展示面積は旧美術館の約2倍!新収蔵品の展示も見どころに

メアリー・カサット《日光浴(浴後)》1901 年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
美術館は、建て替えのために休館していた間も積極的に作品の収集を続け、コレクションの幅を広げていたそう。開館記念展では、新しい収蔵作品の中から31点を初公開するのも、大きな見どころのひとつに。
展覧会は2部構成で、第1部は「アートをひろげる」と題して近代から現代美術までの名品を一望し、第2部では古今東西の美術をテーマごとに掘り下げる。
新しいアーティゾン美術館は、旧美術館の約2倍の展示面積と最新の設備を持ち、開放的でモダンなデザインを採用。さらに、日本古来の美術作品を展示する部屋も新設して、古代からの人間の創造の軌跡をたどる試みも。これまで以上に、美術の新しい楽しみ方が広がる。
近代から現代までの名品が揃う第1部「アートをひろげる」

左/エドゥアール・マネ《自画像》 1878-79 年 石橋財団アーティゾン美術館蔵、右/ウンベルト・ボッチョーニ3710《空間における連続性の唯一の形態》1913年(1972年鋳造)石橋財団アーティゾン美術館蔵
第1部「アートをひろげる」では、1870年代から2000年代までの約140年間にわたる、近代から現代までの選りすぐりの名品を展示。
たとえば、1870年代に活躍した近代美術の父、エドゥアール・マネの作品から、今年100歳になる現役アーティスト、ピエール・スーラージュの2000年代の作品まで、近現代の名作が一つの地平に並べられる。
この期間は、画家や彫刻家など美術家たちによって、果敢な実験や試行が行われ、アートの概念がどんどん広がっていった時代。時間と空間を飛び越えて、それぞれの作品のなかに見えてくる関わり合いの面白さを感じ取って。
7つの視点で厳選名画を紹介する第2部「アートをさぐる」

青木繁《海の幸》1904年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
第2部「アートをさぐる」では、7つの視点からアートを彫りさげ、古今東西の名品が持つ作品世界を紹介する。
その視点とは、人間の根源的な欲求から生まれた「装飾」、受け継がれる「古典」、生物としての記憶を秘めた「原始」、現実の世界を超えて存在する「異界」、宗教美術に代表される「聖俗」、社会の出来事や内面世界の「記録」、そして人を支え励ます「幸福」の7つ。
それぞれの作品の背景や見どころを知りたいなら、自分のスマートフォンとイヤホンがあれば、アプリをダウンロードして無料で楽しめる音声ガイドもあるので、こちらも活用して。
また、アーティゾン美術館は日時指定予約制で、ウェブチケットが完売の場合は当日チケットが販売されないので、事前に確認を。
新しいスタートを切った美術館の開館記念展を、八重洲や丸の内周辺の散策とともに、楽しんでみては。
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