カイロの裏技?長持ちさせる秘訣と再利用法

カイロの裏技?長持ちさせる秘訣と再利用法

第10回 もっと季節を楽しみたい!
1978年に日本のメーカーが世界で初めて製品化した「使い捨てカイロ」。発売から40年以上たった今では、冬場には欠かせない必需品となり価格もお手頃に。冷え性、寒がりなどで1日に何枚も貼ってお出掛けしている人もいるのでは?ただ、使い終わって思うのが、「捨てるのがもったいない」ということ。何とか再利用する方法はないのでしょうか。

使い捨てカイロの仕組みって?

使い捨てカイロの主な成分は以下です。密封されたパッケージからカイロを取り出すと、鉄粉が酸化反応(さびる)を始め、酸化熱を発生させます。

鉄粉:中身の半分以上を占める。
活性炭:鉄粉がさびるために必要な酸素を供給。
水:鉄粉をさびさせる。
バーミキュライト:保水(湿)剤。
塩類:鉄粉をさびやすくする。

使用後の使い捨てカイロは復活できるの?

使い捨てカイロの中身と仕組みを踏まえると、使い捨てカイロの寿命は鉄粉がすべて酸化した状態になったときと理解できます。さて、そこから復活させる方法はあるのでしょうか?

復活は素人に無理!?

質問&検索コミュニティの「教えて!goo」には「同じ使い捨てカイロを何度も使いたい。」という質問がありました。「同じカイロを何回も使えるようになりませんか?冷蔵庫に入れるとか、数日間乾燥させるとか、塩水に浸けるとか?」と尋ねる質問者に対して…

・冷蔵庫で冷やしたりは無意味です。もともと湿気などと関係ないので、塩水なども無理です

・やろうとすると、袋を破って還元させてやるしかないです
・還元反応には強酸とか危ない薬品を使いますし、発熱も伴ったりするので、自宅でやるのはオススメできません
・酸化鉄は製鉄所で千数百℃で熔かして炭素やアルミの力を借りて還元します
・元の状態に戻すのは、お金と時間が掛かるので買った方が安い

という回答が集まっていました。

つまり、できないことはないですが、素人が簡単にできるものではなく、新しいカイロを買う方が安いという結論のようです。

必要なときだけ使う方法はある!

鉄粉がすべて酸化した使い捨てカイロをよみがえらせるのは、個人ではほぼ不可能ということが分かりました。ですが、カイロの仕組みを知れば、必要なときだけ使うことは可能。例えば、職場は暖かいので通勤時間中だけといったケースです。

カイロは鉄粉が空気に触れることで発熱するので、空気を取り込まない環境に置けば酸化は止まります。使わないときは、ジッパー付きのビニール袋など密閉できるモノに空気をしっかり抜いて入れておけば、酸化の促進が弱くなり長持ちするはずです。帰宅時に袋から取り出せば、再びあったかカイロに元通り。

カイロ以外での用途で再利用!

自衛隊が教えてくれた再利用法とは?

温かさは取り戻せない使用済みカイロですが、別用途なら再利用OKです。着目すべきポイントは原材料。YouTubeの「自衛官募集チャンネル」で紹介された「使い捨てカイロを使い捨てで終わらせない方法」によると、原材料の活性炭が使えるよう。活性炭には消臭効果があるため、使い終わったカイロを「ブーツや冷蔵庫に入れれば、防臭剤として使うことができます。」とのこと。

使い捨てカイロには除湿効果も!

他にも使い捨てカイロには、先に説明したバーミキュライトなどが保水剤として含まれています。クローゼットの中などに吊るしておけば、湿気を吸い取ってくれるそう。

使い捨てカイロは燃えるごみ?燃えないごみ?

温めて、防臭して、除湿して…大活躍してくれた使い捨てカイロをついに捨てる瞬間が訪れました。燃えるごみか燃えないごみか悩むところですが、どうやら自治体ごとに異なるようです。ウェブサイトなどで確認してから捨てましょう。

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