メディア個別 子どもの耳掃除はしなくていいです。いえ、しないでください!【3児ママ小児科医のラクになる育児】 | ベビーカレンダー | ママの知りたいが集まるアンテナ「ママテナ」

子どもの耳掃除はしなくていいです。いえ、しないでください!【3児ママ小児科医のラクになる育児】

東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では7歳5歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。今回は子どもの耳掃除についてです。耳掃除、しなくてもいいって、本当なんでしょうか?その理由を教えてもらいました。

こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では7歳、5歳、4歳の子育て中です。今回は、外来でもよく質問がある耳掃除についてです。「どのくらいの頻度したらいいですか?」「どのくらい深くまで入れていいですか?」など、健診や病気の診察のときなどに結構聞かれる質問です。私は「耳掃除は、しなくていいんですよ」とお答えしています。その理由をお話したいと思います。

「耳掃除」しなくていい理由は?

健診のみならず、中耳炎の後の診察などでも耳掃除の質問はあります。中耳炎になると耳だれも出てくるので、耳掃除しなくちゃ、となりますよね。でも、耳掃除で中耳炎の予防ができる訳ではありません(鼻水を吸引した方が中耳炎の予防はできます)。


日本耳鼻咽喉科学会でも、

「ヒトには耳垢を自然に排泄する機能(自浄作用)が備わっているため、多少の耳垢であれば家庭で無理に取る必要はまったくありません。綿棒や耳かきで習慣的に耳掃除をしている人も少なくありませんが、入浴後にぬれた耳を軽く拭う程度が無難です。耳掃除は医学的には不必要かつ危険な行為であることを認識してください。どうしても耳垢が気になるときは耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。」


耳垢は「細菌やカビが外耳道に繁殖するのを防いだり、敏感な外耳道皮膚を保護する役割があります。また苦味があり、虫などの進入も防いでくれます。つまり耳垢が私たちの耳を保護しているのです。」


と耳掃除をしないことを推奨しています。

耳のケア、どうすればいい?

「耳掃除」といっても、綿棒や耳かきを耳の穴に入れて「掃除」することはしません。ガーゼなどを指に巻いて、耳を拭きとるというイメージでケアしておけばOK。大人の指なら子どもの耳の穴の奥まで突っ込めないので安全です。お風呂や沐浴で耳の中に水が入っても大丈夫。放っておけば水も自然に排出されます。


ちなみに、私自身は耳掃除をすることがありますが、子どもが大人しくテレビなどを見ている時に(←すごく大事です。急にぶつかってきたら鼓膜を破る危険性も…!)、深くなりすぎないように綿棒でささっとやる程度です。本当は不織布かガーゼが良いですよ。


わが家の子どもたちは、基本的に耳掃除はしていません。親がやっているのを見ると、「やって〜」と言われるので、スキンシップ程度にすることがある感じです。お子さんが自分で耳かきや綿棒使うと、鼓膜を破ってしまうおそれもあるので、絶対にやめさせましょう!

耳鼻科に行くのは、どんなとき?

基本、耳掃除が目的で耳鼻科を受診する必要はないのですが、下記のようなときは、耳鼻科の受診を考えましょう。


●耳だれが出るとき
●耳の聞こえが悪くなったと感じたとき
●耳を痛がるとき
●耳の違和感を子どもが訴えるとき

●どうしても耳垢が気になるとき


耳鼻科を受診する時に「耳垢が気になって」と伝えると、その場で取ってもらえることもありますし、「今度受診するべきなのか」「受診するタイミング」「受診しなくて大丈夫なのか」など教えてもらえるので、それを参考にするのがいいと思います。

適切なお手入れ法を知ることが大事です

人間の体は、耳に限らず「適切なお手入れ方法」があります。

1. きれいにした方がよいもの

うんちをきれいに拭く、歯磨きをする、など

2. そこまで完璧にきれいにしなくていいもの

石鹸を使い洗いすぎると皮脂を落としすぎてしまう

耳垢も適度な量は耳を守ってくれる大事なものなので落としすぎなくて良い、など


きれいにすることのメリット、デメリットを理解していると、不要なケアを減らすことができるだけでなく、お子さんの健康を保つことができます。

耳垢よりも「聞こえが悪くなっていないか」「鼻水が詰まって口呼吸になっていないか」などを毎日チェックしてあげて、心配なら耳鼻科の受診を考えてみてくださいね。


著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生

医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。

配信元

ベビーカレンダー ロゴ
ベビーカレンダー
『ベビーカレンダー』は、赤ちゃんの成長に合わせて一人ひとりに必要な情報を、毎日個別にカスタマイズしてお届けする、妊娠・出産・育児の情報サイトです。 妊娠してから1歳までのお子さまを持つかたに向けて、毎日新しい、役立つ情報をお届けします。 日めくりカレンダーを毎日めくるように、『ベビーカレンダー』を、ぜひ毎日ご活用ください。
『ベビーカレンダー』は、赤ちゃんの成長に合わせて一人ひとりに必要な情報を、毎日個別にカスタマイズしてお届けする、妊娠・出産・育児の情報サイトです。 妊娠してから1歳までのお子さまを持つかたに向けて、毎日新しい、役立つ情報をお届けします。 日めくりカレンダーを毎日めくるように、『ベビーカレンダー』を、ぜひ毎日ご活用ください。