もはや同居人状態!?「夫婦時間ゼロ」の子育て夫婦は約半数! 

第1回 気が付けば夫は同居人!? “夫婦育て”していますか?
結婚後は夫婦として過ごしていても、子どもの誕生とともに“パパ”、“ママ”の関係が強くなる。欧米では小さい子どもがひとりで寝るのが当たり前だというが、日本では親子一緒に寝る人が多い。そうなると、朝起きてから寝るまでの間に夫婦だけの時間を確保するのは困難だ。

そんな子育て中の夫婦関係について、現在のママたちはどう考えているのか? ママテナ独自調査によるアンケートで、夫婦関係のリアル事情を聞いてみた(有効回答数341)。

●夫婦だけの時間「アリ」派と「ナシ」派はほぼ半々!

まず「夫婦2人だけで過ごす時間はどのくらいありますか?」という質問をしてみたところ、平日は46.6%、休日は54.3%が「まったくない」と回答。一方で「1時間以下」は平日34.3%で、休日24.3%。「1時間以上」は平日19.0%、休日21.4%だった。結果としてはまったくない派がもっとも多いが、1時間以内でも確保している人を合計すると、平日が53.3%で休日が45.7%。「ある」人と「ない」人の割合はほぼ半々だ。

●夫婦時間の確保は睡魔との闘いに

子どもが小さいうちは特に、時間がまったく確保できなくても不思議ではない。そんな中「ある」派の人は、一体どんな方法で確保しているのか?

一番多かったのは「子どもを寝かしつけた後に確保するようにしている」(30代後半)という意見。その場合、一番の大敵は「子どもの寝かしつけのとき、自分も寝てしまう」(20代後半)こと。しかし、寝てしまった妻(または夫)をもう一方が起こしたり、なるべく早く子どもを寝かせたりするように努力しているようだ。

夫の帰りが遅い夫婦の場合は「帰ってくるまで起きて待っている」(30代後半)「夫が帰って来てから夕御飯を食べるようにしている」(30代後半)という意見も。そのほかの意見では「会話ができるよう、なるべくお風呂に一緒に入ったり、家事を一緒にしたりする」(30代後半)「たまに一緒に布団で寝る」(30代後半)「子どもを早く寝かせて二人でお酒を楽しむ」(30代前半)「実家に子どもを預けて、二人だけで食事に行く」(30代後半)などが寄せられた。

実家などに子どもを預けやすい境遇の人はいいが、そうではない人は寝る時間を遅くしたりするなど、多少の睡眠時間を犠牲にしている人が多い。睡眠をとるか、夫婦時間をとるか……その選択が夫婦時間の確保に左右されるようだ。

小さい子どもがいる家族

●専業主婦に求められるのは、夫の生活スタイルに合わせる配慮

さらに今回の調査では「夫婦関係が円満になるために夫婦だけの時間は必要だと思いますか?」と、質問を投げかけてみた。結果は、「はい」と答えた人が70.7%も。やはり「子育て」ならぬ「夫婦育て」として夫婦だけの時間の必要性を感じている人は多いのだ。

「夫婦の良好な関係性を保つためには、夫婦だけの時間やコミュニケーションは必要です。そのためには、夫の帰宅時間まで寝ないで待ったり、食事を一緒に食べたりするといった生活スタイルに合わせる配慮が求められます。ただ、兼業で仕事を持っている場合は、夫にも協力を仰ぐ必要がありますね。うまく育児の役割分担をして時間をつくってください」

こうアドバイスをするのは、夫婦修復カウンセラーとして活躍する鈴木あけみさん。

子どもが小さいうちは育児に追われ、いくら専業といっても夫の生活スタイルに合わせるのは大変かもしれない。でも、大変だからといってないがしろにしていると、夫婦関係が壊れるキッカケになってしまう。その危機感はつねに持っておいたほうがよさそうだ
(高山惠+ノオト)

お話をお聞きした人

鈴木あけみ
鈴木あけみ
オフィスベル 夫婦・離婚問題相談室代表
夫婦修復カウンセラー協会会長。20年以上カウンセリングに携わってきた。市民グループ離婚問題相談の会・キュア代表。 「シングルマザーにならないで!」「STOP離婚!」が信条。
夫婦修復カウンセラー協会会長。20年以上カウンセリングに携わってきた。市民グループ離婚問題相談の会・キュア代表。 「シングルマザーにならないで!」「STOP離婚!」が信条。