ブランクがある再就職を助ける「ママインターン」とは

第1回 ブランクを気にせずキャリアを築くママインターン
結婚や出産を機に離職した女性の場合、再就職を検討する際に大きな壁のひとつとなるのがブランクだ。

一度ストップしたキャリアのあるママが復職したい場合、どうすれば? NPO法人ArrowArrow代表理事の堀江由香里さんに聞いた。

「復職支援のひとつに『ママインターン』があります。これは、育児などで時間の制約があるママが就業までの準備期間として、キャリア講座やパートタイムなどの働きやすい勤務形態で働ける企業でインターンを行い、就業条件の合う企業とのマッチングを行う取り組みです」(堀江さん 以下同)

堀江さんの団体では、ママが働ける場が増えるよう育児中の女性を起用したことがない企業に対して、業務内容を何名かで分割する方法などを提案し、新しいシステム作りを行っているとか。

「インターンを経て複数の希望者が同じ企業に就職を望む場合、シフトを組むため企業側には複数人の雇用を勧めることもあります」

子どもを抱っこしている母親

●再就職への足かせになっているのは、自信の喪失

出産や育児まで働いていたママからすると、家や子どもが中心の生活になることで社会から取り残されたような感覚を覚えることは少なくない。すると復職しても自分が職場でちゃんと働けるのか、不安を感じているママは多いという。

「こうした不安は仕事に対する自信のなさだけではありません。託児の問題や家族からの理解、勤務先の企業の育児への理解度など、さまざまな要素が絡み合っています。そのため、キャリア講座などを通して、不安の要因を探って取り除いていきます。同時に、今持っているスキルを可視化する作業をし、キャリアの棚卸しをしていくと、自分が何に対して不安を覚えているのかが明確になります」

仕事にブランクのあるママの再就職は、仕事に対する不安をどう取り除くのかがポイントともいえる。でも、不安に押しつぶされてしまってはもったいない。せっかく働くことへのモチベーションがあるなら、まずは一歩踏み出して進むことが大切なのかも!
(石水典子+ノオト)

お話をお聞きした人

堀江由香里
NPO法人ArrowArrow代表理事
特定非営利活動法人プラスエス所属。人事部の立上、新卒採用プログラム、研修プログラム立案、社内活性化プロジェクト立案等に携わった後、人材紹介グループに異動し、キャリアコンサルタントに従事。就職支援セミナーの実施やフリーペーパーの発行を行う。
特定非営利活動法人プラスエス所属。人事部の立上、新卒採用プログラム、研修プログラム立案、社内活性化プロジェクト立案等に携わった後、人材紹介グループに異動し、キャリアコンサルタントに従事。就職支援セミナーの実施やフリーペーパーの発行を行う。