●スポーク外傷とは?
スポーク外傷という言葉を聞いたことがありますか? 自転車の荷台に乗せられている子どもの足が、後輪のスポークに巻き込まれて起こる外傷のことをいいます。なかには、アキレス腱が露出して、皮膚移植などの手術が必要になることもあるそうです。
今月18日に国民生活センターが発表したデータによると、2011年4月~今年7月までの過去5年間で、スポーク外傷は172件にものぼるそう。そのうち、半数以上の91件は、通院が必要なケガだったそうです。
●対策は基本ルールを守ること
スポーク外傷を防ぐためには、基本的なことをきちんと守ることが大切。子どもを自転車の荷台に乗せる際は、幼児用座席を取り付けるようにしましょう。最近では、後輪への足の巻き込みを防ぐためのカバーも売っているそうなので、こちらも併せて検討してみてください。
また、いまの季節は、子どもにサンダルを履かせることも多いですよね。通気性もよく快適かもしれませんが、肌の露出が多いのが問題。自転車に乗せる時には、スニーカーを履かせるようにするのも対策になりますよ。
●6歳未満は要注意!
都道府県の公安委員会では、自転車の2人乗りを禁止しています。しかし例外として、6歳未満の子どもに関しては、“幼児用座席に乗せること”を条件に、2人乗りが許可されています。
年齢制限を守っていれば、ママの自転車の荷台に乗っているのは、6歳未満の子ども。必然的にスポーク外傷の被害の可能性があるのは、6歳未満になります。スーパーに買い物に行くときや保育園に送迎など、近距離でも、子連れで自転車を使って移動する際は、十分に注意してください。
筆者の知人も、幼少期にスポーク外傷を経験し、しばらく病院に通ったそうです。現在も、当時の傷が残っているといいます。大きな事故になる前に、日ごろから、できる限りの対策を!
(文・明日陽樹/考務店)