“指しゃぶり”はいけないことなの?

“指しゃぶり”はいけないことなの?

第1回 指しゃぶり、やめさせるべき?
検索サイトに「指しゃぶり」と入力すると、「指しゃぶり やめさせる」「指しゃぶり 原因」といった検索候補が出てきます。多くのママたちが、わが子の指しゃぶりを心配していることがうかがえます。一方、眠いときやさみしいとき、退屈なときに指しゃぶりをするお子さんが多いことから、心の安定の役割を果たしているのでは……という声も。4回に渡り、人気ベビーマッサージ講師・ママぞう先生にお聞きします。

やめさせたい理由は何でしょう

指しゃぶりについて、どうしてやめさせたいの?と、まず問いたいです。理由はいろいろあるでしょう。でもそれは、どこかで読んだり、誰かにいわれた言葉ではありませんか。あなた自身はどう思っているのでしょう。どうしてやめさせたいのでしょう。赤ちゃんが自発的に始めることに、いけないことがあるのでしょうか。また、赤ちゃんの頃は指しゃぶりを始めたと喜んでいたはずなのに、幼児になるとやめさせたくなったのは、いったいどうしてでしょう。まず、自分に聞いてみてください。

「わが家の方針」を作りませんか

誰かの意見を参考にするのはいいことです。
でも、その誰かはあなたではありません。他人の意見に惑わされていませんか。いろんな人がいろんな意見を様々な立場からいいます。周囲の意見を鵜呑みにするのでなく、本当に自分がその意見に賛同しているのか、迷う前にまず自分に確認してみてください。指しゃぶりに限らず、“母乳かミルク”かの話や“断乳か卒乳”かの話も同様、いろいろな考えがあります。諸説あるなかで、正解なんて誰にもわからないのです。だって答えはひとつではないのですから。そこにあるのは「何を選ぶか」ということだけ。誰かの意見に流されることなく、「わが家ではどうしたいか」を見つけてほしいと願っています。とはいえ、はじめから「わが家の方針」が決まっている家などそうありませんよね。家族で意見が分かれるなら「わたしはどうしたいか」を見つけることが大切です。わからないからこそ、誰かの意見に流されてしまいがちです。でも、迷ったらその都度、考えてみてください。誰かの意見に「賛成だからそうしたい」のか、「理解できるけれどそうはしたくない」のか。「本当はしたくないけれど、ここは従う」のか。「考えて、選ぶ」という行為の連続が、誰かの言いなりではない「わが家の方針」を作ります。

「わが家の方針」を作りませんか

赤ちゃんは本能に忠実に生きている

本題に戻ります。指しゃぶりはいけないのでしょうか。「歯並びが悪くなるからいけないらしい」「精神が安定するから、必要らしい」と、様々な意見が聞こえてきそうですね。わたしの個人的な見解としては、「しゃぶらせてあげてもいいのではないか」と思っています。なぜなら、赤ちゃんの行動は、本能の欲求のままにあるからです。本能に忠実な赤ちゃんは、自然と今の自分に必要な行動をとります。だったら指もしゃぶらせてあげてもいいのではないでしょうか。子どもの行動を親の方針で「奪う」のではなく「満たす」という発想の転換にヒントがあると感じています。次回は「口と心はつながっている」というタイトルで、もう少し踏み込んでいきたいと思います。

※『ママぞう先生の簡単!すぐでき!ベビーマッサージ』は税抜価格。
みついまみこ
著者・みついまみこ
大学卒業後、乳幼児向けおもちゃメーカーに勤務し、退職後、沖縄に移住。帰京後、結婚、出産、離婚を経て、2008年ベビーマッサージ ママぞう 開業。約6年間で、ベビーマッサージ教室を300回以上開催。参加者は、延べ1500組以上になる。2014年ココカラ堂オープン。心と身体にふれるfureruセラピストや月経アドバイザーの育成と、ベビーマッサージ教室を全国で開催中。9歳の娘と暮らすシングルマザーでもある。9月下旬、初の著書『ママぞう先生の簡単!すぐでき!ベビーマッサージ』が徳間書店より発売。 【HP】http://mamazou.chu.jp 【twitter】@mamazou3
大学卒業後、乳幼児向けおもちゃメーカーに勤務し、退職後、沖縄に移住。帰京後、結婚、出産、離婚を経て、2008年ベビーマッサージ ママぞう 開業。約6年間で、ベビーマッサージ教室を300回以上開催。参加者は、延べ1500組以上になる。2014年ココカラ堂オープン。心と身体にふれるfureruセラピストや月経アドバイザーの育成と、ベビーマッサージ教室を全国で開催中。9歳の娘と暮らすシングルマザーでもある。9月下旬、初の著書『ママぞう先生の簡単!すぐでき!ベビーマッサージ』が徳間書店より発売。 【HP】http://mamazou.chu.jp 【twitter】@mamazou3