赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、保育士の中田さんからメッセージです。
こんにちは! 離乳食インストラクターの中田馨です。赤ちゃんが生後5~6カ月ごろになると離乳食がスタートします。
離乳食の基本は「赤ちゃんの成長発達に合わせて、食べやすく調理すること」。普段、大人の料理で何気なくしている手順と同じでも「こうすると赤ちゃんが食べやすくなる!」というコツがあります。今日は、赤ちゃんが食べやすくなるための離乳食づくりのテクニックをお伝えします。
赤ちゃんが食べやすくなる離乳食テク10
調理の仕方を変えるだけで赤ちゃんが食べやすくなる方法を10個紹介しましょう。
1 切る
離乳食には、切る場面が多く出てきます。赤ちゃんの月齢や発達に合わせて切る大きさを変えることで赤ちゃんが食べやすくなります。
7~8カ月ごろ(離乳食中期)ならみじん切り。9~11カ月ごろ(離乳食後期)は5~8mmに切りますが、手づかみ食べが始まるのでつかみやすいようにスティックに切ることもあります。
2 刻む
葉物野菜は繊維が多いので、刻むときは「繊維を断ち切る」ように刻みましょう。まずはやわらかく茹でて、細かく刻みます、一方向だけでなく縦横に動かして両方刻みましょう。
3 裏ごしする
特に、5~6カ月ごろ(離乳食初期)に必要な裏ごし。裏ごしをする理由は2つ。食べ物をつぶつぶのない滑らかな状態にすることと、繊維を取り除くことです。裏ごしする食材は、大人が思っている以上に軟らかく煮る(ゆでる)ことがポイント。軟らかくなった食材は裏ごししやすいですし、赤ちゃんも食べやすい形状になります。
4 すりつぶす
食材をすりつぶすときは、裏ごしのときと同じで、大人が思っている以上に軟らかく煮る(ゆでる)ことがポイント。そうすることで、すりつぶしやすくなり、赤ちゃんも食べやすい形状になります。温かい状態のまますりつぶすと、すりつぶしやすいです。
5 すりおろす
大根、にんじん、たまねぎなどをすり下ろしてから加熱するとふんわりとした食感になり、食べやすくなります。また、9~11カ月ごろ(離乳食後期)から食べられる、ゴボウやレンコンなどの繊維が多くて食べにくい野菜も、みじん切りにするよりも、すりおろすことで食べやすくなります。
6 ほぐす
魚や鶏肉などは、5mm角や1cm角に切ることもできますが、細かくほぐすことでさらに食べやすくなります。
7 とろみをつける
とろみをつけると、繊維のある野菜や魚、肉などが食べやすくなります。とろみ付けの定番は片栗粉ですが、生のまますりおろしたじゃがいもやレンコンも、加熱するととろみをつけることができます。
8 のばす
裏ごししたり、すりつぶしたりしただけでは、食材によってはモサモサして食べにくいことがあります。湯冷ましやだし汁を加えてのばすと、赤ちゃんが食べやすくなります。
9 茹でる
例えば7~8カ月ごろ(離乳食中期)の場合、育児書などに「にんじんをみじん切りにする」と書かれていたら、生のにんじんをみじん切りしてから煮る(ゆでる)ことがあると思います。このときに、先にみじん切りするのではなく、1cm以上の太めに切ってから、ゆでると短時間で軟らかくなるのでおすすめです。実際に食べ比べてみると、かたまりでゆでることで、にんじんは軟らかくおいしくなります。
10 煮る
だしを使用して離乳食を煮ると、だしのうま味と食材のうま味で、おいしく仕上がるので、赤ちゃんの食べっぷりも変わります。
ほんの少しのひと手間で、離乳食はグンと食べやすくなります。毎日の離乳食づくりに、ぜひこのテクニックを取り入れてみてくださいね!
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
配信: ベビーカレンダー(レシピ)
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