妊婦さんの理想の朝食とは!?朝が弱い妊婦さんはどうすればいい?

この記事では妊娠中の食事のポイントや朝ごはんについて、医師監修のもと解説します。しっかり栄養を摂りたい朝食。どのようなメニューを取り入れればよいのでしょうか?

毎日3食、きちんと食べていますか? 妊婦さんの体はさまざまな栄養を必要としています。おなかの赤ちゃんを健やかに育むために、栄養バランスを考えた食事を摂りましょう。今回は朝食に着目し、妊婦さんにおすすめの朝食例や、栄養バランスのポイントをご説明します。朝は食欲があまりない人にも、対処法をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

妊娠中の食事で気を付けること

妊婦さんの体は、赤ちゃんを育てるためにさまざまな栄養を必要としています。とはいっても体調の変化や食欲の変化などで、つい食事を疎かにしてしまう妊婦さんも多いのではないでしょうか。まずは妊娠中の食事について、心がけるべきポイントをご説明します。

妊娠中は必要なエネルギー量がアップ

厚生労働省では妊娠中の女性に必要なエネルギー量を公開しています。それによると、妊娠中は非妊娠時に比べて、必要なエネルギー量がアップしていることが分かります。

・妊娠初期(~妊娠15週) +50kcal
・妊娠中期(妊娠16週~27週) +250kcal
・妊娠末期(妊娠28週~) +500kcal

妊娠中の栄養不足は危険!

妊娠中といえば体重増加を気にして、“食べ過ぎてはいけない”というイメージがありますよね。確かに妊娠中に体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群や巨大児、分娩時の出血多量などを引き起こす恐れがあります。しかし、体重増加が少なすぎてもリスクがあることをご存知ですか?

妊娠前のBMIでやせ型~標準体格であった女性に関しては、妊娠中の体重増加が7kg未満の場合、低出生体重児を出産するリスクが高いと指摘されています。また、貧血や早産のリスクも高まるため、妊婦さんと赤ちゃんの健康のためには、栄養バランスをきちんと考えた食事をし、適正体重まで増やしていくことが大切なのです。

1日の基本は3食+間食で

「1日3食きちんと摂る」ことは生涯にわたり大切にしたい食生活の基本です。時間がないから、太りたくないからと食事を抜くと栄養不足になってしまいます。妊娠中は赤ちゃんの発育にも影響を及ぼす恐れがありますので、3食しっかり摂るようにしましょう。

献立の基本は主食・主菜・副菜

「主食」に「主菜」「副菜」そして汁物を組み合わせると、バランスの良い食事になります。

・「主食」はご飯を中心に
ご飯は味が淡白で、いろいろなおかずともよく調和し、主菜、副菜が揃えやすくなります。また、満腹感がある割に、エネルギーとして消費されやすいので、体の脂肪になりにくく、塩分を含まないので、食事全体の塩分量も控えることができます。

・「主菜」は脂質を控えて適量を
肉料理は脂肪の少ない赤身の肉を選びます。魚介類には良質なたんぱく質に加え、EPAやDHAなどの必須脂肪酸が含まれているので、妊娠中の方や授乳中の方におすすめです。

・「副菜」は野菜などをたっぷりと
きのこや海藻類は低エネルギーで食物繊維が豊富。切り干し大根や高野豆腐などの乾物も利用し、副菜のレパートリーを増やしましょう。

妊婦さんにおすすめ! 朝食メニュー例

次に朝食に着目してみましょう。しっかり栄養を摂りたい朝食。どのようなメニューを取り入れればよいのでしょうか? 妊娠中に必要な食品の種類と量の目安、おすすめの献立をご紹介します。

●定番の和食は栄養バランスもいい
・メニュー例
ごはん、目玉焼き、味噌汁、きのこソテー、牛乳、りんご
・ポイント
和食は作るのに手間がかかるイメージですが、朝食ならさほど難しくはありません。味噌汁を作っている間に卵ときのこを調理すれば、ものの10分でできてしまいます。味噌汁に使用されている味噌は、大豆を発酵させて作られており、アミノ酸やビタミンが豊富。野菜、わかめなど、具をたくさん入れれば食物繊維やミネラルをたっぷり摂ることができます。

●パン派の人もタンパク質と野菜を採り入れて
・メニュー例
食パン、オムレツ、サラダ、チーズ、みかん
・ポイント
朝はパン派という人におすすめなのが、オムレツを組み合わせた献立です。オムレツは炒めたにんじんやマッシュルームなどを具にして作れば、食べ応えも十分。パンを食べる際はジャムやシロップをかけるのは控え、オムレツやチーズを挟んで食べるなど、甘味料に頼らないようにしましょう。

●休日はカフェ風パンケーキ朝食で贅沢に
・メニュー例
パンケーキ、ブルーベリー、バナナ、温野菜サラダ
・ポイント
たまには特別なメニューで気分転換を。そんなときは、パンケーキを使った朝食メニューにチャレンジしてみましょう。パンケーキには小麦、卵、牛乳が使用されているため、野菜と果物を組み合わせましょう。サラダを作る際は温野菜サラダがおすすめです。加熱によってかさが減るため、一度にたっぷりの野菜を食べることができます。彩り豊かな温野菜サラダに、ブルーベリーとスライスしたバナナを添えれば、見た目も華やか。パンケーキは市販の粉を使えば手軽にできますが、米粉を使って自家製のものを作ってもいいですね。

関連記事: