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日本橋に春の訪れを告げる三井記念美術館の「三井家のおひなさま」展。かわいい御所人形の特別展示も

第932回 OZmall(オズモール)
日本橋の三井記念美術館では、三井家の女性たちが大切にしてきたひな人形やひな道具を公開する「三井のおひなさま」展を、2020年2月8日(土)から4月5日(日)まで開催。今回は、京都の公家に愛されたかわいい御所人形たちも特別展示される。

財閥当主夫人のおひなさまは、伝来のものから新作まで多彩

「銀製ひな道具」江戸?明治時代・19世紀 三井記念美術館蔵

それぞれのひな人形やひな飾りには印があり、例えば北三井家十代・三井高棟(たかみね)夫人の苞子(もとこ)(1869~1946)のものには「巴(ともえ)」の印が。

苞子の旧蔵品は、実家の旧富山藩主前田家から伝わったもの、結婚(明治25年)後に三井家で新しく作られたもの、江戸時代から三井家に伝来のものなどがあり、さまざまな年代や種類のものが並ぶ。

おひなさまが生活するために必要なものが一式揃ったひな道具は、まさに婚礼道具のミニチュア版。化粧道具をはじめ、茶道具や文房具など、当時のお嫁入り道具のラインナップがしのばれる。

また、財閥当主夫人だった苞子は、その多忙な日々を綴った日記なども残している。貴重な資料から、明治時代のセレブの暮らしにも思いを馳せてみたい。



北三井家に伝わる芸術を復活させた鋹子の嫁入り道具のひな

「次郎左衛門雛」二代永德齋製 明治?大正時代・20世紀 三井記念美術館蔵

北三井家十一代・三井高公(たかきみ)夫人の鋹子(としこ)(1901~1976)は、小蝶(こちょう)印。大正9年(1920年)に結婚し、翌年の3月には実家の旧福井藩主・松平家より嫁入り道具として持参した雛の目録が作られたそう。

鋹子のおひなさまは、日本橋十軒店の名工・二代永德齋(えいとくさい)製のものが中心で、丸顔に平安・鎌倉時代の絵巻物のような引き目鉤(かぎ)鼻が特徴的な「次郎左衛門雛」などが展示される。

手先が器用だった鋹子は、北三井家八代・高福(たかよし)が考案した裂地を使った貼り絵の一種「剪綵(せんさい)」を復活させ、作品も残している。三井家の婦人たちのなかでも中心的な存在となって積極的に作品作りを行ったというから、芸術的な感性を持った人だったのかも。



特別製の豪華な段飾りは必見!時代背景を知る面白さも

左/ 「内裏雛(女雛)」五世大木平藏製 昭和9年(1934) 三井記念美術館蔵、右/ 「内裏雛」五世大木平藏製 昭和9年(1934) 三井記念美術館蔵

永(えい)印のおひなさまは、北三井家十一代・高公(たかきみ)の長女、浅野久子(ひさこ)のもの。昭和8年(1933年)の初節句に、「丸平(まるへい)」で知られる京都の丸平大木人形店・五世大木平藏に注文してあつらえたひな飾りを再現して展示する。

こちらは、最近まで浅野家で行われていたものだそうで、幅3メートル、高さ5段の豪華なひな段飾りは必見。おひなさまの段飾りが始まったのは18世紀半ば頃といわれ、お祝い事は奇数ということから5段や7段となり、ひな祭りが盛んに行われるようになって飾る人形の種類も増えたそう。

また、男雛と女雛の並べ方について、三井家では男雛が向かって左、女雛が右に。これは、近代以降に東京で定着した並べ方とか。こうした時代背景を知って、おひなさまを見るのも面白い。



三井家に嫁いだ本家の娘は初節句のおひなさまを中心に

「内裏雛」四世大木平藏製 明治33年(1900) 三井記念美術館蔵

三井家にはいくつかの家系があり、江戸時代中期から十一家が固定されている。前出の北三井家十代・三井高棟と苞子の三女として生まれた興子(おきこ)(1900~1980)は、北三井家と同じ本家のひとつ、伊皿子三井家の九代・高長(たかひさ)と結婚。今回は、初節句のひな人形を中心に展示する。

興子も手先が器用で、鎌倉彫、刺繍、染物などが得意だったという。そこで、前出の北家・鋹子らと共に「剪綵」の技術を磨いて、昭和11年に行われた常磐会(学習院女子中・高等科の同窓会)に当時の皇后がお見えになる際には、実演を披露。

ひとつ違いの興子と鋹子は、同じ三井家の婦人のなかで、もしかしたら仲のよいライバルだったのかもしれない。そんなことを考えながら、それぞれのおひなさまを鑑賞するのも楽しそう。



京の名産でもあった御所人形は子供の成長を祈る贈り物にも

「御所人形 肩車」五世大木平藏製 昭和時代初期・20世紀 丸平文庫蔵

かわいい御所人形の特別展示も同時開催される。真っ白な肌とふくよかな体つきが愛らしい御所人形は、京都の名産品として人気があったお人形。

今回の特別展示では、江戸時代から続く京都・丸平大木人形店の資料室である丸平文庫の所蔵品から、稀代の名人として名高い五世大木平藏の手がけた御所人形を中心に紹介する。

江戸時代には、京都の御所から幕府への返礼品に使われたり、西国の大名にも贈られたので、江戸では「おみやげ人形」とも呼ばれたとか。また、御所人形の姿に子供の健やかな成長を願う気持ちを託して、出産や初節句のプレゼントとして贈る習慣も。

現代の私たちが見ても、愛らしくキュートな姿。おひなさまとともに、成長への祈りを込めた御所人形の世界を楽しんで。



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