実録・子どもの本性を知らない親たち!

第1回 わが子の本当の姿を知らない親
自分の子どもの悪事を一切認めず、他の子どもに責任転嫁。「うちの子はたまたまそこにいただけ」などと言い訳をつけ、何とかわが子の正当性を見出そうとする…そんなママ友にイラ立ちを覚えることも少なくないのでは? ここでは、教師をしているある母親が引き起こした“驚愕のイライラ事件簿”を紹介する。

●わが子の非を認めない親

「Mさんは、学校の役などを決める時も、何かと“私は教師だから忙しくて …”と言い訳するんですね。働いているお母さんは他にもたくさんいるし、みんな何とかやりくりしながら、学校の係や役もこなしているんですよ。いつも偉そうにしているし、みんな陰では“何様?”と彼女の悪口を言っています」(Aさん 以下同)

Aさんは小学5年生と小学1年生の男の子を持つワーキングマザー。IT企業で常駐勤務しているため、育児と仕事に追われる日々だ。そんななか、事件は起きた。

「学校から電話がかかってきたんです。長男がMさんの息子・Bくんたちに羽交い絞めにされ、足を蹴られてケガしたとのことでした。うちの小学校はいじめ対策はわりとしっかりしている方で、いじめた側の男の子たちと親御さんは校長室に呼ばれ、しっかりとお灸をすえられたようです。その後、菓子折を持って謝りにきましたが、教師のMさんとBくん はヘラヘラ笑っていて、まったく反省の色が見えませんでした」

Bくんは、その数日前にも、クラスメイトの自転車の鍵をわざと投げてなくし、謝罪に行ったばかりだった。

「他にも、水着や体操着など人のモノを隠したり、やりたい放題。Mさんは息子の悪事は一切認めず、『うちの子は運が悪くて、いつもたまたまその場に居合わせるだけ』と弁解して歩いていると聞きました。いつでも謝りに行けるように、菓子折りが家に沢山置いてあるという噂も…。“とりあえず謝っておけば文句はないんでしょう!”というスタンスだったようです。教師という立場上、息子の悪事を認めることができなかったのかもしれませんが、BくんはMさんの気を引きたくて、わざと悪さをしているように思えました」

子どもの本性を知らない親

そのBくんは、ついに文房具店で万引きで捕まる事態にまで陥ったという。

「そこまでやっても、わが子の悪事を認めず、“誰かに無理矢理やらされたに違いない”と言ってのけたようです。周りのお母さんたちは、もうそんな彼女に辟易でしたね。自分の息子がボスであることにも気づかないし、いろんな悪さを手下の子どもたちにやらせていたことにも気づいていない様子でした。万引き事件の時は、周りにいた子どもたちも事情を聞かれたらしく、お母さんたちはかなり怒っていましたが、“あの人には何を言っても通用しない”とみんなあきらめていました」

結果、学校では親子共に総スカンを喰らうようになった。

「それでもへこたれず、行事だけは普通に参加しているので、相当図太い神経の持ち主ですよね。そのくせ、わが子にちょっとでも被害が及ぶと、平気で学校に怒鳴りこみにいく。普通じゃありませんよね(笑)。Bくんは元々は明るくていい子だったし、うちの息子も“いいところもあるよ”と言っていたので、本当に残念に思います」

子どもの本性をあえて知らないふりをしているのか微妙なところだが、悪事をおかしたわが子と向き合わず、他者に迷惑をかけ続けているのだとしたら、それは母としてあるまじき行為。だが、この手の迷惑親子はどんなところにも存在するのだ。

(取材・文/ワタベマキ)