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【プロが監修】仕事を辞めない大人に育てる!親が今からできること5箇条

仕事を辞めない子に育てる
大金を費やして最高の教育を提供し、見事一流企業に就職したものの、あっという間に辞表を提出してしまう…そんな新社会人は増加をたどる一方だが、はたしてそこには、どんな根深い教育の変遷が関与しているのだろうか。そこでここでは、数々の親子の事例を見てきた家庭教育支援センター『ペアレンツキャンプ』代表理事・水野達朗氏を取材。“仕事を辞めない大人に育てる”ために、親が心がけておきたい5項目を聞いた。

●大切なのは折れない心!

そもそも、会社をすぐに辞めてしまう大人に足りないものとは何なのか。

「あえて“ここが”と限定するならば、“レジリエンス”だと思います。レジリエンスとは心理学用語で、“精神的回復力”“抵抗力”“復元力”“耐久力”という意味。簡単に言えば“折れない心”です。この力を子どもの頃から培われないまま大人になる子どもが増加していることが、就職して3カ月以内に退職してしまう社会人の増加につながっているのではないかと考えられます」(水野氏 以下同)

水野氏は「親の子育ての価値観にも、正すべきところがある」と指摘する。

「子どもが嫌がれば、部活でも習い事でもすぐに辞めさせて、子どものやりたがる違うものにチャレンジさせようとする親の子育て観の影響もあると思います。これは多様な経験のなかから自分に適したものを探すために悪いことではないのですが、“一貫してやり抜いた経験が培われにくい”という課題もあります。何事もそうですが、ある一定の期間までは自分の実力の伸びを実感できますが、どこかで必ず踊り場の時期があります。俗にいうスランプというものです。一流と呼ばれるスポーツ選手などもこのスランプを乗り越える経験を何度も積み重ねて結果を残し、成功体験を得てレジリエンスを獲得していくのです」

●“社会への適応性”を身につけさせるために親が出来ること5項目

1.失敗経験を沢山積ませる
(失敗は成功の母。人は自らの経験でしか学ばないものです。1度や2度の失敗経験で次のチャレンジが怖くなる社会人は、失敗経験を積んでいないケースが多く見られます。失敗から何を学べばいいのか、次にどう活かせばいいのかということを考える経験は尊いものです。失敗体験から立ち上がり、再度歩みを進めて成功した経験は人間を一回り成長させます。このような経験が、失敗に臆さない状態につながっていきます。子どもたちの失敗体験を、親が先回りすることで奪ってはいけません)

2.自分で出来ることは自分でさせる
(私はよく、「年齢相応の自立心を育める家庭教育」の話をします。愛情深い親御さんにありがちなのが「良かれと思ってしてきた対応が子どもの自立を阻害している」ということ。年相応の自立心を育むためには、年相応の家庭内対応をしていくことが大切。手をかけすぎる過保護過干渉は禁物です)

3.子どもの気持ちに耳を傾ける
(社会に出ればコミュニケーション能力が求められます。子育て支援のなかでコミュニケーション能力が不足している子どもたちへの親の関わり方を見ていると、家庭内でお母さんが子どもの話に耳を傾けていなかったり、お母さんが子どもの言いたいことを汲み取りすぎて自己発信する機会を設けられていない場合が多いです。大切なのは親子のコミュニケーションのなかで、子ども発信の機会を意図的に作ることです。その上で、子どもの話に耳を傾ける姿を親が見せていくことが大切です。そうすることで子どもはコミュニケーション能力を培い、社会で求められる対人関係スキルを獲得するのです)

4.家庭内のルールを守らせる
(規範意識を育むためには、まずは家庭のルールを守らせることが大切です。家庭のルールも守れないのに学校のルールや会社のルールを守るのは難しいでしょう。約束を破った時は、きちんと前もって決められたペナルティを課しましょう。※例えば、21時までにゲームを終わらなければ、3日間ゲーム禁止など。そして、子どもに家庭のルールを守らせるため何より大切なことは、親が家庭のルールを守ることです。まずはそこから始めましょう)

5.必要な時はきちんと叱る
(「ちょっと叱ったら翌日辞表を出された」という上司の話は珍しくありません。もちろん叱る側の方法論に課題がある場合もありますが、叱られたから会社を辞めてしまうような社会人の場合、過去に叱られた経験が少ないことが多いです。そうなると、叱られることが多大なストレスになって精神的な病気になったり、転職を繰り返すマインドに陥りがちです)

子どもの失敗

社会に適応できない大人や子どもを見ていると、“想像力が足りていないように感じる“という水野氏。

「想像力が足りないと、仕事でミスをしてもなんとも思わない、どんな経験をしても積み重ねていかない…何も残らない大人が出来上がっていくように思います。今回挙げさせていただいた5項目は、想像力を養うための5項目とも言えます。失敗の経験を積ませることで次に失敗しないためにはどうすればいいかを“想像”させる、自分の力でこなすにはどうすればいいかを“想像”させる…など、想像力に置き換えて考えることができるのです」

「子どもの頃から想像する力を養うことで、社会性が自然と身につく」と熱く語る水野氏。目先の過保護ではなく、将来を見据えた子育てへ…今すぐシフトチェンジしてみては?

(取材・文/蓮池由美子)

お話をうかがった人

水野達朗
水野達朗
家庭教育支援センター ペアレンツキャンプ 代表理事
不登校専門の訪問カウンセラーとして多くの不登校の子どもたちおよび家族と関わり復学へと導く。不登校の解決法として家族内コミュニケーションの在り方に着目し、水野式の家庭教育メソッドである「PCM(=ParentsCounselingMind)」を構築。家族と子どもの自立を第一に考え、全国の親と子をサポートしている。文部科学省家庭教育に関する検討委員を歴任。大東市教育委員会教育委員。
不登校専門の訪問カウンセラーとして多くの不登校の子どもたちおよび家族と関わり復学へと導く。不登校の解決法として家族内コミュニケーションの在り方に着目し、水野式の家庭教育メソッドである「PCM(=ParentsCounselingMind)」を構築。家族と子どもの自立を第一に考え、全国の親と子をサポートしている。文部科学省家庭教育に関する検討委員を歴任。大東市教育委員会教育委員。

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不登校の予防と解決は一般論・抽象論の対応ではムリ。「なぜウチの子は学校へ行けないのか」―この切実な親御さんの声に心の耳を傾け透徹した思想と実践力でまとめ上げた「水野式」家庭教育論。
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「親のカウンセリングマインド」の考え方を中心に、それに付随する中学生向けの家庭教育理論をジョイントさせて説明。著者の家庭教育カウンセラーとしての豊富な実践体験をもとに、子どもたちが直面した現実と、親子関係の悩みを、具体的に分かりやすく「解決」へ導く。
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