「貯まらない人」がやってるお金の悪習慣

第1回 今年こそ!お金がたまる家庭を目指す
「子どもの教育費はかさむ一方だけど、住宅ローンはまだまだ残ってるし、老後資金の準備もしなきゃいけない…」。

▼このシリーズの記事一覧▼
Vol01.「貯まらない人」がやってるお金の悪習慣◀
Vol02.子育て家庭がお金を貯めるための秘訣とは?
Vol03.初心者が知っておきたいお金を「増やす」ための心得

未来がどうなるのかがますます見えづらくなっているなか、多くの人が抱える「将来の不安」は、ほとんどの場合は「お金の不安」ではないだろうか。

堅実にお金を貯めるためには、まず無駄な出費をなくすことが第一歩。そのためには具体的にどうすればいいのか? ファイナンシャルプランナーの平野直子さんに話を聞いた。

買い物をする女性

●節約のつもりでやりがちな無駄遣い行動

「節約はしているつもりでもなぜか貯金ができないという人は、無意識のうちに“お金の悪習慣”が染み付いているのかもしれません。子育て家庭にありがちな間違った節約方法を普段からやっていないか、次のチェックリストで確認してください」(平野さん 以下同)

<無駄遣いチェックリスト>
□ 買い物に行った際、レジの近くにある物や、見切り品やセール品を見ると、ついつい買ってしまうが、結局食べ切れなかったり、使わなかったりすることが多い(=ついで買い)。

□ 調味料などが「○月から値上げ」と聞くとその前に買いだめをしてしまうが、消費期限前に使い切れないことが多い(=駆け込み買い)。

□ 「まとめて買うと割引になる」と言われて、余計な物まで買ってしまう(=まとめ買い)。

1つでも心当たりがある人は要注意! 「安いから今買わなきゃ」「まとめて買うと配送料ゼロになるから」「いつか使うかもしれないし」という発想で財布の紐を緩ませると、出費は増えていく一方。買い物の原則は、「必要なものを、必要なときに買う」と覚えておこう。

クレジットカード

●クレジットカードの複数使いは無駄遣いの元凶!

最近はインターネットでの買い物をクレジットカードで支払っている人も多いだろう。だが、手軽に買えて数字だけが動くカード払いは、金銭感覚が麻痺して無駄遣いにつながる。とくに複数のカードを「なんとなく使い分けている」人は要注意だ。

「クレジットカードを複数枚持っている人や、買い物によって使うカードを変えている人は、月々の出費の合計がいくらか把握できていない場合が多い。また、引き落とし口座がバラバラだと家計全体でいくら使っているのかが把握できません」

そういった「無意識の無駄遣い」が習慣になっている人たちには、共通の口癖があるという。その口癖とは?

「『余ったら貯金するつもりなんだけど、余らないから貯められない』と、口にしていませんか? ドキッとした人は自覚があるということ。まずは今紹介した“悪習慣”をやめるところから始めてみましょう」

「ついで買い」「駆け込み買い」「まとめ買い」をやめる。クレジットカードは使用するのをやめるか1枚に限定する。カードや公共料金などの引き落とし口座は統一する。これらを意識するだけでも、無駄な出費はグンと減るはず。まずは小さな一歩から、お金に対する意識を変えていこう。
(阿部花恵+ノオト)

お話をお聞きした人

平野直子
平野直子
2005年に夫・平野泰嗣と共に、FPオフィスLife & Financial Clinic(LFC)を創立。相談・講演・執筆を通して、 その人らしい人生を送るための 「理想のワークライフ&マネーバランス」を実現する支援を行う。
2005年に夫・平野泰嗣と共に、FPオフィスLife & Financial Clinic(LFC)を創立。相談・講演・執筆を通して、 その人らしい人生を送るための 「理想のワークライフ&マネーバランス」を実現する支援を行う。