妊娠中、昆布の1日に食べていい量はどれぐらい?食べすぎには要注意?

妊娠中、昆布の1日に食べていい量はどれぐらい?食べすぎには要注意?

この記事では妊娠中の昆布について、医師監修のもと解説します。昆布、わかめ、ひじき、のりなどの海藻類には、ヨウ素がたくさん含まれています。妊娠中にヨウ素を過剰摂取すると、それが赤ちゃんの体内にたまり、胎児に甲状腺機能低下症を引き起こしてしまう可能性があります。

ヨウ素を含む食品とその食べ方で気を付けたいことは?

ヨウ素を含む食品はほかにもあります。まずは海産物です。たらやまぐろ、さば、いわしといった魚、かにやえびなどの甲殻類、アワビなどの貝類が挙げられます。肉類ではレバー、ホルモンなどの内臓部分にヨウ素が多く含まれているため注意が必要です。さらに、市販の複合調味料やインスタント食品などの加工食品にも、昆布だしや昆布エキスが使われているものが多いため、使う前に表示をよく確認する必要があります。

飲み物にも昆布エキスが入っているものがあります。食品以外で注意したいのは、マルチビタミンやミネラルのサプリメントです。こういったサプリメントには、ミネラルの1種としてヨウ素が含まれているものがたいへん多いので、飲む前に栄養素に関する表記を確認する必要があります。

ヨウ素を摂り過ぎないために気をつけたいのは、まず、昆布の佃煮や昆布巻き、とろろ昆布など、昆布そのものを食べる食品は、食べ過ぎに注意することです。多くの塩分を使用し調理するものも多いため、少量で抑えておきましょう。

さらに、だしをとる際には、昆布以外でもしいたけやかつおぶしなどを使うこともできます。どうしても昆布だしを使いたいときは、だしのみで、昆布そのものは摂取しないなどの工夫が必要になってきます。

また、大豆食品はヨウ素の過剰摂取による悪い影響を防ぐ働きがあるともいわれており、ヨウ素を多く含む食品を食べるときには同時に大豆食品も摂取するとよいでしょう。普段から昆布だしを使った和食が中心という人や、日常的に海藻を食べているという人は、食生活を変える必要を感じるかもしれません。しかし、日本人が1日に摂取するヨウ素は平均で1,500μgというデータもあります。少し注意することで、上限量を超えずにじょうずに摂取することができるのではないでしょうか。

まとめ

ヨウ素は、人が体内で甲状腺ホルモンを合成するために欠かせないものであると同時に、過剰摂取することも防がなくてはいけないものです。とくに、胎児が影響を受けやすい妊娠12〜20週の時期には、摂取上限量に注意する必要があります。しかし、ヨウ素の過剰摂取に気をつかうあまり、必要な量を下回ってしまっては流産や死産のリスクが高まってしまいます。バランスのいい食事を心がけながら、摂り過ぎに注意をして、昆布やヨウ素ともじょうずにつきあっていきましょう。

監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生

順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。

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