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漫画家の古泉智浩さんが語る里親になって知った喜びと大変さ
~里親ってどうなの? リアルな声を聞いた~

6年に渡る不妊治療の末に、「里親」になることを決めた『うちの子になりなよ』(イースト・プレス)の著者で漫画家の古泉智浩さん。

実際に里親になって知った喜びについて聞くと、目を細めて次のように話してくれた。

「赤ちゃんは歩いたり話したり、毎日どんどん新しいことができるようになったりして、見ているだけでワクワクします。子どもが欲しくて本当に切羽詰まっていただけなのに、かわいい赤ちゃんが来てくれてラッキーで、毎日が楽しくて楽しくて。『よその子を育てるなんて偉いね』とホメてもらえることもあるんですが、逆にお腹も傷めずにこんな幸せが手に入ってしまうなんて本当に申し訳ないくらいです」(古泉さん 以下同)

もちろん育児は楽しいばかりでなく、大変な面もある。でも、それはおそらく里子でも実子でもほとんど変わりないと思うと古泉さんはいう。

実際、古泉さんのエッセイを読んでいると、その微笑ましい育児ぶりや親子の関係性に、里子であることを忘れてしまう。しかし、ただひとつ、実子との違いを意識する問題もあるとか。それは「名前」だ。

「里子なので、名前を自分でつけることができませんし、苗字も違います。家の中や学校など、日常では“通り名”で過ごすこともできますが、保険証は本名なので、病院では本名で呼ばれます。ただし、病院でも呼び出しは通り名でお願いしても良いそうです」
幼児
 

●里親には養育権はあるが、親権はない。いずれは養子縁組も

また、「里親」には養育権はあるが、親権は実親にある。実親が引き取ることを希望した場合には、児童相談所で養育権を渡すかどうかの審査があるそう。

「そのため、いつ実親さんが引き取りに来るかわからないという不安はあります。里親が集まる『里親会』では、引き取りに来られるケースはほとんどないから心配ないと言ってもらったのですが…。将来的には、養子縁組したいと思っています」

養子縁組は、同居から半年経過すれば、裁判所に申し立てできるそう。とはいえ、実親とこじれてしまうケースがないわけではない。また、6歳までに縁組できれば特別養子縁組制度により、戸籍上「養子」と記載せずに済むという。

ちなみに、古泉さんの奥さんは今も実子に対するこだわりを持っているそう。しかし、里子が非常に大切であるという思いは変わりなく、もし実子が生まれても、里子を養子縁組して「お兄さん」になってもらうのが楽しみだと語る。さらに現在、「2人目の里子」を預かることも検討中だとか。

「里子を預かりたいと本気で思うようになったのは、子どもたちと養護施設で二日間一緒に過ごす『里親の施設研修』を行ってから。施設では愛情たっぷりに大切に養育されています。それでもあんなにかわいい子どもたちが教室のようなところで寝起きしていることを考えたら、たまらなくなって、『よその子を育てられるのか』といった不安や自信のなさは吹き飛びました」

実際に子どもたちと触れ合ってみると、愛おしさもまた違ってくるものと言う。里親に関心がある人は、地域の養護施設の催しなどもときどきあるそうなので、足を運んでみると良いかも?
(田幸和歌子+ノオト)

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