絵心は60%両親の遺伝…どうやったら絵は上手になる?

第822回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
落書きやイラストをAIを駆使して上手な絵にしてくれる、Google社がリリースしたWebアプリ「Auto Draw(オート・ドロー)」が話題になっています。スマートフォンやパソコンから「Auto Draw」のWebサイト(https://www.autodraw.com/)にアクセスすることで利用でき、無料で使うことができるのも魅力。特に…、絵心がない人にとっては願ってもないサービスだったようで、ネット上では早速試してみる人たちがSNS上などで作品を投稿しています。

ところで、絵心がないことで、生活していて悩むことがあるママパパにとっては、我が子にはなんとか絵が上手になってもらいたいと考えているのでは? そもそも、絵のうまさ、「画力」は先天性なのでしょうか。それとも後天性?

絵心は60%両親の遺伝…どうやったら絵は上手になる?

“絵のうまさ”は両親から引き継がれる?

国際科学学術誌『ネイチャー・ジェネティクス』の発表によると、ワシントン大学ゲノム科学科の研究チームは、両親から受けつぐ遺伝子から、空間把握や記憶、イマジネーション、色彩感覚などの影響を受けることを発見。“絵のうまさは60%が両親からの遺伝要因で決まる”と指摘しています。また、そのほかにも芸術に関する遺伝子が多数あるとみられているそう。

単純に絵のうまさといっても、上述のように「空間把握」や「記憶」、「イマジネーション」、「色彩感覚」などといった様々な要素が絡んでくるみたい。そのなかでも、空間把握をするために必要な“空間認識能力”を鍛える方法を調べました。

「空間認識能力」や「画力」は鍛えられる?

飛んでくるボールを打つ、狙った場所にボールを当てるなど、スポーツをするうえで重要になる「空間認識能力」。実は、絵を上手に描くためにも必要な能力でもあります。空間認識能力がない人は、立体的な絵や奥行きのある絵を描くことが難しいのだとか。空間認識能力は先天性のものと考える人がいる一方、トレーニングで鍛えることができるという説もあります。

空間認識能力を鍛えるためには、子どもが幼い時に、立体の模型を作る経験を与える。または、空間認識能力は目を開けている状態よりも閉じている状態の方が活発に稼働するため、日常的に何気なく行っている動作を目を閉じて行ったりして鍛えるという簡単なトレーニング法もあります。ただし、目を閉じてトレーニングする場合は安全が確保されているところで行いましょう。

プロのイラストレーターや絵に携わる仕事に就くには、努力はもちろんのこと、親から受け継いだ才能もやはりある程度必要。だけど、それはあくまでもプロになるならの話。画力は、上述で書いた空間認識能力やそのほかの能力を伸ばすトレーニングをしたり、様々な絵の模写をしたりすることである程度つくはず。絵心がないと思っていても努力をすればうまく描けるようになるかも…?
(文・山本健太郎/考務店)