イヤイヤ期はいつから?

イヤイヤ期はいつから?

第1回 イヤイヤモンスターとの付き合い方
「魔の2歳」とも言われるイヤイヤ期。モンスターのように、何でも「イヤ」と言われると、ママも困りますね。最初は優しく言いきかせていても、何度言っても聞かないと、つい声を荒げたり、叩きたくなったり……。そして叱り過ぎちゃったなと自己嫌悪というママも多いのではないでしょうか。

●イヤイヤ期の前に、9カ月革命

生後9カ月頃、離乳食器で遊んだり、食べ物を投げ散らかすなどすると、「イヤイヤ期が始まった!」と思うママも多いのですが、これは「9カ月革命」と呼ばれる赤ちゃんの劇的な成長期。それまでは、お世話されるがままだった赤ちゃんが、ママ(他者)との関係を理解し、自分で行動し始める時期です。
「わんわんいるよ」と指をさすと見るなど、相手との関係が少しずつできてきます。食べ物を落とすと、ママが反応するから、何度もやってしまうというような行動も見られます。ことの善し悪しを理解しているわけではなく、親を困らせようというわけでもありません。

嫌がる子ども

●イヤイヤ期は自己表明

1歳半を過ぎて、歩くのも上手になり、手先もだんだんと器用になってくると、子ども自身、「自分でできる」「自分でやりたい」が強くなる時期です。他者と自分は違うということを意識したり、主張するようになる時期で、ここからが本当の意味でのイヤイヤ期です。
とは言っても、まだまだ自分の気持ちを上手に表現できない、相手の気持ちはわからない、周りの状況に合わせられない、そのまま指示を受け入れたくないので、「イヤ」と表現しているのでしょう。
親にとって、この時期の子どもはさながらモンスターのよう。でも、「イヤ」と表現できる、自分の気持ちを主張できるのは大切なこと。今まで、泣いたり笑ったり、親子の関わりがあり、赤ちゃんが気持ちを表すことができる関係ができているからこそ、「イヤ」という表現もできるのです。順調に成長している証です。親としては大変な時期ですが、なるべく心にゆとりを持って乗り切りましょう。

文/高祖常子
文/高祖常子
育児情報誌「miku」編集長。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。