驚きの新食感&栄養価アップ!冷凍するべき食品とは?

驚きの新食感&栄養価アップ!冷凍するべき食品とは?

第21回 今日から役立つ家事hack
最近の家庭用の冷凍庫はさまざまな工夫が施され、鮮度をできるだけ保ったまま冷凍することができます。それでもご飯なら炊きたて、揚げ物なら揚げたて、刺し身なら未冷凍の新鮮なうちに食べるのが一番おいしいと思いますよね。ところが、食品によっては冷凍した方がおいしくなったり、栄養価が高くなったりするそう。いったいどんな食品なのでしょうか?

凍らせて「新食感」が得られる食品3種!

食品の冷凍には「長期間保存の手段」というイメージがありました。しかし最近では、アノ食品を凍らせると「新食感」を得られておいしさが増すと、テレビやSNSで話題になることがしばしば。

簡単&新食感の「冷凍卵」がクセになる!

テレビでも何度も取り上げられ、SNSでも評価が高いのが「冷凍卵」です。生卵を冷凍し1時間ばかり自然解凍をすればあら不思議、黄身の食感がモッチモチに変身。冷凍卵を解凍後にご飯にのせ、モッチモチの卵かけご飯で食べるもよし、黄身だけ取って醤油1、みりん1に漬け込んで「黄身の醤油漬け」にして食べても絶品です。

注意点として、卵を冷凍すると中身が膨張して殻にヒビが入るため(漏れることも)、冷凍庫に直に卵を入れず卵パックなど容器に入れて冷凍しましょう。冷凍食品メーカー「ニチレイ」の公式サイトによると、冷凍した卵の殻が割れると、菌が繁殖しやすくなるそう。冷凍から数日経過した場合は加熱調理を呼び掛けています。

プリンは凍らせる具合で食感いろいろ!

冷凍卵のようにSNSなどで話題になったのが冷凍プリンです。市販のプリンを冷凍庫に入れておくだけで、新ジャンルのスイーツのでき上がり。長時間凍らせばカチカチのプリンアイスが、2~3時間凍らせて取り出せばプリンのプルンプルン感とアイスのシャリシャリ感が合わさった新食感なプリンに。各種のプリンをさまざまな冷凍時間で試して、自分だけのお気に入りを見つけたいですね。

チーズ蒸しパンは冷凍で別の食べ物に!?

コンビニでよく見かけるチーズ蒸しパン(チーズ蒸しケーキなど)も、凍らせるとおいしいと評判。常温でも、温めてもおいしいのですが、凍らせればしっとりとしたチーズケーキのような味と食感が楽しめます。ネット上ではかなり以前から話題になっており、ぜひ気軽に試してみたいですね。

凍らせると栄養価が高くなる食材って?

加熱すると栄養価が高くなる食材をご存じでしょうか?たとえば、りんごに含まれる水溶性の食物繊維・ペクチンは、加熱すると6~9倍に増えるそうです。では、食材を凍らせた場合はどうでしょう?

シジミを冷凍するとオルニチンが増加する!?

肝臓の働きを助け、アルコール代謝がアップすることが動物実験で確認されているアミノ酸の一種、オルニチン。お酒をよく飲まれる方はぜひ知っておきたい成分ですね。数ある食品の中でもシジミには多く含まれているそう。

「青森県産業技術センター」では、シジミをマイナス4度で冷凍すると、オルニチンが冷凍前の8倍に増えるという研究結果があるそうです。ただし、マイナス4度以下になると効果は薄れるそう。普通の冷凍庫(マイナス18度程度)ではなく、パーシャル室など細かく温度設定ができる空間で冷凍しましょう。

きのこ類は冷凍でうま味アップ

「きのこ類を冷凍」というイメージはあまりないかもしれませんが、実は冷凍でうま味が増すといいます。冷凍によって細胞の壁が壊れ、解凍の際には細胞の壁にあったうま味成分が冷凍前よりも多く抽出されるそう。干しシイタケは水に戻してから冷凍すると、おなじようにうま味が増すようです。

2018年11月27日にNHK BSプレミアムで放送された『美と若さの新常識~カラダのヒミツ~』では、実際にえのきを凍らせて成分を分析。うま味成分(グアニル酸)がなんと50%もアップしていたそう。

冷凍食品メーカー「ニチレイ」の公式サイトでは、きのこの冷凍方法を種類別に説明。どの種類も不要な部分を落としたり、食べやすくほぐしたりしてから冷凍用の袋に入れるようです。これで一カ月ほどもつそうなので、ぜひとも試してみたいですね!

上手に冷凍して健康的な食事を

以上の他にも、栄養が豊富な野菜の代名詞ともいえるニンジンなどは、冷凍によって栄養価を保つことができるそう。食品を長持ちさせるだけの利用ではもったいない。この記事を参考に、冷凍庫をもっと賢く活用してみては?