「虐待」の可能性はどれくらい? チェックテストで診断!

第3回 しつけが虐待に発展しないために
とても曖昧な「しつけ」と「虐待」の境界線。自分は大丈夫だと思っていても、子どもを虐待してしまう可能性はゼロではないかもしれません。そこで、虐待問題に詳しい心理カウンセラーの小川のりこさんによる、虐待リスクのチェックテストを公開。全20問に回答して、自分の虐待危険度を判定してみましょう。

●虐待リスク判定テスト(全20問)

次の20問のうち当てはまる数を○でカウントしてみましょう。

1.「叱る」と「怒る」は同じものだ。
2.子どもと話すとき、いつも家事などをしながらの「ながら話し」になる。
3.子どもの悪いところがよく目につく。
4.子どもを心配ばかりして信頼することがあまりできない。
5.子どもが悪いことをしたらすぐに謝らせる。
6.子どもとゆっくり話す時間があまりない。
7.夫は育児にあまり協力してくれない。
8.夫と日頃からあまり話ができない。
9.夫と寝る時間がバラバラだ。
10.夫と言い合いになることが多い。
11.自分の親とは疎遠になっている。
12.夫の親と疎遠になっている。
13.両家の家族と遠くに住んでいる。
14.夫にいつも気を使っている。
15.子育てで頼れる人がいない。
16.家事育児は完璧にこなさなければならない。
17.お金をつかうことに強い罪悪感がある。
18.主人の帰る時間をいつも気にしている。
19.孤独を感じることがよくある。
20.肩や、首のこりやだるさがずっとある。

○が5個未満・・・虐待危険度10%未満
「虐待の心配はほとんどありません。何か嫌な事やしんどいことを抱えたとしても、そんな気持ちを解消させる術を持ち、それなりに育児を楽しめているはずです」(小川さん、以下同)

○が6個以上から8個未満・・・虐待危険度20%未満
「とても疲れているときは、ついつい自分や子どものマイナス部分を気にしてしまうかもしれません。虐待に発展する可能性は低いですが、自分の時間をなるべく取るようにしてほしいと思います」

○が9個以上から11個未満・・・虐待危険度50%未満
「イライラしてしまうことが多くなっていませんか? そんな自分を責めていませんか? 子育てというのは、なかなか思うようにはできないものです。そのイライラを子どもにぶつけてしまうこともあるかもしれません。自分がかなり疲れていることを自覚して、自分を責めることはせず、誰かを頼ってみてください」

○が12個以上・・・虐待危険度80%以上
「子育てを一人でかなり頑張ってこられたのかもしれません。もしくは、育児のしんどさを誰にも言えず、傍目には元気で楽しそうな自分でいたのかもしれません。でも、今はもう限界なのではないでしょうか。これ以上無理して頑張るのを辞める勇気を出しましょう。甘えられる誰かを見つけて、思い切り泣いて、思い切り話すことが必要です」

「虐待」の可能性はどれくらい? チェックテストで診断!

結果はいかがだったでしょうか? これはあくまでも虐待に傾きやすいリスクを示すチェックテストですが、結果に心当たりがあるママはぜひ小川さんのアドバイスを参考に、心を軽くしてみてください。

(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)

お話をお聞きした人

小川のりこ
小川のりこ
カウンセリングサービス
カウンセリングサービス所属カウンセラー。8歳の息子を持つ45歳。アルコール依存症の父からの虐待経験を持ち、学生時代にはいじめを経験、死に直面するような生き方を長くし続ける。過去のあらゆる経験をもとにしたカウンセリングを得意としている。
カウンセリングサービス所属カウンセラー。8歳の息子を持つ45歳。アルコール依存症の父からの虐待経験を持ち、学生時代にはいじめを経験、死に直面するような生き方を長くし続ける。過去のあらゆる経験をもとにしたカウンセリングを得意としている。