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生理痛があるのは当たり前……ではない!?

第87回 カラダのキモチコラム
女性が仕事を持ち、歴史上類を見ないほど社会にコミットするようになった現在、「生理はつらくて痛いのが当たり前」を放置しておくわけにはいかない、といわれるようになってきました。そこで今回は、生理痛への適切な対処法をお伝えしま […]

女性が仕事を持ち、歴史上類を見ないほど社会にコミットするようになった現在、「生理はつらくて痛いのが当たり前」を放置しておくわけにはいかない、といわれるようになってきました。そこで今回は、生理痛への適切な対処法をお伝えします。

生理痛がもたらす膨大な経済損失

重い生理痛や過剰に多い経血量など、生理にまつわるつらい症状による社会的経済損失は、年間6,800億円超とする調査結果があります(※)。これはたいへんな数字ですね……。この調査結果の内訳の中には、通院やピルの処方など医療面での負担もありますが、仕事に支障をきたすほど生理痛がつらいため、労働力がダウンするというのが最も大きな部分を占めています。
また、女性の約7割が「痛い、つらい」を自覚しているという調査報告もありますから、この割合を減らしていくことは社会の課題でもあります。

※2011年 バイエル薬品株式会社 「日本人女性における月経随伴症状に起因する日常生活への負担と社会経済的負担に関する研究結果」より

つらい生理痛は婦人科を受診しよう

一方で、生理がつらくて婦人科を受診するのは、全体の2割程度といわれています。近年は種々の鎮痛剤が市販されていて手軽に購入できますし、それでラクになるのなら問題ないでしょう。しかし、その裏に病気が隠れている可能性も考えると、医師に相談しておいて悪いことはひとつもないと分かります。

対処法1:低用量ピル

病院では、特に病気が見当たらない場合、つらい症状に対処するため“低用量ピル(OC)”を勧められることが多くあります。「ピルって避妊のためのものでしょ?」「不自然なものだから、あまり身体によくないのでは?」と二の足を踏む女性は未だ少なくないようですが、こうした偏った知識でピルを選択しないのは、ほんとうにもったいないことです。 

ピルは避妊だけでなく、生理痛やPMSの軽減効果も!

まず、なぜピルで避妊ができるかを、おさらいしましょう。ピルには2種類の女性ホルモンが含まれていて、これを服用すると脳と卵巣のホルモンのやりとりを邪魔して“卵胞(らんほう)”といわれる、卵子が育つカプセルのようなものが育たなくなります。結果、排卵が起きなくなるのです。

それと同時に子宮内膜が育たなくなります。子宮内膜は赤ちゃんを受け止めるベッドのようなもので、毎月、子宮の中で作られます。妊娠しなければそれを血液とともに体外に排出する……その現象こそが“生理”です。

ということは、ピルを飲みつづけると次第に内膜が作られなくなり、生理が軽くなります。内膜が剥がれ落ちる時に出るプロスタグランジンという痛みの原因となる物質も少なくなり、生理痛が軽減されます。排卵後にエストロゲンとプロゲステロンが増えるために起こると考えられているPMS(月経前症候群)も、排卵が起こらないため軽減が期待できます。

ピルのメリットとデメリット、どちらが大きい?

血栓症や心筋梗塞など深刻な副作用が出る確率は若い人では心配するほどではありません。怖いものではありませんが、吐き気や不正出血などの副作用が起こることもあります。現在は国内でも多種類のピルが処方されているため、医師と相談し、自分に合うピルを見つけるといいでしょう。

それでも、「不自然」といってピルを敬遠する人はいるでしょうか。でもあえていうなら、人類の歴史において女性が毎月のように排卵していることのほうが稀なのです。かつての女性たちは結婚が早く、何人もの子どもを産むのが一般的でした。妊娠中、授乳中は排卵も生理もありません。再び生理がはじまったと思ったら、すぐ次の子を妊娠、出産。それをくり返すうちに気づけば閉経を迎えている……となると、生涯のうちで経験する生理の数が、現代の女性とくらべて極端に少ないのです。

内膜が剥がれる時の痛みは子宮や卵巣にとってストレスとなり、子宮が経血にさらされている時間が長いと本来なら内膜ができないところにも内膜を作りやすくなります。それが痛みとなり、引いては子宮内膜症をはじめとする病気につながる……と考えれば、ピルで排卵を抑制することのメリットとデメリット、どちらが大きいかがおのずと見えてくるのではないでしょうか。

子宮や卵巣へのストレスを減らす医療がすでにある中で、何を選択するかはその人次第ですが、偏見や知識不足によって判断を誤ることがあってはなりません。

ピル服用を止めてすぐは妊娠しやすくなる!?

ピルを飲むのを止めれば、再び排卵がはじまりはじまります。お休みしていたぶんを取り戻すようにして卵子が育つせいか、「ピル服用を止めてすぐは妊娠しやすい」という説もあります。妊娠したい時だけ、排卵する。これはとても理にかなっているのです。

対処法2:子宮内システム

生理のつらい症状への治療にはほかにも、子宮内システム(IUS)などいくつか選択肢があります。IUSは黄体ホルモンを放出する器具を子宮の中に挿れておくことで、内膜を薄くする効果が期待できます。受精卵の着床がさまたげられるうえ、精子が子宮内に入ってくるのを妨ぐ効果もあるので、より確実な避妊法としても知られています。

婦人科で処置してもらえば、年に1度検診を受けるだけでよく、挿れていることすら忘れます。妊娠を希望する場合は再び婦人科に行き、器具を外してもらえばいいだけです。

生理痛との付き合い方を改めて考えよう

長い歴史の中で、女性はずっと生理のことで悩んできました。経血の処理や、つらい症状。それがあるからこそ長らく、女性は労働に向かないとされてもいました。しかし女性が社会に出て働くことが当たり前となった今、それとどうつき合うかが改めて問われています。生理前・生理後に無理せず心と身体を休ませられる環境も必要ですが、「痛みやつらさと決別する!」を選択する女性がもっと増えて欲しいものです。

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ドコモ・ヘルスケアがお送りするカラダのキモチコラム。女性のライフステージに合わせて、女性ホルモン、基礎体温、妊活などの情報や、ダイエットや冷え対策など日常生活で役立つ情報をお届けしています。
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