里帰り出産をする時期と期間の平均は?早めの準備がおすすめ

第54回 みんなが共感!ママのお悩み

みんなの里帰り出産の状況と期間

実家や地元に戻って出産に備えることを、里帰り出産といいます。では、実際に里帰り出産を選択している人は、どのくらいいるのでしょうか?

また、平均期間や、メリット・デメリットについても見ていきましょう。

初産で里帰りする人は半数以上

厚生労働省が発表している資料によれば、初産で里帰り出産をした人は全体の約6割で、半数以上にのぼります。

一方で、経産婦の場合は約4割となっていて、初産より少なくなっているのが特徴です。

多くが母親の実家への里帰りですが、配偶者の実家に里帰りするというケースも見られます。

里帰りしない人の理由は、実家が近い・親が他界している・転院したくない・実家の方が落ち着くなど、様々です。

妊産婦の 情報収集・産後サポート・ お金事情について - 厚生労働省

平均期間は1カ月程度

里帰り出産の平均期間は「産後1カ月程度」で、半数以上の人がこの期間までに自宅に戻っています。

出産した病院で1カ月健診があるため、それを終える時期を目安としている人が多いのかもしれません。

2カ月ごろまで里帰りしている人は2割ほどで、全体でおよそ8割以上が2カ月までに自宅へ戻っています。

里帰りをするメリットとデメリット

里帰り出産の一番大きなメリットは、「ママが体をゆっくり休められる」という点です。

産後は体力がまだ回復していない時期ですが、それでも家事や育児をしなければいけません。

里帰り出産なら家族に家事を任せることができるため、赤ちゃんの世話だけに専念できます。親元で過ごすことで、精神的にリラックスできるのもメリットです。

一方で、親から育児について口出しをされるというデメリットもあります。昔の常識でアドバイスをされて、ストレスがたまることも考えられます。

ほかにも、夫から長期間離れてしまうことで、夫婦関係の変化や、夫が子育てに参加する機会が減ることを心配する人もいます。

里帰り出産する時期と注意点

里帰りの期間の目安は分かりましたが、里帰りをする時期はいつごろがよいのでしょうか?また、里帰りにおける注意点も紹介します。

里帰りするタイミングは人それぞれ

いつ里帰りをするかは人それぞれです。夫婦や実家の都合、仕事の状況などを加味して考え、自分たちにとって最適なタイミングで計画しましょう。

ただし、里帰りを予定日ぎりぎりにすることはおすすめできません。

予定日は40週目ですが、37~41週目までは正期産と呼ばれ、いつ生まれてもおかしくない状態です。余裕をもって、34~35週までを目安に移動するようにしましょう。

また、出産する病院側で「妊婦健診から受診する」などの条件が決められているケースもあります。

事前に問い合わせをし、里帰りの時期を病院とも相談しておくことをおすすめします。

正期産-公益財団法人 母子衛生研究会

何週目までなら飛行機に乗れる?

実家が遠方の場合、飛行機に乗って里帰りするケースもあります。

妊娠は病気ではないため、飛行機に乗ること自体は問題ありません。しかし、妊婦の搭乗に制限がある場合もあるため、注意しましょう。

例えば、JALやANAの国内線では、出産予定日28~8日前までの搭乗には診断書の提出が必要です。

また、予定日から7日前までの搭乗には、診断書の提出に加え、産科医の同行が必要になります。

航空会社によって、ルールや手続きの方法は異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。

妊娠中のお客さま(JALスマイルサポート) - JAL国内線

妊娠中のお客様 [国内線] | Service & Info [国内線] | ANA

里帰り出産を希望するなら早めの準備を

里帰り出産をするなら、早めに準備を進めると安心です。具体的にどんな点に注意して、準備をすればよいのでしょうか?

妊娠したらすぐに分娩の予約をしよう

里帰り出産を希望する場合、妊娠が分かったらすぐに病院を決め、分娩の予約をしましょう。母子手帳が交付されれば、分娩の予約をすることができます。

まずはホームページや電話で、分娩予約ができるか問い合わせてみましょう。ただし、予約するには「一度診察を受けなければならない」というケースもあります。

移動による負担なども考慮して、早めに分娩予約をしておきましょう。

地域によってはお産難民問題も

現在、産科医は不足しているといわれており、地域によっては出産予定日の分娩予約が取れない場合があります。

『産婦人科』という名称であっても、分娩を取り扱わない施設もあり、どの産婦人科でもよいわけではありません。

また、分娩を取り扱っていても、里帰り出産を受け付けていない施設もあります。

里帰り出産を希望する場合、その地域の産科医の状況や、病院の対応などをあらかじめチェックしておきましょう。

産前産後グッズの準備は早めに

産前産後には、様々なグッズが必要になります。ママの入院グッズや赤ちゃん用品など、必要な物が多いため、準備は早めに行っておきましょう。

里帰りしてからでよいと考える人もいるかもしれませんが、お産は早まることもあります。そうなると準備ができないまま、お産を迎えることにもなりかねません。

早い時期に必要な物を洗い出し、里帰りする前にはひと通りそろえておくと安心です。

まとめ

里帰り出産をすることで、産後にママの体を休めやすくなるなどのメリットがあります。里帰り出産をするかどうかや、する場合はその時期などについて、状況を見て家族で話し合った上で決めましょう。

そして里帰り出産をする場合には、なるべく早く準備を進め、安心して出産ができる状態を整えましょう。