたのかもしれないと感じ、何度も返事を促したり、気を遣った内容を送ったりすると、送られた側はうんざりします。「相手には相手のペースがある」と認められない関係は、お互いが苦しくなってしまいます)

4.既読スルーのフォローをしない、お礼を言わないなど、礼儀を欠く行為
(既読スルーを気にする人は、無視された、嫌われたなど、意図しない方向に捉えやすいので、「ゴメン、忙しくて読むだけしかできなかった」などのフォローがないと、自分勝手な解釈を他の人に広められてしまう可能性が。また、質問やお願いごとをしたのに、「ありがとう」や「助かった」などのリアクションがないと、「忙しい時間を割いたのに!」という怒りを買ってしまうこともあります。あなたの人間性まで否定されかねません)

5.長時間のLINEで終わりが見えない、投稿が多すぎる
(ママ友は学生時代の友人とは違い、みんな「家庭でやるべきこと」を抱えています。長時間のLINEで盛り上がることが悪いわけではありませんが、連日続くと負担を感じるママも。付き合わされているという感覚や我慢は不満となり、やがて怒りに変わっていきます)

ママ友を怒らせるLINEとは?

さらに、「LINEでの会話が面倒くさい時」の対処法を聞いた。

「“夫や姑が、スマホを長く使っているのが嫌いで…”など、相手が“しかたないなぁ”と感じる理由をつけ、“既読スルー=無視ではない”ことを事前に相手のママに伝えておきましょう。もしも会話中の場合は、“ごめん! そろそろ晩ご飯の準備をするから、一旦抜けま~す”と一言添えてから離脱し、どうしても返事が必要なものに対しては、後から返事をします。普段から“本当に必要なことだけ”には返事をするけど、自分からは発信しないという安全ポジションに入っておくことも大切。もっと言えば、事前に“既読スルー、途中抜けOK”など、LINEに振り回されないようなグループルールを決めておくと、さらに付き合いが楽になります」

LINEに限らず、SNSを始める時は、何事も最初が肝心だという。

「ママ友に期待しすぎない、させすぎない距離を保つために、自分にとっての“No”を伝えておきましょう。“No”が言えずに我慢していると、LINEそのものが嫌になったり、同じグループの人の気配を感じるだけで憂鬱になってしまいます。LINEだけが繫がりではないという視点を持つことも大切です」

気にし過ぎると、家事も雑になり、やがては夫に嫌われることにもなりかねないLINE。「ストレス解消」「これも大切なママ友付き合いなの!」という言い訳は、夫には通用しないそう。最近は、SNS疲れで那賀氏のもとを訪れるママも多いという。

「小さいお子さんをお持ちのママや新米ママからのご相談をお受けすることが多いですね。いろいろ考えすぎてコメントが書けない、どう返せばいいかわからない、距離感がつかめないと言ったご相談が多いように感じます。相手の言葉に不必要にへこんだり、グループ内での居場所を獲得することだけに意識がむいて、自分らしさを見失ってしまう人も多いですね。“ちゃんとコメントを残さなければ”と気を遣いすぎず、時には“嫌われる勇気”を持つことも大切です」

まずは影響を受けすぎない距離に身を置き、SNSに振り回されるのではなく、もっと賢くSNSを利用しよう!

(取材・文/ワタベユキ)

お話をうかがった人

心理カウンセラー・那賀まき
那賀まき
カウンセリングサービス
大阪や徳島県を拠点にカウンセリングを行う。夫婦関係や子育て・家族の問題、職場での人間関係に関するサポートが得意。また、知的障害を持つ妹とともに育った経験を生かし、障害児のきょうだい・家族へのサポートも行っている。
大阪や徳島県を拠点にカウンセリングを行う。夫婦関係や子育て・家族の問題、職場での人間関係に関するサポートが得意。また、知的障害を持つ妹とともに育った経験を生かし、障害児のきょうだい・家族へのサポートも行っている。