苦手な姑と上手く付き合うには?夫に理解をしてもらうことも大切

第53回 みんなが共感!ママのお悩み
家族となったのですから、姑とは上手くやっていきたいものです。苦手に感じてしまう人は原因や対処法を知り、よい関係を築きましょう。嫁姑問題解決のカギは、夫が握るといっても過言ではありません。上手く巻き込んで、間に入ってもらうことが大切です。

姑が苦手と感じてしまう理由

和やかに対面できるなら、「姑が苦手」とは感じません。顔を合わせれば嫌な思いをするからこそ、姑と顔を合わせたくないと思うのでしょう。

姑が苦手と感じる人は、どのような点を「苦手」と感じているのでしょうか。

家事のダメ出しをしてくるから

姑のなかには、料理の手順や味つけ、さらには掃除の仕方や洗い物にまでケチを付ける人がいます。会う度に細かくチェックを受けていれば、姑が苦手になるのも無理はありません。

姑も舅の「嫁」という点では、自分が経験してきた立場です。息子の嫁をみれば自分が先輩のように感じ、あれこれと口を出したくなるのでしょう。

また、姑には長年家事をしてきたという自負もあります。嫁にストレスを与えているとは思わずに「よいアドバイスを与えている」程度に思っているのかもしれません。

嫌がらせをしてくるから

理不尽な文句を言われることはめずらしくない話ですが、私物を捨てられたという嫌がらせを受けた話も聞きます。始めは我慢できても、何度もやられると「嫌い」としか思えなくなります。

また、回数は少なくても、産前産後のデリケートな時期にされた嫌がらせは、特に心に残るものです。姑が苦手、嫌いという人のなかには、産前・産後の嫌がらせがきっかけになった人も少なくありません。

体が弱り心も不安定になっている状況での嫌がらせは、特に嫁を傷つけます。たとえ一度きりだったとしても、嫁姑間に大きな壁を作るきっかけとなるでしょう。

子育てに口出しをするから

姑が積極的に子育てに関わろうとするタイプなら、その態度や言動が嫁にとってはストレスのもとです。あまりに細かく口を出されれば、母としての自分を否定されているような気分になります。

ところがこうしたケースでは、姑には悪意がないことがほとんどです。姑にしてみれば、子育ての先輩として大切なことを教えているにすぎません。自分にとっては孫ですから、口を出して当たり前という気持ちもあるでしょう。

しかし、母としては姑の口出しを「押しつけ」と感じます。今の時代にそぐわない知識や経験を偉そうに語られれば、反発心も湧いてくるでしょう。

姑が嫌いになったエピソード

姑が嫌いな人は、何らかのきっかけがあるものです。シチュエーションは人それぞれですが、どのようなケースがあるのでしょうか。姑を嫌うきっかけとなったエピソードをいくつかみてみましょう。

家族との扱いが違う

あからさまに夫や子どもと待遇を変えられれば、姑が嫌いになるのも無理はありません。一つひとつは些細なことでも、積み重なれば嫌になるでしょう

・夫と子どもは高級アイスクリームで、嫁の自分だけお徳用アイスだった
・毎週末、夫だけが義実家に呼ばれてごはんを食べている

このようなケースは、「あなたは他人」と言われているような気分になります。嫁としては、「それならこちらも」と姑を嫌いになってしまうのです。

陰口をたたく

「嫁が嫌い」ということを隠さない姑も少なくありません。嫁に非がなくても文句を言い、陰では夫や親戚、友人などにあること・ないことを言いふらします。どこで何を言われているかわからないため、嫁としては姑への不信感が募るばかりです。

・姑が陰で夫に「早く別れろ」など言っている
・日常的に陰口を言われ、聞こえるように悪口を言われることもある

悪意をぶつけられれば、その人と仲良くなろうとは思いません。「嫁だから反論できないだろう」とタカをくくっている姑もおり、その態度も嫁をイライラさせます。

おせっかいをしてくる

自分の考えや好みを嫁に押しつける姑も、敬遠されがちです。

・勝手に子どもの服や夫の服を買ってくる
・「ああした方がよい」「こうした方がよい」といちいち口を出す

世話好きな姑は、悪意がないことがほとんどです。嫁もそれがわかるので、初めのうちは好意的に受け止めようとします。

しかし、姑のおせっかいがエスカレートしてくると、「ありがたい」から「やめてほしい」へと気持ちが変化するのです。

まるで家政婦

姑の年代では、嫁が姑に尽くして当たり前と考える人もいます。自身が若いころにされた仕打ちを、そのまま嫁に行う人もいるでしょう。

・姑自身は何もせず、料理や家事をすべて押しつけられる
・働いているのに家事を丸投げされた

現代の価値観では、嫁が家政婦のように働かされるというのは納得できないことです。嫁としては姑の態度に我慢できず、嫌いになってしまいます。

過度な干渉

プライベートにやたら口を挟む姑を「嫌い」「苦手」と感じる人も多いようです。

・どこで何をしているか、逐一チェックされる
・外出の際は姑にお伺いをたてねばならない

嫁にしてみれば、姑は身内ではあるものの、別の世帯の人間です。自分がどこで何をしようが、報告する義務はありません。生活に干渉され続ければストレスが溜まり、姑と関わるのが嫌になってしまいます。

姑のあたりが強いのはなぜ?

姑が嫌いになったという人の多くは、姑の態度や言動に原因があると感じています。しかし、結婚したからには、嫁も同じ家族の一員となったはずです。

それなのになぜ、嫁にきつく当たる姑がいるのでしょうか。

ライバル視をしている

「女同士」「同じ嫁という立場」であることが、姑のあたりをきつくしているのかもしれません。

嫁と自分を同列に考える姑にとって、嫁はライバルです。よくわからないことで自慢をされたり、些細なことで張り合われたりした経験はありませんか?

このようなケースは、姑が嫁に対抗意識を燃やしていると考えられます。

自分の方が優れている、魅力があるということを示すため、ついつい嫁への態度や言動が理不尽なものとなるのです。

子離れができていない

夫は姑にとって、いつまでもかわいい息子です。結婚するまでは一番身近な異性であり、姑には「自分が一番」という自負があります。

ところが、結婚すれば息子の一番は嫁である妻となります。

本来ならば別の家族としてお互い自立すべきですが、この事実を受け入れられない姑も少なくはありません。嫁と張り合うように息子の世話を焼いたり、息子に嫁の悪口を言ったりなどして自分の存在をアピールしようとします。

すべては息子への愛情からくるものですが、嫁からみれば「もう結婚したのだし」とモヤモヤする原因となるのです。

姑と上手く付き合う方法 別居の場合

嫌い、嫌だと感じていても、親戚の集まりや子どもの行事など、顔を合わせる機会はたくさんあります。まずはネガティブな感情を抑えて、波風立てずに付き合うのが望ましいでしょう。

苦手意識を持っている姑とほどよい関係を保つには、どうすればよいのでしょうか。まずは別居している人のケースを紹介します。

きちんと意思表示を

姑の主張や意見をすべて受け入れる必要はありません。無理なお願いや押しつけに対しては、きちんと「できません」「いりません」と言いましょう。

姑に悪意がない場合、意思表示をしなければお願いや押しつけは止まりません。断ることで嫁の気持ちに気付いてくれる姑もいるので、まずはきちんと話すことが大切です。

ただし、あまりにストレートな言い方は、不要なトラブルを招く原因となります。「ありがとうございます」「すみません」など添えて、柔らかく伝えましょう。

一方、悪意のある姑の場合も、黙っていては行為がエスカレートします。嫁がおとなしいからとさらにひどい嫌がらせを受ける前に、毅然とした態度で反論することが重要です。

スルースキルを身につける

こまごまと口うるさい姑の場合、いちいちイライラしていてはキリがありません。「また始まった」程度に考えて、適当に受け流しましょう。

ただし、多くの姑は、世代的に「嫁は姑に習うべき」という考えを持っています。受け流すといっても、無視・無反応はおすすめできません。

さらに余計な小言をもらわないよう、「そうですね」「さすがです」「知らなかった」など適度に返事をするのがベターです。

たとえ心と裏腹の返事でも、にこやかに反応していれば満足する姑も多いものです。女優にでもなったつもりで、上手に姑をかわしましょう。

できるだけ関わらない

話がまったく通じない姑なら、できるだけ関わらないようにするのが得策です。会えばストレスが溜まる一方ですから、上手に距離を取りましょう。

頻繁な電話連絡が来て悩まされている人は、常に留守電にしておけば電話応対しなくてすみます。夫がいるときなど自分のタイミングでかけ直せるので、幾分気が楽です。

お盆や年末年始、姑の誕生日といった家族の集まりが憂鬱な場合は、実家の用事や仕事、体調不良などを理由にすれば断りやすくなります。

ただし、すべての集まりに欠席すると、姑はもちろんほかの家族からも怪しまれるかもしれません。完全に絶縁状態にならないよう、年にひとつか二つは参加することをおすすめします。

姑と上手く付き合う方法 同居の場合

姑と同居している人は、どうしても嫁姑問題に悩まされる機会が多くなります。たとえ嫌いだとしても、同居なら逃げ場はありません。我慢のしすぎは疲れてしまいますし、ほどよい距離感を保って暮らしたいものです。

姑と同居している場合、上手く付き合うにはどうすればよいのでしょうか。

姑を褒める

姑との関係を円満にするコツは、姑を褒めることです。褒められて気分を悪くする人はいません。息子の嫁から褒められれば、姑も気分よく感じるでしょう。

「姑のよいところがみつからない」という人は、姑を人生の先輩と考えてみてはいかがでしょうか。

経験豊富な姑の言動や行動に、「すごいな」と思えることはありませんか?相手を嫌いだと思っていると、相手の長所もみえなくなるものです。視点を変えてみることで、褒めるポイントがみつかるかもしれません。

ただし、注意したいのが、褒めすぎないことです。ことあるごとに姑を褒めると、わざとらしいと思われます。タイミングを選び、具体性のある褒め方をしましょう。

気をつかいすぎない

良好な関係を保ちたいのはわかりますが、常に姑の態度や行動を気にするのはやめましょう。同居でよい嫁を演じようとしすぎると、気疲れします。姑の存在をうとましく感じるようになれば、ますます姑が嫌になるかもしれません。

また、気をつかいすぎると、相手にも緊張が伝わるものです。どこか他人行儀な雰囲気は姑との間に壁を作り、嫁姑の距離はますます開いてしまいます。

お互いにストレスなく同居するには、何でも言い合える関係をめざすのがベターです。気をつかって我慢するのではなく、言いたいことは口に出してみましょう。

同居の解消を提案

たとえ夫の母親でも、我慢できないと感じれば、同居の解消を提案するのもおすすめです。

嫁と姑は元々微妙な関係な上、人間同士の相性というものもあります。根本的に合わない人と生活をともにするのは難しく、我慢しながら暮らしてもお互いよいことはないでしょう。

同居解消の意志が固まったら、まずすべきは夫への相談です。夫が嫁の本気や事態の深刻さを理解すれば、姑に対し何らかの対策をとってくれる可能性もあります。

夫に相談しても状況が変わらないなら、現状からの好転は望めません。引越し先を探すなど、具体的な行動に移りましょう。

姑へのストレスを減らすには

姑嫌いが高じれば、姑と会ったり話したりすることがストレスとなります。強いストレスは身体の不調につながることもありますから、溜め込まずに上手に解消しましょう。

1人で溜め込まない

まず大切なのは、姑への苛立ちや不満を1人で抱え込まないことです。日々蓄積される負の感情は、どこかで圧を抜かないと爆発してしまいます。

苛立ちや不満が溜まってきたら、それを口に出してみましょう。姑にされて頭にきたことや姑に言いたいことなど、どんなことでもかまいません。言葉にして口から吐き出すことで、気持ちが落ち着くこともあります。

「悩んでいるのは自分だけではない」と思えることも大切です。同じような境遇にいる仲間を探し、お互いに愚痴を言い合いましょう。

共感できる仲間がいると、心強いものです。お互いに思いを語り合ったり励まし合ったりできれば、ストレス解消になります。

ポジティブ思考を心がける

次に大切なのが「嫌い」「苦手」などネガティブな感情に支配されないことです。姑のことを嫌っていると、悪い面や嫌なことばかりが思い出されてしまいます。姑のすべてが嫌だと思ってしまえば、ストレスは溜まるばかりです。

姑の嫌なところばかりが目につく人は、同時によいところも探してみましょう。「嫌みだけれど几帳面」「デリカシーがないけれど裏表もない」など、少しずつでかまいません。

「こんなところが悪いけれど、こんなところはよい」とポジティブに考えるのです。ポジティブな思考回路は、ストレスを軽くしてくれます。「姑が嫌い」で終わらせずに、視点を変えて心に余裕を持つことが大切です。

他人だと割り切る

また、忘れてはならないのが、姑は他人だということです。夫は好きになって結婚したはずですが、姑とは好んで家族になったわけではありません。わかり合えなくて当たり前なのです。

他人と割り切って接すれば、姑に期待することもなくなります。あれこれ言われても聞き流しやすく、いちいち気にして悩むことも少なくなるでしょう。

夫に協力してもらうことも大事

姑との関係が上手くいかないときは、夫に協力してもらいましょう。

そもそも姑と関係ができたのは、姑の息子である夫と結婚したからです。姑との接点である夫が嫁姑関係改善のために尽くすのは、ある意味当たり前ともいえます。

夫の協力が得られれば、姑についての悩みも軽減されるかもしれません。

やんわりと相談をする

嫁としては苦手な姑も、夫にとっては大切な母親です。相談するときは姑を非難するのではなく「困っている」体で話しましょう。

姑に嫌がらせを受けていれば、夫に愚痴のひとつも言いたくなるかもしれません。しかし、母親を大切に思っている男性は多いものです。露骨な表現は避け、「あなたしか頼る人がいない」と伝えましょう。

夫が聞く耳を持ってくれれば、嫁としての気持ちは落ち着きます。感情にまかせて姑の文句を言うのではなく、夫を味方に付けることが大切です。

間に入ってもらう

姑とのやりとりが苦痛な場合は、夫に間に入ってもらいましょう。直接姑に関わることがなくなれば、嫌な気分になる回数も減ります。

言いたいことや伝えたいことも夫経由にするのがベターです。同じことでも、夫が言うのと嫁が言うのとでは、姑の受け取り方が異なります。嫁からは言いにくいことも、夫なら気兼ねはいりません。

余計なトラブルを避けるなら、夫を盾にすることが望ましいでしょう。

まとめ

姑が苦手だと感じる人は、姑のタイプをよく見極めることも大切です。嫌なことを言われたと感じた場合でも、悪意ばかりではないならば対処は可能です。時には自分の意見をきちんと伝え、互いへの理解が深まるよう努めてみましょう。

一方、常に悪意をむき出しにする姑ならば、距離を置くのがベターです。深刻な事態になる前に夫に相談し、姑との関わりを減らすようにしましょう。

嫁姑問題は、夫の態度が重要なポイントとなります。困ったことがあれば早めに夫に伝え、理解を得ることが大切です。

ただし、姑が夫の母であるということは、常に頭に置いておかねばなりません。相談するときや愚痴を言うときは、言葉を選んで伝えましょう。