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会社に育休制度がないから作っちゃった~男性育休Q&A②

好評を博したシリーズ連載、育休日記の第2章!これまでに育休を取得した方に、3回の育休を取得した経験があるファザーリング・ジャパンのスペシャリスト、橘信吾さんインタビューしました。実際に育休を取ってどうだったか?こちらをまとめていきます。今回の方はただ、育休を取得しただけではありませんでしたいったい何をしたのでしょうか?

パパコミを利用している皆さん!橘です。

育休を取得したパパにお話を聞いていく育休Q&A。
今回は8週間の育休を取得した奥川さんにお話を伺ったのですが・・・
育休取得当時勤めていた会社には制度が整備されていなかったと言います。
そんな環境の中で、いったいどのように育休を取得したのでしょうか??

奥川さんのプロフィール
現在38歳。息子1人(現在2歳)の父親。人材業界のデジタルマーケター。
育児休業取得歴:息子誕生時に8週間育児休業を取得(本人36歳、妻32歳)
※育休取得当時は不動産ベンチャー企業に勤務。

育休を取ろうとしたら・・・

Q.育休を取得しようと思い立ったきっかけは?

A.妻の妊娠がわかった時、「両親が共働きで、里帰り出産という選択肢がないので育休を取ってほしい」と直接言われました。早速勤め先の経営陣に相談に行ったところ、今まで社員が育休を取得したケースはなく、制度が整っていないことがわかったんです。

その時に、経営陣から「この機会になんとか制度を整えないといけないと考えている」という返答をもらったので「じゃあ、僕が制度を作りましょうか?」と手を挙げました。制度を作るという経験はまったくなかったのですが、自分が育休を取得するためにしっかり向き合おうという考えにいたりました。

Q.制度はどのように作りましたか?

A. まずは、育児休業の制度を知るため、厚生労働省の用意している資料を読み込むところから始めました。その後、先輩パパママである同僚の声を集め、育休をはじめ子育てに関する制度を固めていきました。同僚からは「出産直後が大変だった」というママの声や、「自分は家事や子育てをやりたかったけど育休を取れず出来なかった」というパパの声もあり、自分が育休を取得した後もしっかりと利用される制度にしようという気持ちが強くなりました。

というのも、営業職などはお客様の対応があるから育休が取りにくいのではないかということを経営陣とは話していたからです。育休を「取る」「取らない」という二択ではなく、取らない人も子育てに関われる制度を考えてほしいとフィードバックをもらいました。

最終的には、育休取得するパターンに加え、育休を取得しない場合でも、産後8週間経過するまでは、在宅勤務を前提とした働き方にシフトできるといった提案をまとめました。基本的には産後クライシスを回避するため、母子の状況を最優先とした働き方も認める制度を設計し、経営陣に承認をもらいました。そして、その制度を利用し自分自身も8週間の育休を取得しました。

偶然だとは思いますが、僕が育休から復帰した後に、新たに出産を控えたプレママさんが社内で立て続けに増えました。男性で私と同じように育休を取得した人は残念ながらまだいませんが、男性が育休を取得しなくても、在宅勤務など配偶者の出産時に活用できる制度にしたため、うまく制度を使って乗り切ってくれたようです。

育休はブートキャンプである

Q.育休を取得してよかったことは?

A.子育ての大変さを妻と分かち合えたことです。
とにかく手探りの中、寝不足になりながらも家事育児のチーム作りができた経験が復帰後の家事育児にも良い影響を及ぼしていると思います。また子供の成長を目の当たりにすることが非常に楽しいとわかって良かったです。

初めての育児で一番緊張したのは沐浴です。首がすわっていないふにゃふにゃの赤ちゃんを手だけで支え、「絶対に落としてはいけない」と肩に力が入りっぱなし。初めての沐浴を無事に済ませたときはホッとしました。生まれてすぐの赤ちゃんの不安定さを改めて目の当たりにして、ちゃんと守り育てていかないといけないなと思いました。

Q.育休を取得して悪かったことは?

A.悪かったことは特にないです。ただ育休を取ってからは、残業を前提とする働き方ではダメだと感じ、限られた時間の中でしっかりとアウトプットを出すというマインドに切り替わりました。時間の使い方がガラッと変わったため、子育てをしていない人とのコミュニケーションでは気を使うことが多くなったかもしれないです。

Q.実際に復帰してみていかがですか

A.「自分のためにではなく、家族のために働いている」という意識に切り替わったイメージです。そのため、残業が前提となっている人の働き方や業務フロー、打合せなどの予定と折り合いがつかずモヤモヤしました。子育ての経験がないメンバーとの時間に関する感覚の違いに、非常に大きなギャップを感じるようになりました。

また自分自身としても、今までの時間の使い方ではダメだという感覚を持ちつつも、なかなか最適化できないことにストレスを感じました。一方で、日々の子どもの成長には元気をもらえるし、早く帰ろうという意識が湧き、仕事を早く終わらせようというモチベーションがうまれました。

Q.子育てをしている中でうれしいことはなんですか?

A.仕事から帰ってきての楽しみは「今までできなかったことが、できるようになった」という、子どもの姿を見ると成長を感じますね。寝返り、ずりばい、ハイハイ、立てるようになった、など身体の動かし方もそうですし、喃語をしゃべる、笑顔が出てくるといった表情の豊かさなど様々な成長をこの目で見られることは何物にも代えがたい幸せな時間です。

Q.これから取得する人へメッセージ

A.育休を取りたいと考えている方には迷うことなく取得をおすすめします。仕事は自分でなくても最悪回りますが、子育てとなると奥さんとあなたというチームが中心です。

また、一時的なブートキャンプとして家事育児にコミットすることは非常に良い経験で、仕事にも活かせると思います。

例えば、赤ちゃんとは、言葉のやり取りでコミュニケーションを取ることができません。相手が何を望んでいるかを常にイメージして汲み取る必要があります。相手の事情や状況を汲み取った上でのコミュニケーションは、仕事でも大いに役立っています。

そして仕事を任せることに対するハードルも下がりました。子育ては時間に大きな制約がかかるため、際限なく残業をして業務をこなすということが難しくなります。今までは自分だけですべて何とかしようという気持ちが強かったですが、自分だけでボールを持ち続けないよう意識するようにはなりました。

会社の第一号として、育休を取得した奥川さん。育休の制度設計までしてしまったスゴパパ。
うちの会社では制度がないと思って、育休取得を断念しているパパも多いのでは。
ぜひ奥川さんの事例を参考に、果敢にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
意志あるところに道は通ずるはず!

橘信吾

IT系企業に勤務。男の子2人のパパ。子ども2人で育休3回取得。長男の時に約1年、次男の時に産後2カ月、育休を取得して復職、その後、妻と交代して5カ月取得。
妻の復職支援として、次男と“ガチガチおっぱい救助隊”を結成。

第13回イクメンの星/2012年イクメン・オブ・ジ・イヤー/ワーク・ライフ・バランス コンサルタント/国家資格キャリアコンサルタント/GCDF-Japanキャリアカウンセラー。趣味は読書。毎月50冊、今まで10,000冊を読破

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「パパコミ」は、0歳~6歳の子どもをもつパパや、そんなパパたちを応援するママを対象にした情報サイトです。未来を担う子どもと、子育て中のパパ・ママを「元気」にできるよう、育児に役立つ情報を日々発信しています。
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