スヌーピーが400億円で身売り!権利取得したカナダ企業って?

第882回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
私たちにとってもなじみ深いキャラクターである、スヌーピーやその仲間たち。その権利はライセンス企業のアイコニックスブランド社傘下である、ピーナッツワールドワイド社によって管理運営されてきました。しかし、アイコニックスブランド社はピーナッツワールドワイド社の株式大半を売却したことが話題になっています。

●スヌーピーの権利を取得したDHXメディアは子ども向け番組放送局

その金額は3億4500万ドルなので、日本円にすると約400億円という超大金! 購入したのは、カナダのノバスコシア州に本社があるDHXメディアという企業。DHXメディアというとあまり耳なじみがないかもしれませんが、同社はカナダではメジャーな子ども向けテレビ放送会社。スヌーピーの他にも「テレタビーズ」や「トゥイリーウー」、「インザ・ナイトガーデン」など、数多くの子ども向け番組の権利を取得しています。

でも、そもそもスヌーピーの権利はどうして売られることになってしまったのでしょうか?

DHXmedia

●ライセンス会社の事業不振で売られたスヌーピー

ライセンスを保有していたアイコニックスブランド社はこれまで、スヌーピーの広告収益によって多額の売り上げを生み出していましたが、昨今はライセンス事業は不振にあえいでいました。ピーナッツを長年広告に起用していた生命保険会社のメットライフは、その契約を2019年に終了する見込みであり、その後はスヌーピーを広告活動に利用しないことが決められたのです。

今後巨額の契約が切れるピーナッツのライセンスを売ることによって事業の立て直しをはかろうとした、ということなのでしょう。ピーナッツが無くなるわけではないけれど、私たちの愛したキャラクターが巨額でやり取りされるのは何とも複雑な気持ちに…。権利元が変わっても、変わらず日本でも楽しめるとよいですね。
(文・団子坂ゆみ/考務店)