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美しいお姫様が辿る壮絶人生。巻き込んだのは粘着質な僧と極悪人!

第941回 OZmall(オズモール)
第55回 恋する歌舞伎は「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」に注目します!日本の伝統芸能・歌舞伎。興味はあるけどちょっと難しそう…なんて思ってない? そんな歌舞伎の世界に触れてもらうこの連載。古典ながら現代にも通じるストーリーということを伝えるために、イラストは現代風に超訳してお届け。

恋する歌舞伎 第55回
「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」

【1】愛の力で輪廻転生!?年下の男の子が女の子に生まれ変わった!

長谷寺の所化・清玄(せいげん)と、相承院の稚児(ちご)の白菊丸(しらぎくまる)は相思相愛だが、今生一緒になることはできないと思い心中をする。2人は来世で会えるようにと、互いの名前を書いた香箱を握りしめ江ノ島の海に身を投げるが、清玄は躊躇してしまい1人生き残ってしまう。

それから17年の時が過ぎ、清玄は高僧の地位にまで上りつめた。
ここは桜が満開の鎌倉の寺院。花見にやってきたのは17歳ながら出家を望む桜姫。彼女は生まれつき左手が開かず、それが理由に縁談も進まない。さらに桜姫は由緒正しい吉田家の娘であるが、お家の重宝“都鳥の一巻”が盗まれた挙句、父も家宝を探しに出た弟も殺されるという不幸に見舞われている。そうしたことから、世をはかなんだ桜姫は、清玄の手によって剃髪し尼になろうとしているのだ。しかし姫が十念(念仏)を授かると、途端に左手が開き、<清玄>と名が記された香箱の蓋が落ちる。それを見た清玄は、桜姫こそ、衆道(同性愛)の契りを交わした白菊丸の生まれ変わりだと驚愕するのだった。



【2】世間知らずのお姫様のありえない初恋!悪い男にハマったばっかりに…

左手は開いたものの、桜姫の出家の意思は固い。しかし釣鐘権助(つりがねごんすけ)という男と再会したことで、途端にその決意は失せてしまう。この男は以前、桜姫の寝室に忍び込み、姫の貞操を奪った男! 桜姫は、あろう事かこの男のことが忘れられず想い続けていた。暗闇の中、うっすらと見えた腕の彫り物の釣鐘を、自分の腕にも入れるほど…。しかもその時に懐妊しており、子まで産み落としているのだ。再会を喜ぶ2人は再び契りを交わすが、居合わせた清玄の弟子・残月(ざんげつ)と、姫の元許嫁の入間悪五郎(いるまあくごろう)の悪巧みで事が露見してしまう。権助は素早くその場から逃げてしまい、香箱に名前があることから、不義の相手は清玄だと決めつけられ、桜姫と清玄は追放されるのだった。



【3】騙され続け、何もかも失ったお姫様。それでも男についていく

清玄と桜姫は、非人に落とされ、里子に出した赤子も姫に戻される。清玄は白菊丸の生まれ変わりである桜姫に執着するが、想い人は権助ただ1人と拒絶される。やがて姫の子どもと2人になった清玄は、以前は桜姫の世話をしていた局・長浦(ながうら)と、残月の住まいにたどり着く。この2人も不義の罪で追われており、地蔵堂の堂守として侘しく暮らしているのだ。強欲な2人は清玄が大事そうに持っていた香箱の蓋を金だと思い込み、手に入れるために青蜥蜴の毒を飲ませる計画を実行。激しい争いの末、とうとう清玄は首を絞められてしまう。証拠隠滅を図ろうと2人は墓穴掘りを呼ぶが、やってきたのはあの権助だった。さらに悪者に誘拐された桜姫もこの場に集い、思いがけない再会が果たされる。一途な桜姫は権助についていくが、非道なこの男は桜姫を女郎として売ろうと企む。すると権助が出かけて桜姫が1人になったところへ、雷鳴で蘇生した清玄が戻ってくる! またもや前世からの因縁をかき口説くが、姫の心は動かない。やがて揉み合う内に、出刃が喉を貫き清玄は息絶えるのだった。



【4】世間の荒波に揉まれすっかり変わったお姫様。一発逆転は望めるか

権助は、桜姫を小塚原の女郎屋へ売ることを決めて帰ってくる。すると突然人魂が現れ、不思議な事に権助の顔には、清玄と同じ青あざが浮かび上がるのだった。

女郎屋に売られた桜姫は、腕の小さな釣鐘が風鈴に見えることと貴族のような言葉使いをすることから、“風鈴お姫”と呼ばれ売れっ子になる。しかし、毎晩枕元に清玄の幽霊が出るので客が遠いてしまい、権助の元へ帰される。桜姫は幽霊に向かって、聞き覚えた安女郎の乱暴な言葉をまぜこぜにして悪態をつくが、驚いたことに「権助は清玄の実の弟で信夫の惣太(しのぶのそうた)という非道な盗賊だ」と告げられる。真実を確かめようと、帰宅した権助にそれとなく問い詰めると、酔いのせいもあり、全てが書かれた密書を落としたことも気づかず「出世のために“都鳥の一巻”を盗んで持ち主を殺した」と口走ってしまう。権助が父と弟を殺した敵と知った桜姫は、権助が寝ている隙に一巻を取り返す。そして敵との間にできた我が子は敵と、泣きながら赤子に手をかける。その後、桜姫は見事権助を討ち取り、家の再興に奮起するのだった。



「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」とは

文化14(1817)年江戸河原崎座初演。四世鶴屋南北作。寛文13(1673)年に操り浄瑠璃のために作られた『一心二河白道(いっしんにがびゃくどう)』が、「清玄桜姫」の物語の最も古い作品といわれている。南北は梅若伝説と融合させ、得意とした因果話や観客を驚かせる趣向を取り入れ人気作品に押し上げた。

2020年『明治座 三月花形歌舞伎』



監修・文/関亜弓
歌舞伎ライター・演者。大学在学中、学習院国劇部(歌舞伎研究会)にて実演をきっかけにライターをはじめ、現在はインタビューの聞き手や歌舞伎と他ジャンルとのクロスイベントなども行う。代表を務める「歌舞伎女子大学」では、現代演劇を通して歌舞伎の裾野を広げる活動をしている。

イラスト/カマタミワ



中村勘九郎演じる修行僧・清玄と中村七之助演じる桜姫は必見!『明治座 三月花形歌舞伎』

ホテルのランチブッフェ付きで鑑賞!『明治座 三月花形歌舞伎』

次代の歌舞伎界を担う花形俳優が揃う“若手歌舞伎役者の登竜門”として知られている「花形歌舞伎」。本公演が明治座で上演されるのは3年ぶりとなり、中村勘九郎、中村七之助ほか華やかな顔ぶれが登場する。オズモールでは、夜の部で上演される通し狂言「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」鑑賞にホテルのランチブッフェ付きプランを特別にご用意。歌舞伎に馴染みのない人でも分かりやすく、花形役者が大役に挑む話題性のある舞台なので、この機会に歌舞伎デビューを果たして。



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